姉と百合と吸血姫   作:ほうとう

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一週間ぶりです

これから三話、シリアスになります

もっとも書きたかったパートベスト3の一つです!

ではどぞ!


If it could be….

「あ、玲さん!」

「………」

 

初めてお姉ちゃんのことを名前で呼んでみた、やばい、すっごい恥ずかしい。一瞬で顔が赤くなるのがわかる。人のことを名前で呼ぶだけでこんなに緊張するなんて生まれて初めてだ

 

「ど、どうしたんですか?ユキちゃん、そんないきなり私のことを名前で呼んだりして」

「あ、あまり深い意味はないけど、その……こ、恋人になったんだし、お姉ちゃんじゃなくて、下の名前で呼んでみたいと思って……」

「なるほど……確かにそうですね。でも玲さんだとちょっと他人行儀な気もするし、ほかのユキちゃんのお友達も玲さんと呼んでいるので、いっそのこと呼び捨てなんてどうでしょう?」

「ふぇ!?」

 

よ、呼び捨てだと……?さっきまでさん付けでも恥ずかしすぎたのに、いきなりのレベルアップはきつすぎるんじゃないでしょうかね……?

 

「呼んでもらえませんか?」

「あ、玲?」

「~~~~~!!!」

 

名前を呼んだ瞬間に抱きしめられた。毎晩抱かれてるからいつものことだけど、いつになっても慣れない、けれどいつまでたっても慣れたくないとも思える

 

「うれしすぎて思わず抱きしめちゃいました、良いものですね、恋人に名前呼ばれるって」

「そ、そう?喜んでもらえるなら良かったかな」

「では私もあなたのことを呼び捨てにしてもよろしいですか?」

 

ま、まあそうなりますよねーまあ、私は?アキ兄さんとかミナとかからも下の名前で呼び捨てだし?全然平気だけど?

 

「もちろんいいよ、うれしい」

「では……雪菜」

「~~~////」

 

無理でした、全然耐えられませんでした。具体的に言うと今ちょっと視界がおぼつかないぐらいに頭が沸騰中です。そんないきなりキメ顔で凛々しく言われたら、もう足に力が入りません。本当こんな些細なことに玲に惚れてるんだなって自覚しちゃう

 

「ゆ、雪菜!?大丈夫ですか?」

「う、うん、大丈夫……少し動揺しちゃっただけだから」

 

そんなこんなで日々は続いて行っています

 

…………………………

 

「そういえば、そろそろあの日ですよね?」

「うん……そうだね……今年はお父さんとお母さんたちに報告することたくさんできちゃった」

 

あの日というのは私一人を残した吸血鬼がこの世から消された日、真昼間、私たちの能力が限定される唯一の時間を使って、一人の神父が村にやってきて、みんなを殺した日。今でも思う、もしあの日あいつが来なくて、私たち全員が無事であのまま暮らせていたらどうなっていたのかと、もしかしたら今私の隣にいる玲と全く出会うことなく生きてきたかもしれないし、やっぱり運命か何かで、どこかで出会えてるのかもしれないって。最低限言えるのはお父さんたちが生きていた方が確実に幸せだってことだけ

 

「雪菜、震えてますよ、大丈夫ですか」

「うん、ちょっとあの時のコト思い出しちゃっただけ」

「大丈夫です、あいつは今とある教会の地下牢に幽閉されています。もう一生会うことはありません」

 

そう、その犯人はすぐに捕まえられた。最高司教が吸血鬼に対する宣言を行う直前の犯行で、その宣言を行った瞬間にあいつへの罪と刑罰は決定されて、今は終身刑のはずだ。玲が密にその最高司教と連絡を取り合っているおかげで私は安心して生活できている

 

「そうだね、一回二人で行こうか。お義父さんたちはまだアメリカから帰れなさそうだし。二人が帰ってきたころにまた家族で行こう」

「ええ、では明日にでも」

 

…………………………………

 

そんなこんなで次の日、私たちはかつて村のあった山奥へと来ていた。あのころ住んでいた人たちは私を含めて約100人程度、とても小さい村でみんなが家族みたいなものだった。まあ全世界に百人しかいない吸血鬼だったしね、村全体が一つの家と言ってよかったのかもしれない

 

「あれ、今年はお花置いてないんだね」

「そうですね、毎年この時期に来るとちょうど人数分が飾られていますが。今年は早めに来ましたし、もしかしたら今度来るときにはあるかもしれませんよ?しかし本当に知り合いなどはいなかったんですか?」

「うん、いなかったよ。基本的に私たちは能力ある分、弱点も相当多いから人間と同じ生活をするのは難しいから、人の都会に行くことなんてないし、食料だって基本パートナーの血があれば十二分だし、何か特別なものを食べたければ山の中の野菜や川の魚とかで良かったから」

「だから、はじめて会って一緒に暮らし始めたときに漫画やドラマみたいにタイムスリップしたい人のようなリアクション取ってましたよね」

「や、やめてよ今更……恥ずかしい」

 

そう、実は私みたいのは特別なのだ。あの時いた最高齢のおじいちゃんは日にちょっと当たったら、たちまち片腕が灰になったし、川に落ちたらすぐに死んじゃうと言ってた。そんなんだから、人間とは一切交流もせず、電気などはなかった。長い人だと1000年以上生きてる人もたくさんいたし、別に今更便利にする必要性も感じなかったらしい。だから、玲と出会うまでテレビや車の存在なんて知らなかった。ちなみに子供が生まれるごとにそういう弱点に態勢はついてきて、私の場合は能力が半分以下ぐらいに抑えられるようになったけど、お母さんたちは使えなくなったから、あの日みんな殺されてしまった

 

「ねえ、みんな、やっと私たち結ばれたよ?女同士だけどウェディングドレスも着れたんだ、みんなにも見せたかったな。お父さんは絶対に嫁に行かせないとか言ってたけど、ごめんね。やっぱり玲のことが好きなんだ。お父さんもお母さんに出会った時も、私みたいにいろいろ悩んで、すれ違いもあって結ばれたのかな?お母さんの結婚した時の姿もきれいだろうな……そういえばね、アキ兄さん3人も彼女いるんだよ?おかしいでしょ?吉井家の血を引く人って、男女問わず女の子にモテちゃうみたい。………会いたいなぁ……会いたいよ、もっとみんなで暮らしたかった、お母さんのご飯食べたかった、玲のことみんなに紹介したかった、吉井家の人たちに会ってほしかった、みんなで一緒にご飯食べたりしたかったのに…どうしてこうなっちゃったのかな?私たち何も悪いことしてないのにね、ただ吸血鬼だからって理由だけでみんな殺されちゃったのかな?」

 

Prrrr.prrr

 

突然場違いな電話の音が聞こえる、おかしいな、こんな山奥電波が通ってるわけがないのに、そう思ってると玲が普通のよりちょっと大きめの携帯を取り出した。スマホでもないみたいだ

 

「……緊急用の電話です、世界のどこにいてもつながる特別性なんですが……ごめんなさい、雪菜、ちょっと外します。……司教様からですね」

「話聞いてもいい?」

「構いませんが……Hello?」

「アキラ大変だ!あいつが地下牢から脱獄した」

「あいつ?もしかして、あの人ですか?」

「そうだ!いつもと同じように厳重に警備していたのだが、突然牢から消えたのだ!約束は守ったという手紙を残して!」

「約束?何のことでしょう?」

「わからん!だが気を付けろ!あいつの目的は必ず君たちだ!」

 

玲が電話を切ると、森の中から音が聞こえる、そうあの時もこんな音だった。みんなの足音とは違う、初めて聞いたこの音、違和感しかない音だったけど、今はそれと一緒にあの時のトラウマも蘇らせられる

 

「久しぶりだなぁ化け物、やっと貴様をあいつらのもとに連れて行ってやれる」

 

そう、この男だ。こいつが私の家族を皆殺しにした。私なんかよりよっぽど悪魔に近い聖職者

 

「なんで今になって現れた!このクソ神父!」

 




いかがでしたでしょうか?
ちなみに、神父ですが声、口調、容姿すべてHELLSINGのアンデルセン神父だと思っていただければいいかと、思います

あと、雪菜ですが、Fateのアイリスフィールとイリヤスフィールを合わせたものと思ってください、別にロリではないんです、おっぱいだってBはあります。美波より大きいんです。でも大きいわけではないんです、そこが良い

では、いつもと同じように、評価や各キャラクターもしくは作者への質問などお待ちしてます!
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