東方書館・うつり猫   作:黒岑竜一

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※注意※
・格闘
・原作崩壊
・ガールズファイト
・作者(嫌いとは言わないで……)

以上の嫌いな方は見ない事を推奨します。

あと今回から『』が「「」」になります、勝手ながら御容赦下さい。


東方拳技・MOMIZI

これはスペルカードの無い少女の話……

 

妖怪の山のとある道場にて

 

「椛~?」

 

道場内で彼女を探す声の主こそ幻想郷最速のブン屋こと射命丸文である。

 

「あ、文先輩」

 

私は、文先輩をすぐに見つけると……

 

「御免ッ!」

 

床を踏み切り文先輩の腹部に向かって右の正拳を繰り出す。

 

「!?」

 

しかし感触は無い、拳だけが虚しく空を切る。

 

「もう少しでしたね~椛?」

「よく言いますよ、一擦りも許してくれなかったのに」

「あやや……」

 

やはり最速、仮に当たる事があったら関係が逆になっても可笑しくは無いだろうが、それほどに勝機も無いだろう。

 

「余裕を持った右への回避は見事です」

「以前よりかは余裕が減ってますよ」

「むう……」

 

私は不満げに声を漏らす。

 

「今回の相手は紅魔館のメイド長ですよ」

「……門番殺しの咲夜さんですね」

 

にとりから貰ったサンドバックを叩きながら返す。

 

「話が早くて助かります」

 

門番殺しの異名を持つ十六夜咲夜、紅魔館の門番こと紅美鈴を何度も倒した?有名な話である。

最も妖怪の中でも武術にたけている門番、彼女の中国拳法は計り知れないと有名であるのに倒したと言われる彼女の技量も計り知れない。

 

「咲夜さんは何時でもよいと言ってますよ」

「!」

 

それを聞いて椛のラッシュが速まる。

 

「ただしベストコンディションにて…… と申してましたよ」

 

そしてその言葉と同時に左のハイキックがサンドバックを揺らし接続器具が悲鳴を上げ壊れる。

 

「……」

「ふぅ、今晩でいいですか?と伝えてください」

 

私がそう言うと文先輩は特ダネを見つけた時のような笑みでこう言った。

 

「もう言っておきました!」

「……早いですね」

 

私は文先輩の行動に飽きれを浮かべつつ汗を拭った。

 

 

紅魔館主の間にて……

 

 

「咲夜」

「何でしょうかお嬢様」

 

主の声にクールに答える従者。

 

「貴方、妖怪の山の番人と闘うのでしょう?」

「広がりが早いようで」

「勝算は?」

「計算する必要はありませんわ」

 

クールな瞳には絶対的な自信が見える。

 

「楽しみね」

「ご期待そえるようには……」

 

 

紅魔館ロビーにて……

 

「さすが、絶対的な自信ですね」

「あら、自信というか予感ですわ」

 

最速と瀟洒の視線が合う。

 

「貴方、負けますよ」

「……そう言いますか」

 

最速の嘲笑を瀟洒がクールに返す。

 

「何故そう言えるのですか?」

「5ボスと中ボスの差ですよ」

 

瀟洒の眉が少し動く。

 

「私の圧倒的有利に変わりはないわ」

「はたしてそうですか?」

 

最速はいまだ嘲笑を続けている。

 

「その笑いを止めなさいッ!」

 

瀟洒な従者は小さく飛び最速の顔に足先蹴り食らわせる。

 

「あやや、さすが速いかつ綺麗ですねぇ」

「……」

 

最速は動かずに攻撃を避けた?様に見える。

 

「さすがね」

「?」

「ほとんど動かず、少し下がるという動作のみで足先蹴りを避ける、見事だわ」

「光栄です」

 

技を見抜かれてもなお笑う最速。

 

「少し見直さないといけない様ね……」

「それは良かったです」

「また夜に来てくださいね」

 

 

夜、満月の紅い紅魔館内にて

 

「ルールは簡単です能力の使用・飛び道具・スペルカード・外部による支援及び攻撃を禁止する、それだけです」

「まあ、当然ですね」

「フェアで当然」

 

各自頷く。

 

「では! 各自位置に」

 

「……」

「……」

 

「始め!」

 

「フフ、見た事の無い構えね…… 差し詰め白狼天狗流格闘術ってとこね」

 

咲夜が少し笑みを浮かべる。

 

「……ムエタイと柔術を合わせたものですね」

 

咲夜は笑みを浮かべたまま問う。

 

「わかるのね……」

「ええ、ムエタイ特有の構え、それに隠されている柔術特有の体運び、攻めたら流され捕まり、至近距離で蹴りを食らうと言った所ですかね」

「じゃあどうするの?」

 

咲夜は微笑みつつ問う。

椛は無論……

 

「捕まらないように攻める!」

 

椛は自分の間合いに入らせるためにすばやく踏み込み左のジャブを打つ。

 

「!……」

 

咲夜は驚きつつジャブをはらう。

 

「速いけど…… まだ駄目ね」

「ッ!?……」

 

咲夜の足刀は椛の腹部に当たる。

 

「……」

「……速いとは聞いていましたけどここまでとは思いませんでした」

 

咲夜の顔は依然と変わらない。

 

「何いってるの、蹴りを繰り出した瞬間後ろに下がったじゃない……」

「それでも、速かったですよ」

 

咲夜の眼が細くなる。

 

「空手もはいってましたね」

「本当に油断できないですね、貴方の観察眼」

 

咲夜が踏み出す。

 

「むぅッ!」

 

咲夜の連続蹴りを両手ではらう。

 

「破ッ!」

「くぅ!」

 

咲夜の踵落としをかろうじて避け右の正拳を放つ。

 

「甘いわね」

 

言葉とは裏腹に距離を取る、しかしその距離は両者の間合いだ。

 

「攻撃してこないと言うことはわかっているようね」

「恐らくは……」

「そうね……」

「「次で決着になる!」」

 

互いに間合いを詰めながら睨み続ける。

 

「……」

「……」

 

「もう打ち込めるじゃない! 咲夜!」

 

そう、両者共に必殺の距離だ。

 

「……(まだ、放ったら負ける……)」

「……(咲夜さんを甘く見たら負ける……)」

 

椛が半歩詰めるその時、

 

「……! もらったああぁッ!」

「!」

 

咲夜の無駄のない足先蹴りが椛の喉に目掛け繰り出してくる。

 

「破ッ!」

 

体を回し咲夜の足先蹴りを紙一重で避ける。

 

「なっ!?」

「御免ッ!」

 

その力を使い回し蹴りを咲夜の顎に打ち抜く、手応えは十二分にある。

 

「がッ……!?」

 

何コレ? 地面が…… 傾いてる? いや、違う…… ああ、そうか…… 負けたんだ……。

 

「勝負あり!!」

「勝者、犬走椛!」

 

二人の健闘を見ていたメイド達が拍手をしている。

私は咲夜さんに手を貸した。

 

「……負けたのね、お嬢様に合わせる顔がないわ」

 

彼女は少し悲しそうな目をしていた。

 

「いえ、貴方はすごく強かった、ほら喉あたりに擦り傷ですよ……」

「……褒められてる気がしないわ」

 

そう言うと咲夜さんは少し笑った。

 

「……」

「お嬢様!……」

 

レミリアさんは何も言わず咲夜さんを抱きしめた。

 

「申し訳ありません、お嬢様……」

「いいのよ、貴方はよく頑張った……」

「……有難う御座います」

 

彼女の笑みはとても柔らかかった。

 

「この後貴方もどうですか? 紅茶」

 

彼女はとても笑顔で尋ねてきた。

 

「……はい!」

 

私は元気よくそれに答えた。

これが私の一夜の話である。

 

……END

 




今作品は初めて格闘に挑んでみました。
書いててちょっと燃えました。
次回は何も決めてません。
8月から更新が遅くなりそうですので御容赦下さい。
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