chapter2 紅魔館 中庭にて
「こちら咲夜、紅魔館中庭に侵入」
『上々ね、ところで咲夜』
「何でしょうか?」
首を傾けて無線を続ける咲夜。
『コードネームを決めようと思うの』
「いいですね」
紅茶が飲みたくなってくる衝動を抑え無線に集中する。
『「D・D」なんてどう?』
「どこかのゲームみたいですね……」
偉大な英雄の顔が目に浮かぶ。
『「Devil・Dock」のイニシャルよ』
「悪魔の犬…… ですか」
どうも懐かしみを感じてしまうほどのコードネームだった。
「ところでパチェリー様のコードネームはどうしますか?」
『そうねぇ……』
無線越しでも顎に手を当てて考えている姿がわかる。
「『P・S』なんてどうですか?」
『その喧嘩買うわよ』
パチェリー様の声に怒りが混じる。
「あら、お分かりでしたか」
『「Purple・Sprout」(紫もやし)でしょ?』
「ご名答です」
パチェリー様がため息をつく姿が鮮明に思える。
『とにかく裏口に回りなさい、私の書いた魔法陣がその近くにあるわ』
「わかりました」
『あと、最近八雲が雇った内通者が中にいるそうよ』
「内通者?」
咲夜はその言葉に疑問を感じた。
『ええ、最近森で拾ったとかなんとからしいわ』
「そうなんですか」
『きっと貴方の役に立つと思うわ』
「……」
咲夜は不満の表情を隠せなかった。
『じゃあ、行動に移って頂戴』
「はい」
◆
「おい、正門の警備がやられたってよ」
「マジかよ! 銃持ってたんだろ?」
「ちくわしか持ってねえ俺らに何ができんだよ!」
……警備厳重になってきたわね、切り抜けるのは難しそうね。
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『辛そうね、D・D』
「警備が厳重でして……」
苦笑いしか出来ない。
『それならカリスマデコイを使うといいわ』
「カリスマデコイですか?」
咲夜は英語でカリスマデコイと書かれたフリスビーを手に取る。
『まずそれを敵のいない場所に投げなさい』
「わかりました」
咲夜は慣れた手つきで敵のいない場所に投げる。
「投げました」
『腕のボタンを押してみなさい』
「こうですか?」
言われたとおりにボタンを押す。
ボシュッ! 「うー☆」
レミリアお嬢様の等身大フィギアが出てきた。
「……なんですかこれ?」
『カリスマデコイよ』
効果あるのかなぁ
「うー☆」
「なんだあれ?」
「おい見ろ! 幼女じゃねえか!」
「おお!」
「本当だ!」
「愛らしい」
「BBA!!」
誰だ主をBBA呼ばわりするのは。
「効果抜群ですね」
『カリスマだからね』
答えになってないなと言うツッコミを心の奥底にしまう。
『さあ今のうちに進みなさいD・D』
「了解」
◆
「裏庭につきました」
『魔法陣を展開するから少し待っていて頂戴』
「はい」
「そこで何をしている……」
「!」
咲夜はナイフを取り出しつつ声の主へと体を向ける。
「動くな」
「ッ!……」
敵は銃を持っている、迂闊には仕掛けられない。
「ナイフの持ち方、振り向く時の音の無さ、まるで霞だ」
「……」
隙が全くない、このままじゃ……
「ふむ、旧紅魔館のメイドか……」
「?」
その男は煙草を取り出し火をつける。
「俺は八雲の諜報兵、アンタ十六夜咲夜だろ?」
「……」
「アンタをバックアップするためここに潜入してきた」
味方? 最近雇ったって聞いた……
「アンタの返事を聞きたい」
「……」
男は一服しながら耳を傾ける。
「どうだ、バックアップは必要か?」
私はこの男を信用する、でもその前に言っておきたいことがあった。
「……ここは禁煙ですよ」
「…………これは失敬」
しかし本当にこんな冴えない男で大丈夫なのかと不安になる咲夜であった。
NEXT chapter……
UA数が2000人突破しました! ありがとうございます!!
今回は依然出した「Housekeeper・scarletnight」の続編になります、ここでも続きますが気の向くままの続編でした。
これを機にさらに頑張っていきたいですね! 今度は5000にいきたいですね…
これからも応援よろしくお願いします!!