仮面ライダードライブ〜サプライズ・ラビット〜   作:Purazuma

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モカお姉ちゃん、見参。


お姉ちゃんはどこから来たのか

 

「ついにこの日が来たな。」

 

「ああ。」

 

今日がココアのお姉さん………モカさんの来る日か。

 

ていうか流星とチェイスが未だに連絡をよこさない。

 

さすがに心配だ、後で探しに行こう。

 

ココアは……ん?

 

「ココアが緊張で固まってる!!」

 

「おい接客業!」

 

「ココアさんのお姉さん……どんな人なんだろう………」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

「では実家から妹さんに会いに来られたのですね。」

 

「はい、一年ぶりなんです。」

 

「サプライズでいきなり訪ねたり…変装して近づいたりしたら面白そうですね。」

 

「たっ確かに!私びっくりさせるの大好きなんです!この本もイタズラ心満載で素敵なんですよ!」

 

「あ、それは私が書いた本ですね……」

 

「それはサプライズですか?騙されませんよー♪」

 

あら?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

うーん……そろそろ着いてもおかしくない時間なんだが………

 

「お姉さん遅いですね。」

 

チノが不安そうに聞いてくる。

 

「複雑な街だから迷ってるのかも!探してくる!」

 

「あっおい!」

 

急に飛び出して行ったのはココアだ。

 

リゼが止めようとしたが時既に遅し。

 

 

しかし……最初は道に迷いまくってたココアが……あんなに頼もしく……

 

 

〜♪

 

ん?

 

リゼのポケットからケータイの着信音らしき音が聞こえた。

 

「ココアからだ。」

 

「お、お姉さんを見つけたか?」

 

どれどれ、とチノと一緒にリゼのケータイを覗くと…………

 

 

【かわいいうさぎ見つけた!】

 

 

「「姉はどうした!?」」

 

リゼと突っ込みがハモる。

 

 

大丈夫かあいつ!?

 

 

そう思っているとお客さんが一人入ってきた。

 

背中まで伸ばした薄い茶色っぽい髪が印象的だ。

 

「あ、いらっしゃいませ…………せ」

 

 

しかしより印象に残ったのは………

 

なぜか身につけているサングラスとマスク。

 

チノは席についたその人にオーダーを聞いている。

 

 

「り、リゼ……あの人………(ボソッ」

 

 

「ああ、あの風貌……スパイか運び屋だな?」

 

 

「なんでお前はすぐそういうこと言うんだ…………」

 

 

さすがにそれはありえ…………

 

 

「このパン!もちもちが足りない!」

 

「ひぃ!?」

 

いきなり怪しいお客さんが席を立ち上がりそう大声を上げる。

 

あまりにもいきなりだったもんで変な声出ちゃったよ。

 

お客さんが持っていた鞄が立ち上がった時の衝撃で開いた。その中にはいくつかの白い粉が入った袋が入っていた。

 

 

「白い粉!?」

 

「やっぱり運び屋だったじゃないか!」

 

「嘘ぉ!?」

 

マジかよ!893か!?

 

 

その893らしきお客はゆっくりとこちらに近づき………

 

「この小麦粉で本当のパンの味を教えてあげる……」

 

「誰!?」

 

リゼがモデルガンを構える。

 

 

…………ん?ていうかこの声は…………

 

 

「私です!!!」

 

「本当に誰!?/モカさん!?」

 

 

「「………え?」」

 

リゼとチノが同時にこっちに視線を向けてくる。

 

 

 

「おおお!久しぶりだねリョウタ君!我が弟よ!」

 

「お久しぶりです!でも弟じゃないです!」

 

駆け寄り、がっちりと握手を交わす。

 

 

「「この人がココアの/さんの、お姉さん!?」」

 

リゼとチノが同時にほとんど悲鳴のような声を上げた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「妹とすれ違ってたなんて、相変わらずそそっかしいなぁ。」

 

モカさんが俺達にパンを焼いてくれた。

 

あ、いいにおい。

 

「いただきます!」

 

ココアの実家のパンも何度か食べた事ある。

 

これがまた美味しくて美味しくてですね………

 

 

「やっぱり美味しい!」

 

「モカさん、このパンおいしすぎて涙が………」

 

チノなんか泣いちゃってるし。

 

「さすが姉妹。」

 

リゼも美味しそうに食べている。

 

 

「三人の話は聞いてるよ。」

 

と言ってモカさんが何かをテーブルに出した。

 

「これは………」

 

「ココアが送って来てくれた写真だよ。」

 

リゼがココアにジャイアントスイングをしてる写真………

 

ブレすぎてチノが高速移動してるみたいになってる写真…………

 

俺がリゼにCQCされてる写真………

 

 

「「ロクなのがない!」」

 

「みんなかわいい………」

 

「「どこが!?」」

 

 

しばらくモカさんは写真を見てうっとりしていた。

 

 

 

プルルルルルルルル!!!!!!

 

 

「うおおお!?」

 

俺のポケットから電話の着信音が聞こえた。

 

 

「びっくりした………えーと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

流星 さんからのお電話です。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

ドライブピット。

 

 

「なんだよ二人とも!帰ってるんなら連絡してくれよ!心配したじゃない…………か…………」

 

 

絶句。

 

 

 

そこにいたのは流星と、チェイスと、ベルトさんと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハートに……メディックに…………っ!!!ブレン…………!!!」

 

 

ブレンを見た瞬間に抑えきれない怒りが湧いてくる。

 

俺達を騙し続けてきたロイミュード…………

 

 

 

 

「なんでお前らがここに…………!」

 

 

「俺だって不本意さ。」

 

流星は腕組みをし、眉をつり上げて言う。

 

チェイスはいつも通り無表情でその隣に立っている。

 

 

メディックはイスに寝かされていて、マッドドクターの治療を受けていた。

 

ハートは俺に見向きもせずメディックを見守っている。

 

『リョウタ。』

 

「ベルトさん………?」

 

ベルトさんは少し落ち込んだ様子だ。

 

『うむ………私も今聞いたのだが………』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ロイミュード109の正体は、蛮野だ。』

 

 

「蛮野……ってまさか………」

 

 

以前ベルトさんやタカヒロさんから聞いた。

 

 

 

ロイミュードの生みの親、蛮野天十郎。

 

 

「その人はハート達………ロイミュードに殺されたんじゃないのか?」

 

 

「確かに殺したさ。」

 

今まで無言だったハートがイスから立ち上がり、俺の方を向いた。

 

 

「だがあいつは………意識をロイミュードの体に移して蘇った、新たに作られたロイミュード………109となって。」

 

 

「ち、ちょっと待て!!新たに作られたって………一体誰が!?」

 

 

「004です、それ以外考えられない。」

 

俺の疑問に答えたのはブレンだ。

 

 

「なんだって………!?」

 

 

004……一桁代のロイミュードってことは………ハート達のような幹部ロイミュード………ってことか。

 

 

「なんでその……004はロイミュードの体を作れたんだ?」

 

「それはな………クリム、よく聞け。」

 

ハートはベルトさんの方を向いた。

 

 

 

「004は………お前をコピーしたロイミュードだ。」

 

 

『「「「!?」」」』

 

その言葉には俺やベルトさんの他にも、流星、チェイスが驚愕の表情を浮かべた。

 

 

「ベルトさんを………コピー!?」

 

 

「ああ、奴は生前のクリム・スタインベルトの知識、体をコピーしている………お前達も見ているはずだ、あの………仮面ライダーの姿をした……ロイミュードを………」

 

 

 

仮面ライダーの姿をしたロイミュード………?

 

 

まさか…………

 

 

俺は先日戦ったドライブに似たロイミュードの姿が浮かんだ。

 

 

「あいつが………!」

 

 

あいつが…………004。

 

 

 

『それは……確かなのかね?』

 

「ああ、間違いない。」

 

 

ベルトさんから隠しきれない怒りが見て取れる。

 

 

 

「ハート………何があったのか、全部話してくれ。」

 

 

「………わかった。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「じゃあお前達は……蛮野達に追われているってことか?」

 

 

「いや……追われているわけではないかもしれんが……仲間、ではないのは確かだ。」

 

 

蛮野天十郎………奴は何が目的なんだ?

 

 

「さて………メディックも回復した、俺達がここにいる理由は無くなった。世話になったな。」

 

そう言ってハートは眠っているメディックを背負い、トライドロンの通路から出て行こうとした。

 

 

「な、なあ………ハート。」

 

 

「………なんだ?」

 

………なんで呼び止めたんだろ、俺。

 

 

 

「………すまん、やっぱりなんでもない。」

 

 

「そうか。」

 

 

ハート達の後ろにブレンもついて行き、ドライブピットから出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

「…………なあみんな。蛮野はハート達と共通の敵だ、だったら………」

 

 

「一緒に戦え、…………とでも言うのか?」

 

流星はさっきと同じく眉をつり上げている。

 

 

「……………」

 

 

「………まさか、ロイミュードと人間は分かり合えるんじゃないかー、とか思ってるわけ?」

 

 

「違う!!今はハート達と共闘した方が奴らを倒せる確立が上がるんじゃないかって………!」

 

 

流星は下を向き、大きくため息を吐く。

 

 

 

「お前………………そんなんでロイミュードを全滅させられるのか?」

 

 

 

え?

 

「どういう意味だよ…………」

 

 

 

「言葉通りの意味だ。」

 

 

空気が緊張で凍りつく。

 

 

しばらく沈黙が続く。

 

 

「………質問を変えよう。お前はハートを殺せるか?」

 

 

 

その言葉に反応するように、俺の心臓の動きがバクバクと早くなるのがわかった。

 

 

 

「…………やってみせるさ、人を守るのが俺達の………仮面ライダーの役目だろ。」

 

 

 

「そうか………安心した。」

 

 

流星は俺の肩を軽く叩き、通り過ぎてドライブピットを出て行った。

 

チェイスも何も言わずにドライブピットを出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『リョウタ…………』

 

 

「安心してよ、ベルトさん。俺は必ずロイミュードを全滅させる。……………たとえ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の命に代えても。」

 

 

 

 

 




主人公は死亡フラグを立てるものだよね?
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