仮面ライダードライブ〜サプライズ・ラビット〜 作:Purazuma
絶賛トライドロンで敵を追跡中。
「ベルトさん!!奴は!?」
『この道を進んだ所に公園がある、奴はそこにいる!』
「了解!!!」
何日ぶりだろうか、こうやってベルトさんやシフトカー達と敵を探し、一緒に戦うのは。
最近ロイミュード達が行動を起こしていなかったから随分油断しちゃったけど…………
「結構間が空いちゃったからな、リハビリ代わりだ!行くぜベルトさん!!!」
『OK!スタート・ユア・エンジン!!!』
ベルトさんのキーを回し、シフトスピードをレバーモードに変え、シフトブレスに装填する。
「『変身!!!』」
ベルトさんも張り切っているのか。掛け声が重なる。
『ドライブ!!!タイプ!!!スピード!!!!』
仮面ライダードライブ参上!!!っと。
「飛ばすぞベルトさん!!!」
『安全運転で行こう!!』
アクセルを思い切り踏み、スピードを上げて公園へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
公園に着くと、その中心で005はバット型下級ロイミュードの姿で立っていた。
暴れた様子もない。
まるで俺を……仮面ライダードライブを待っていたかのように静かに佇んでいた。
「……………来たか。」
ん?…………なんか、声が………
ノイズがかかったようになってて………声質がわからない。
「!?お前………そのナンバー…………!!」
『005………幹部ロイミュードか!?』
俺とベルトさんを無視して、奴は自らの進化態を明かした。
……………恐い。
第一印象は''恐怖''。
スラリとした黒っぽいボディに所々がメカメカしいパーツがある。
「…………外見じゃ全然能力わかんないな。」
『気をつけろリョウタ…………奴は幹部………どんな強力な力を持っているのかわからない………』
「ああ………わかって……………っ!?」
な…………!?
奴が…………いない………!
目の前にいたはずの005が突然姿を消した。
「これは………一体………!?ぐあっ!!!」
『リョウタ!?』
後ろから凄まじい斬撃を受ける。
「いっつ…………!?くそっ………どこに!?」
まさか…………奴は透明になる能力を!?
『リョウタ!!!何をやっているんだ!!!』
「くそっ!こうなりゃ!!!」
シフトスピードを抜き、シフトテクニックを装填する。
『ドライブ!!!タイプ!!!テクニック!!!!』
これで奴が透明になっていたとしても………見つけ出せる!!!
「どこだ!?」
周りを探す。
しかし005の姿、気配さえ感じない。
「………!?そんな………どうして!?」
『一体どうしたんだリョウタ!?』
「どうしたって…………005がどこにいるかわかんないんだよ!!!」
『な、何を………言っているんだリョウタ!?』
「そっちこそ何を…………!?」
『005なら…………』
『今君の目の前にいるだろう!!!』
「え………?」
目の前にいる?
いや、どこに視線を向けても誰もいない。
「どういうことだ………?」
前に少し歩く。
『よせリョウタ!!何を考えている!?それ以上進んだらダメだ!!!リョウタ!!』
「え………?がっ………………!?!?」
今度は吹き飛ばされた。
地面へ叩きつけられ、坂でもないのにゴロゴロと転がる。
「かはっ…………!?」
『リョウタ!大丈夫か!?』
次の瞬間、005が姿を現した。
「やっぱりな……………この程度か………………」
005は肩を落として言う。
「なんだと…………!?」
いいだろう…………なら見せてやるよ!!!!
「ベルトさん!!タイプトライドロン!!!」
『わかった!!!』
シフトトライドロンを取り出し、ボタンを押す。
『ファイヤー!!!オールエンジン!!!!』
「『変身!!!』」
『ドライブ!!!タイプ!!!トライドロン!!!!』
今の言葉……………そっくりそのまま返して……………っ!?
「ま、また消えた!!!」
『何を言っているんだ!?奴は目の前にいるぞ!!!』
「そんな………俺だけ見えないだなんて!!!」
この状況………どうする……………あ!!!
そうだ!あれがある!!!
「ベルトさん!!運転変わって!!!俺に見えなくて、ベルトさんが見えるのならそれしかない!」
『わかった、運転を変わろう!!』
複眼が黄色から赤へ変わる。
『トップスピードで振り切ろう!!!』
「頼む!!!」
「ほう…………クリムが相手か。」
どうやら戦っているようだが、俺にはベルトさんが一人で腕や足を振り回してるようにしか見えない。
一体どうして…………ベルトさんに効かない、俺には効く。
俺に人間が混ざっているから………?つまり………奴の能力は人間にしか効かない………?
『カモン!!!ダンプミキサーグラビティ!!!』
『タイヤ!!!カキマゼール!!!コウジゲンバー!!!!』
ベルトさんは10tの重りを005に投げつけるが、それは空中で爆散した。
……………強い。
あのドライブロイミュード………004に続くナンバー、005。
さすがは幹部ロイミュード………ってわけか。
あれ…………?なんか……………寒いな……………
眠気まで………………一体……………どうし…………て………………
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ここは…………ラビットハウス……………!?」
気がつくと俺はラビットハウスの前に立っていた。
「ベルトさん…………?」
俺は今005と戦ってる最中だったはず……………
周りを見ると……………………そこには……………
''死''が広がっていた。
「な………んだ………?これ…………なんで…………嘘だろ…………?」
ラビットハウス以外の建物はめちゃめちゃに壊され、崩れていてもう建物ではなくなっていた。
辛うじて原型をとどめている建物も壁にひびがあり、窓が割れ、人が住んでる様子もない。
と言うより…………さっきから街全体に人の気配という物を感じない。
「一体何が…………?」
とりあえず中へ、ラビットハウスに入るんだ。
急いでラビットハウスの扉を開け、中へ入る。
「…………………」
テーブルが破壊されている。
コーヒーカップをしまっている棚も同じ。
床には皿の破片と一緒に血痕が飛び散っている。
「あ………………あ……………」
言葉が出てこない。
なぜこんな事に、誰がこんな事を。
そんな疑問よりも先に、ある人達の顔が浮かんだ。
「チノ………リゼ…………タカヒロさん…………ティッピー…………ココア…………!!!」
おい…………どこだよ…………?
「みんなぁ!!!」
俺の叫びが、静かな店内に響いた。
「ど……こに…………行ったんだよ……………」
一階にはいない。
だったら二階……………!?
階段を駆け上がる。
そして片っ端から扉を開け、誰かいないかを確認する。
次にココアの部屋の前に着くと…………………
「……………なんだよ……………どうしたんだよ………………」
部屋の扉の前で、背中に大量の血痕が付着し、横たわっている少女がいた。
チノだ。
「おい……………チノ…………起きろよ。」
軽く肩に触れ、揺さぶる。
こんな事は無駄だとわかっているはずなのに。
「っ!!!!」
まさか……………やめろよ……………やめてくれよ……………
急いでココアの部屋の扉を開け、中に入る。
「……………ココア!!」
窓際に座り込み、荒い息をして苦しそうな表情を浮かべたココアがいた。
まだ生きている。
しかし胸に大きな切り傷があり、そこから血が溢れていた。
「ココア!!!よかった…………!!おいしっかりしろ!!」
「りょ……………くん…………………?けほっ…………!」
「何が…………一体何があったんだ!?」
「どこ…………?」
ココアは俺とは少しずれた方向へ顔を向けている。
「お前…………目が…………?」
ココアの目からはかつてのキラキラした輝きは完全に失われていた。
「ココア…………!!!」
「りょ……う………たくん…………ごめんね…………?」
「何がだよ…………なんでお前が謝るんだ!!!」
「りょうたくんだけは……………いきて…………」
その言葉を最後にココアは虚ろな表情をしながら息絶えた。
「…………………………………あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''!!!!!!!!!!」
何が何だかさっぱりわからない。
どうしてチノが死ななきゃならない。
どうしてココアが死ななきゃならない。
「なんでだよ……………なんで………………」
俺はしばらくココアの遺体の前で泣き崩れていた。
安心してください、現実じゃないですから()
多分……………