仮面ライダードライブ〜サプライズ・ラビット〜   作:Purazuma

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チェイスはリゼに思いを伝える事ができるのか!?


人間がくれたものは何か

「え?今度の日曜日?」

 

「ああ。空いているか?(まずはリョウタ達に言われた通りに………」

 

 

泊リョウタだ。

 

ラビットハウスで勤務中なんだが…………ちょーっと今はチェイスとリゼを観察している。

 

「な、なんだか私達もドキドキしますね。」

 

「上手くいくのかな……」

 

俺の近くでココアとチノも二人を観察している。二人にチェイスの事を言ったのはまずかっただろうか…………

 

 

「日曜日………空いてるけど、どこに行くんだ?」

 

「これを見に行こうと思ってな。」

 

チェイスは二枚の映画のチケットを取り出し、リゼに見せた。「うさぎになったバリスタ」、今話題になっている青山さん原作の映画だ。

 

まずはデートに誘うんだ、とは言ったけど………大丈夫か………?

 

「私でいいのか?リョウタや流星と行けばいいんじゃ……なあリョウタ?」

 

「ヴェェ!?」

 

この展開は予想外………!!!………適当にごまかすか!!

 

 

「お、俺と流星は、日曜日に用事あって…………二人で行って来なよ!な!?」

 

リゼにグイッと顔を近づける。

 

少し強引だがこのくらいじゃないと…………

 

 

「そ、そうか。じゃあ仕方ないな。いいよ、行こう。」

 

「わかった。(恩にきるぞリョウタ」

 

 

 

っしゃあ!まずは作戦第一段階突破!

 

「心配です。」

 

「大丈夫!チェイス君は私達がサポートするよ!」

 

「ばっ!ココア声でかい!!」

 

 

リゼはきょとん、と首を傾けて俺達に聞いてくる。

 

「サポートって……何をだ?」

 

「こ、こっちの話だ!!」

 

「???そうか。」

 

 

ふう…………危なかった。

 

さて、勝負は次の日曜日だ。

 

頑張れよチェイス!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ラビットハウスの仕事が終わり、私は帰路についていた。

 

 

「今度の日曜日………か。」

 

それにしてもチェイスと二人っきりか。あいつも一応男なんだよな………なんか緊張してきたぞ。

 

「………フルールにでも寄って、少し落ち着こう。」

 

私は歩く方向を変え、フルール・ド・ラパンへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リゼ先輩、なんだか元気が無いみたいですが………大丈夫ですか?」

 

「え?」

 

ハーブティーを飲んでいるとシャロが心配そうな顔でそう聞いてきた。

 

そんな風に見えるだろうか?

 

「いやちょっと……今度の日曜日にチェイスと二人で映画に行く事になったんだが、緊張しちゃって。」

 

「ち、チェイスと二人でーーーーっ!?!?」

 

「うわあ!?」

 

シャロの声が店内に響く。

 

「ど、どうしたんだ急に!」

 

「そそそそれってデ、デ、デ………!!」

 

「デ?」

 

何かにうろたえているような様子のシャロ。

 

「お、おいシャロ……」

 

私が言い終わる前にシャロは急に走り出し、店の奥へと隠れてしまった。

 

 

「何なんだ一体…………」

 

残りのハーブティーを飲み、会計を済ませて私は家に帰った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

俺は日曜日に備え、リョウタ達からアドバイスを貰っていた。

 

 

 

 

チノが言うには

 

「映画の後にはリゼさんの喜びそうな場所に行くといいと思います。」

 

続いてココア

 

「うーん………ガンショップとか?」

 

そしてリョウタ

 

「物騒だな……意外と女の子っぽい物が好きかもよ?アクセサリーとか。恋人には贈り物も基本だしな。」

 

 

なるほど、参考になる。

 

確かにリゼはモデルガンやコンバットナイフを持ち歩いているが………人間の女らしい一面もあると。

 

難しいな。

 

「とりあえず、全て回ってみる事にする。」

 

「それが無難かもな。」

 

「ところでリョウタ。」

 

「ん?」

 

こいつはココアに伝えたのだろうか?「愛している」と。奴は否定していたが、あの様子を俺は肯定と解釈した。

 

 

「お前はココアに伝え「わあああああああ!!!」」

 

急にリョウタが叫び、俺の言葉を遮る。

 

「違うって言ってるだろ!!!」

 

やはりな。この様子は俺の予想通り、リョウタはココアを愛していると言っているようなものだ。

 

「私がどうかしたの?」

 

ココアは何も気づいてないようだが。

 

こいつらは二人揃って…………こういうのを鈍感、というらしいが。

 

 

「と、とにかく!チェイス!明日は頑張れよ!!」

 

「ああ。」

 

リョウタは逃げるように二階に続く階段へと走って行った。

 

 

 

 

「それにしてもリゼさんの事が好き、ですか………もう人間と変わりませんね。」

 

チノは嬉しそうに微笑む。

 

「俺が成長できたのも、お前達のおかげだ。」

 

「最初はリョウタ君達の敵だったけど………チェイス君が仲間になってくれて本当に嬉しかったよ!」

 

「そう言ってくれるとありがたい。」

 

 

俺は人間を守る仮面ライダーだ。それを思い出させてくれたお前達には、本当に感謝している。

 

そして俺の応援までしてくれるとは………俺も応えなければならない。

 

 

「とりあえず俺は日曜日に行く店の下見に行ってくる。」

 

二人にそう言うと、俺はラビットハウスのドアを開け、まずはアクセサリーショップに向かう事にした。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

アクセサリーショップ。

 

 

 

周りにはほぼ人間の女しかいない。若干俺が浮いているように見えるが、気にしない。

 

 

「……………ううむ。」

 

ガラスで出来たショーケースの中には多くのアクセサリーが並んでいた。

 

この中でリゼの喜びそうなアクセサリーがわからない。

 

やはりこれはリゼ本人が選んだ方がいいのか。

 

一旦店を出る事にした。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

暗くなってきたので、俺はラビットハウスに戻る事にした。

 

硬い石畳の道を歩いて行くと、見覚えのある顔が目に飛び込んできた。

 

シャロだった。

 

 

「あ………チェイス。」

 

「シャロか。」

 

家に帰る途中だろうか。手にはスーパーの袋を持っている。

 

一人で帰らせるのも危険だな。

 

「もう暗い。家まで送っていこう。」

 

「え?うん、ありがとう……」

 

 

シャロの家に向かう途中、俯きながらシャロにある事を聞かれた。

 

 

「チェイスは………今度リゼ先輩とデートするのよね?」

 

「………!?」

 

なぜシャロがそれを…………!?

 

俺が何も言えないでいると、シャロは気にせずに続けた。

 

「リゼ先輩から聞いたの。」

 

「そうか。」

 

しかしなぜそんな事を今………?

 

 

 

 

「その………チェイスはリゼ先輩の事が好きなの?」

 

! ! ! ! ! !

 

な、なぜそれを…………!?

 

 

シャロは頬を赤く染めて深く顔を下に向けている。

 

まさか………………シャロもリゼの事を!?

 

 

そうか…………人間は性別など関係なく恋愛する生き物なのだな!!!

 

そうなると…………シャロはライバルという事になるな。

 

 

「………?チェイス?」

 

「そうだ、俺はリゼを愛している。」

 

 

俺がそう言うとシャロは目を見開いて無言になる。

 

 

「……………そう。」

 

「………?シャロ?」

 

「送ってくれてありがとう。それじゃ。」

 

そう言うとシャロは急に走り出し、俺から離れて行った。

 

 

 

 

「……………」

 

あの様子…………シャロはリゼには思いを伝えないのだろうか。

 

 

リゼは………俺とシャロ、どちらを選べば幸せなのだろうか。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

日曜日。

 

 

「ついにこの日が来たか…………」

 

「緊張するね、リョウタ君!」

 

「どうして二人が緊張するんですか…………」

 

俺とココアが公園の木の陰に隠れていると、チノがやって来た。

 

なぜ公園にいるか、と言うと……………まあ、チェイスとリゼの待ち合わせ場所がここだからなのだが………

 

べ、別に覗いてるわけじゃないぞ!!!

 

 

「チノだって気になるだろ?」

 

「ち、違います!私は二人がリゼさん達に迷惑をかけないか見張りに来たんです!!」

 

「うんうん、そうだねー。」

 

「リョウタさん!」

 

 

さて…………二人はまだ来てない…………か。

 

 

 

チェイスとリゼを待っていると、よく知っている顔が三つ。

 

あっちも気づいたのか俺達の隠れている所に駆け寄ってくる。

 

 

「流星と………千夜とシャロまで!?」

 

なんという事だ。全員チェイス達を観察しに来たと。

 

 

 

「ココアちゃんから聞いたの。………チェイス君の恋路が気になって。」

 

ココアに視線を向けると口笛を吹きながら視線を逸らされた。

 

 

「お、俺はチェイスが暴走してリゼを傷つけないか見張りに来たんだよ!!」

 

流星は相変わらず素直じゃあ無い。気になるって言えよ。

 

 

「私は…………「シャロは言わなくてもわかる。」なんでよっ!?」

 

 

 

…………お、噂をすれば。

 

 

先にやって来たのはチェイスだ。

 

 

「…………て。」

 

 

馬鹿かあいつ!?なんでいつもの全身紫の服なんだ!?

 

みんなもチェイスの服装に唖然としている。

 

「お、おいリョウタ!!お前本当にアドバイスしたのか!?!?」

 

「す、すまん。…………ファッションに関してはさっぱり、ノーコメントだった。」

 

「ばかやるぉーーーー!!!」

 

「あ!みんな見て!」

 

ココアの差した方向に全員が視線を向ける。

 

リゼがやって来たのだ。

 

リゼはチェイスの所に行くと、何か話した後にチェイスと歩き出した。

 

 

 

「さあ、始まったぞ。」

 

「……………」

 

シャロは不安そうに二人を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後……………

 

「いやーおもしろかったねー''うさぎになったバリスタ''。」

 

「感動したよねー!」

 

「なんか忘れてないか?」

 

……………………

 

 

 

 

「大変!チェイス君達がいないわ!!」

 

千夜の言葉に我に帰りチェイスとリゼを探す。

 

……………いない。

 

 

 

「しまったーーーーーー!!!」

 

「す、すぐに探そう!!!」

 

 

くっそ!!俺とした事が!

 

 

俺達は急いでチェイスとリゼを探すために街の中を走り回った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

アクセサリーショップ。

 

 

「しかしチェイスがこんな店に連れて来てくれるなんて思ってなかったよ。」

 

リゼはショーケースの中のアクセサリーを眺めながら話す。

 

「喜んでくれたか?」

 

「ああ!とっても!」

 

満面の笑みを浮かべるリゼを見た途端、急に胸が苦しくなった。

 

 

どこかで聞いた事がある……………これが、「トキメキ」というものか!?

 

 

「………ん?」

 

リゼが一つのネックレスに目を留めた。銃を構えたうさぎが一匹先に取り付けられている。

 

 

「かわいい………!よし買おう!!」

 

「待て、ここは俺が出そう。」

 

「え?」

 

近くにいた店員を呼び、ショーケースの中にあったそのネックレスを取り出してもらう。

 

そして会計を済ませてネックレスをリゼに渡した。

 

 

「ほ、本当によかったのか?結構いい値段してたぞ?」

 

「気にするな、このくらいの出費などなんともない。」

 

 

俺は他に買う物など無いしな。

 

 

「ありがとうチェイス、大切にするよ。」

 

「礼など不要だ。」

 

リゼが喜ぶのなら、それで俺は……………

 

 

 

 

ドオオォォォォオオオオン…………!!!!

 

 

 

「「!?!?!?」」

 

爆音が聞こえてきた。

 

ここまで振動が響く…………かなり近いぞ。

 

 

 

「チェイス!」

 

「ああ………すぐに片付ける。ここで待っていてくれ。」

 

 

店を出て、俺は爆音が聞こえた方向へとライドチェイサーで向かった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

「お前は………!!」

 

 

街で暴れていたのは予想していたものとは違った。

 

灰色のマントに身を包んだ禍々しい姿。

 

「006………」

 

「来たね死神。」

 

 

「………変身。」

 

 

 

《シグナルバイク!!!ライダー!!!チェイサー!!!》

 

《シンゴウアックス!!!》

 

 

シンゴウアックスで006に斬りかかる。

 

奴はそれを回避すると、後退し、何か気になる事があるかのように首を傾げた。

 

 

「………?死神、お前なんか焦ってる?」

 

「……………」

 

「あっはははは!!!わかりやすい奴だ。」

 

 

こいつは危険だ。前に蛮野の基地で戦った時の発言を考えると、俺を本気にさせるなどという理由でリゼを殺そうと狙っている可能性がある。

 

 

「あー…………もしかしてあの巨乳ちゃんの事?」

 

「…………黙れ…………!!!」

 

「ブフッ!!………図星?わっかんないなぁ…………なんで人間なんかを守るかねぇ!!!」

 

「っ!?」

 

 

速い。

 

奴は俺に一気に接近すると、足を引っ掛けて膝をつかせ、動きを止めた後に顔面に膝蹴りを放ってきた。

 

後方に吹き飛び、地面を転がる。

 

 

「ぐうっ…………!?」

 

この力…………以前戦った時よりも…………!!

 

 

 

「そう、超進化に近づいてるってわけ。」

 

思っている事が読まれた!?!?

 

 

「どういうことだ………まさか自然に超進化に近づくわけじゃないだろう………この短期間でなぜ………!?」

 

「ふん………そうだねえ、可哀想なお前に教えてあげよう。よく聞きな死神、俺の習得した感情は''独占欲''。」

 

 

それで''略奪''という能力を得たわけか…………

 

待て…………独占欲だと?

 

 

 

「前に俺さ、ハートの部下だったロイミュードを全部吸収したって言ったよな?」

 

「…………まさか。」

 

「そう、俺はロイミュードを吸収する事で独占欲が満たされる………つまり奴らを取り込めば取り込むほど………俺は超進化に近づく。」

 

 

 

なんてデタラメだ…………!!

 

 

「なら、超進化する前に倒すだけだ!!!」

 

 

《ズーット!!!チェイサー!!!》

 

 

加速したスピードで006に飛びかかる。

 

奴は何もしてこない。何を考えているか知らないが………これで決める!!!

 

 

マッハドライバーのレバーを上げ、ブーストイグナイターを押そうとすると……………

 

 

「…………お前、やっぱり人間の味方になって馬鹿になったんじゃないのか?さすがに接近してくるとは思わなかったよ………」

 

なんだと……………!?!?

 

 

「お前、自分が''ロイミュード''だってこと、忘れてない?」

 

……………まさか………!!!しまった!!!!

 

 

「今更気付いても遅い。………お前を吸収すれば俺は!!超進化できるかもしれない!!!俺の中で生きるんだな死神ぃ!!!」

 

そう言って奴はマントを広げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………………奴の言う通りだ。俺はリゼを守ろうと冷静さを忘れていた。

 

「リゼを………人間を頼んだぞ…………流星…………リョウタ……………!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌だね。」

 

「な………!?」

 

 

覚悟を決めたその瞬間。006は何者かの跳び蹴りを受け、横に吹き飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

白。

 

一人の戦士と男が俺の前に立っていた。

 

 

「お前にいなくなられちゃ困る。大切な仲間だからな。」

 

「俺は………なんだ、その、お前がいないと張り合いがない!!」

 

 

 

マッハ……………流星、そしてリョウタだった。

 

 

「なぜお前達が…………!?」

 

「いや〜ちょっとお前達をびこ……………いや、何でもない。」

 

「…………?」

 

「とにかくだ。」

 

 

 

マッハが006に視線を向ける。

 

 

「まずはこいつを倒す。」

 

 

「…………言うねえ。」

 

 

006は立ち上がり、俺達の方に近づこうとするが………

 

 

「…………あ?」

 

一つのバイラルコアが飛んできて、006はそれを掴み取った。

 

 

「なんだ蛮野?……………ちっ!」

 

 

006はバイラルコアに向かって何かを話すと、舌打ちをして素早く走り去って行った。

 

 

 

「ふう………逃げたか。」

 

 

流星は変身を解いた。俺も続いて変身マッハドライバーに手を伸ばし、変身を解く。

 

 

 

「礼を言う二人とも、助かった。」

 

「何言ってんだ、当然のことだ!」

 

「すまないがリゼを待たせているんだ。急いで戻る。」

 

 

 

「……………そうか。よし!帰るぞ流星!!!」

 

「え?いいのか?」

 

リョウタは流星の肩を掴んで連れて行ってしまった。

 

二人が戻って行った先にはなぜかココアとチノと千夜とシャロの姿が………

 

なぜここにいるんだ………

 

 

 

 

俺はライドチェイサーに跨り、アクセサリーショップへと走った。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

「チェイス!無事で良かった………怪我はないのか!?」

 

「ああ、リョウタと流星が助けに来てくれたからな。」

 

 

 

俺達はアクセサリーショップを出た。

 

この後はモデルガンを売っている店に行く予定だったのだが…………暗くなって来たな。またの機会にしよう。

 

 

 

「リゼ、それはなんだ?」

 

「んー?」

 

 

リゼは紙袋を一つ抱えていた。

 

少し照れ臭そうに言う。

 

 

「ああ、これはみんなへのプレゼントだ。」

 

よく見ると紙袋にはさっきの店の名前が書いてある。

 

 

確か………リョウタが入っていたな………''恋人には贈り物をするものだ''と。

 

つまりリゼにとっては全員が恋人……………!?

 

 

「り、リゼ。」

 

「ん?どうしたチェイス?」

 

「………………………」

 

 

いや、言えない。

 

例えそうじゃないとしても………………

 

 

 

「なんでもない。」

 

「?………変なチェイス。」

 

 

俺がリゼを独占するよりも…………このままの方が………リゼは幸せなのかもしれない。

 

それにリゼがリョウタ達全員を大切に思っているのなら…………その思いを俺一人に集中させるなんてことは不可能だ。

 

リゼは………そういう奴なのではないか?

 

 

「ああそうだ。チェイスには今渡しておこう。」

 

「?」

 

リゼは紙袋を開くと、その中から一つのレザーウォレットを取り出した。

 

黒地に紫色の炎が燃えているようなデザインだ。

 

 

「何選べばいいかわかんなくて…………とりあえずチェイスに似合いそうなのを。」

 

「いや、とても嬉しい。大切にする。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「じゃあなチェイス。今日は楽しかったよ。」

 

「ああ。また明日、ラビットハウスで会おう。」

 

 

それだけ言うと、俺はライドチェイサーに跨り、ラビットハウスへと向かった。

 

 

………………結局、言えなかったな。

 

 

レザーウォレットを取り出し、眺める。

 

 

「……………」

 

 

 

 

 

 

 

リゼ…………そしてみんな…………

 

 

お前達と出会えて俺は、色々な事を学べた。

 

 

人間。

 

 

仲間。

 

 

 

 

 

 

そして………………愛。

 

 

 

お前達を守るために、俺もこの命を捧げよう。

 

 

 

 

 




ふう………やはりチェイス視点は難しい。

気づいた人もいるかと思いますが一応言っておくと、チェイスがリゼから貰ったレザーウォレットは前にプ○バン(一応伏字)で販売していた物と同じ物をイメージするといいです。
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