綾波のんびりお茶日和   作:神楽美凪

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初戦闘です!



潜水艦娘たち「私たちも読んでみよう!」
私「何言ってるの? 夏イベのためにオリョクル行ってきなさい」
潜水艦娘たち「……」

以上、リアルの風景でした。がんばれ潜水艦娘たち。
そして今回こそユーちゃんドロップしたい。


第四話:東部オリョール海

無事東部オリョール海に到達し、一旦ルートを決めます。そこで羅針盤娘さんにお願いして羅針盤を回してもらいます。

 

「ルートは北東ですね」

「なら燃料を回収できますね」

 

東部オリョール海はあちこちに海底資材が埋まっています。だからこそ潜水艦娘たちが何度もここに出撃して発掘しているのです。

鎮守府によっては一日中ここに派遣するところもあるそうですが、私たちの鎮守府では一人当たり一日最大出撃数を10回にしています。そのため他の鎮守府よりも資材が少ないみたいですが、それでも十分な戦果を出しているので問題ありません。

 

「燃料回収ポイントに到着」

「念のために艦載機で警戒しておきましょうか?」

「そうですね。よろしくお願いします」

 

一航戦のお二人に警戒をお願いし、燃料を回収します。このポイントはそこまで深くないので潜水できない私たちでも回収することができます。

 

「20ですね」

「悪くないですね」

 

回収した燃料は榛名さんに運んでもらいます。誰でもいいのですが戦闘の邪魔になることも考え一番力がある榛名さんにお願いしました。榛名さんは少し複雑そうな顔をしてましたけどね。

 

 

そのまま進んでいくと赤城さんが飛ばした艦載機が帰ってきました。この先に深海棲艦を発見したようですね。

 

「艦隊見ゆ! 艦隊は重巡一・雷巡一・軽巡二・駆逐二。敵は単縦陣でこちらに向かっています」

「綾波さん、どうしますか?」

 

今回の目的はボス勝利Sです。となればここでは損傷をなるべく抑えたいです。

 

「こちらは複縦陣で対応します。可能な限り損傷を抑えます」

「「「「「わかりました!」」」」」

 

私の指示に皆さんが従ってくれ、深海棲艦が見えたころにはすでに陣形が整っています。

 

本当に久しぶりの実戦ですが、こんなところで躓くわけにはいきません。

 

「左舷! 砲雷撃戦、用意!」

 

 

 

 

戦闘開始は赤城さんと加賀さんの艦載機による空撃です。敵には空母はいませんが何機か対空機銃で落とされてしまいました。それでも軽巡一隻を中破、駆逐一隻を大破させます。

続いて千歳さんの甲標的が放たれます。その一撃で中破した軽巡の撃沈に成功しました。

 

敵も近づいてきたので砲撃戦に入ります。まずは榛名さんの主砲です。事前に飛ばしておいた零式水上偵察機からの情報を受け、主砲の角度を調整する榛名さん。

 

「勝手は、榛名が、許しません!」

 

戦艦特有の大音量の砲撃音が響き、海面が揺れます。しかし私たち艦娘は元軍艦。この程度で動じることはありません。

 

主砲から放たれた砲弾は放物線を描き敵雷巡に命中。さらに命中箇所が良かったようで大爆発を起こしそのまま沈んでいきます。これで残る敵は重巡一・軽巡一・駆逐一および大破した駆逐一です。

 

すると敵重巡が砲撃を放ってきました。その対象は私のようですが、この程度なら何度も経験しており、さらに今は缶のおかげで機動力が上がっているので楽に躱せます。

 

砲撃した時にできた隙を狙って今度は古鷹さんが主砲を放ちます。こちらは電探を用いた連撃みたいですね。その作戦は成功し、中破に追い込んだ軽巡を続く砲撃で仕留めてくれました。

さらに千歳さんが15.5㎝三連装副砲で大破していた駆逐艦を撃沈させてくれました。

 

後方を確認すると赤城さんと加賀さんはまだ艦載機の準備中なので私が前に出ます。今回私が砲撃戦で使えるのは魚雷しかないので確実に当てるには接近するのが一番です。当然敵の攻撃も当たりやすくなりますが底上げされた私の機動力は伊達ではありません。

 

敵駆逐艦が私に向けて砲撃を放ってきますが、右に躱し、そのまま左舷の魚雷を発射します。魚雷は一直線に敵駆逐艦に向かい命中。四発全て命中し、沈んでいく敵駆逐艦。同じ駆逐艦として思うところはありますが敵同士なので情けはかけません。

 

私が敵駆逐艦を攻撃している最中に発艦準備が終わっていたようで私の上を艦載機が飛んでいきます。目指す目標はもちろん、残った敵重巡です。

 

対空機銃で応戦するも一航戦のお二人が放った艦載機に一隻で太刀打ちできるわけもなく、敵重巡は爆撃を受け沈みました。

 

「みなさん、お怪我はないですか?」

「みんな、無事のようです」

 

一番後ろにいた加賀さんから通信が入ったので安心します。

加賀さんは出撃の際いつも最後方にいます。それは空母だからという理由もありますが、後ろから状況を把握し、被弾した艦娘がいれば守るように艦載機に指示を出しているのを私は知っています。本人は秘密にしてほしいみたいなので誰にも言ってませんが。

 

「わかりました。では進軍しましょう」

 

 

 

その後再び燃料回収ポイントに到達し、今度は燃料15の回収に成功します。もちろん回収した燃料は榛名さんにお願いしてあります。間違っても赤城さんには渡しません。特にボーキサイト回収の時は、絶対です。

 

またこのポイントは再び羅針盤娘さんにルートを決めてもらうのですが、今回は千歳さんが瑞雲で近海の状況を確認してくれてから羅針盤を回してもらいました。それが功を奏し、とうとう東部オリョール海最奥部に到達しました。

 

「ボス艦隊を発見! 艦隊は戦艦2・空母1・重巡1・軽巡2の単縦陣! 内戦艦の一隻はelite級です!」

 

千歳さんの元に瑞雲が帰還して報告をしてくれました。過去に遭遇してきたボス艦隊でも最強の艦隊です。潜水艦娘さんたちだけだったら爆雷を投射できる軽巡だけに注意すればいいですが、私たちが最も注意しなければならないのは戦艦二隻。さらに言えばelite級です。

 

「こちらも単縦陣で行きます! 赤城さん、加賀さん!」

「了解! 第一次攻撃隊、発艦してください!」

「ここは譲れません」

 

一航戦のお二人が艦載機を発艦させている間にこちらも砲雷撃戦の用意を整えてもらいます。全員の戦闘態勢が整ったのを確認した私は機関を最大にし、敵艦隊に向かって突撃します。

 

先ほどのように私の武器は魚雷だけです。しかし魚雷だけでは軽巡以外の敵を撃沈させることは難しいです。なら、ここでの私の役割は敵の攻撃をひきつけることです。

 

敵の空母も艦載機を発艦させましたがこちらは二隻。さらに加賀さんの艦載機の内46機は艦上戦闘機烈風です。そのおかげで制空権はこちらが確保できました。

 

同時に敵戦艦の射程内に入ったため、砲弾が飛んできます。それをジグザグ走行の要領で躱し、さらに接近します。さすがに戦艦の砲撃は今でも怖いですが、それに対応し続けてきた経験が私に勇気をくれます。

 

深海棲艦たちは目の前で躱し続ける私を仕留めようと攻撃を集中させてきています。そのせいで多少被弾はしていますがまだ小破の範囲内です。

 

そして最後尾の軽巡までが私に攻撃を集中させてきたタイミングで「一斉攻撃!」と通信を出します。そのわずか数秒後、私を攻撃していた深海棲艦たちに降りしきる砲弾と爆撃の雨。さらに逃げ惑う深海棲艦に艦上攻撃機が放った雷撃が命中し、次々と沈んでいきます。

 

残ったのは中破した戦艦elite級のみ。他はすでに海の底です。

残された戦艦elite級は恨めし気に私を見つめます。味方を殺されたのですから当然です。でも、私も沈むわけにはいきません。

 

視線を交わしたままお互い動きません。後方で砲撃待機中のみんなの視線も感じていますが、振り向くことはできません。

 

一方で水平線上に日が沈んでいきます。おそらく向こうの考えはこのまま夜戦にもちこむことで、暗闇に慣れているだろう自分たちのほうが有利に動けるという感じでしょうか。しかし、それは叶わぬ想像にすぎません。

 

 

日が半分以上沈み、辺りが暗くなりかけたころ合いを見計らって戦艦elite級が動き出します。まだ若干光があるとはいえやはり見にくくなっています。

そのチャンスを活かそうとしている戦艦elite級ですが、私は同じタイミングで腰に付けた照明弾を天に向けて発射します。夜空になりつつある空を照らすオレンジの光の球が見えなくなった戦艦elite級をはっきりと映し出します。

 

「――――――――!」

 

私では聞き取れない咆哮を上げ、私の左側の海を走る戦艦elite級。

海面が教えてくれるその滑走が直線ではなく半円であることから、狙いは後方にいるみなさん、いや空母である赤城さんか加賀さんでしょう。深海棲艦も夜戦では空母は艦載機を指示できないことを知っているはずです。それで死んだ仲間の敵討ち、もしくは自身に残された最後の力を振り絞るという算段なのでしょう。

 

しかし先ほど私は確信していました。どんな考えだろうと、それは叶わぬ想像なのだと。

 

「綾波が、守ります!」

 

私は残された魚雷を全て発射。向こうは夜戦に望みを託したのかもしれませんが、夜戦こそ私たち駆逐艦がその力を最大限に発揮できる場。その威力にelite級であろうと傷ついた戦艦が敵うはずもありません。

 

「――!」

 

気づいた時にはすでに遅し。目の前に現れた魚雷を躱す術もなく、爆破炎上する戦艦elite級。すっかり闇に染まり、星明りだけが頼りの暗闇の中で照らし出されるオレンジの光と赤い炎。幾度も見てきた光景ですが、敵とはいえやはり艦が沈むのを見るのはつらいです。

 

「綾波さん」

 

声に振り替えると皆さんがいました。みんないます。誰一人沈んでいません。それを見て、笑みを浮かべます。

 

「これで、帰ったら榛名さんは司令官の奥さんですね」

「ふぇ!?」

 

私の言葉に赤面し、慌てて腕を振ったせいでバランスを崩したのか海面に倒れこむ榛名さん。そこに駆けつける古鷹さんと千歳さん。

そんな三人を見て笑っている赤城さん。一方加賀さんはショックを受けていますね。実は司令官を慕っていること知ってるんですよ。これをきっかけに素直になってくれるといいんですが、無理ですかね。

 

「さあ、みなさん。帰りましょう!」

 

機関を動かし、鎮守府に向かって動き出す私の後方から「あ、綾波さ~ん!?」と呼ぶ声が聞こえてきます。

 

あの様子では今後も大変そうですね。金剛さんの妹さんなのですから「イエース! ウェディングの準備を始めるネー!」くらいのことは言えたほうがいいですよ。でないと、司令官を慕う艦娘さんは多いのですから奪われても知りませんから。

 

そんな感じで私の久しぶりの出撃は二戦とも勝利で幕を閉じました。

 

帰投したらまたのんびりお茶を飲む日々でも送りましょう。




二回も戦闘シーン入れるとさすがに長くなりますね。
今後は3000字目安で書いていこうと思ってます。誤字脱字確認のために読んでみて「長!」と思ったので。

次回は来週になります。それと来週からは週一投稿になると思いますので、よろしくお願いします。イクセイガマニアワナイナンテイエナイ
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