浮遊城でも俺の青春ラブコメはまちがっている。   作:空奏葉

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本当にお久しぶりです。すいません。


久々の投稿です。見てください。


30話 〜決戦 ハチマン編 中編〜

俺の目の前には二つの短剣を握っているプレイヤーがいる。

 

 

口は布で隠していて表情は読みにくい。

 

 

こいつはなにを考えているんだ?

 

レベルは俺が勝っているはずだ。じゃあ何故こいつはここまで余裕があるんだ?

 

 

わかんねぇ、、、

 

 

「っく、、、」

 

 

「うらぁーー!!」

 

ナイクがこちらに飛び込んでくる。

 

 

「!?、、うあ!!」

 

 

俊敏寄りというわけか、速さは俺を同格だ。

 

 

ナイクは短剣を地面に刺し滑るのを止める。

 

 

続けてこちらに一気に間合いを詰め怒涛の連続斬りをしてくる。

 

 

シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!

 

 

俺はなんとか避け後ろに大きく下がる。

 

 

ふぅ、落ち着け。よく敵を観察するんだ。

 

いくら二つの剣を使うとはいえ、ユニークスキル《二刀流》を持っていないこいつにソードスキルを使うことはできない。

 

こいつは明らかにスピード型でそのスピードは俺とそこまで変わらない。プレイヤースキルでもレベルでも勝っている俺が負けることはない。

 

 

それに俺も片手剣とナイフの二刀流をしているがナイフはサブウエポンだからソードスキルを使える。

 

明らかにこちらが有利。

 

 

「今度はこっちからいくぞ。」

 

 

俺はナイクに近づく。その距離は目測で25m。

 

俺はまず投擲スキルで心臓を狙う。

 

 

シュウィーン!! ビシュ!!

 

 

俺の投げたナイフは一直線に心臓を目指して進む。

 

 

さあ、どうする?

 

 

弾くか? かわすか?

 

 

どちらにしろ俺はその僅かな隙をヴォーパル・ストライクで貫く。

 

 

シュウィーン!!

 

 

俺は剣を構えスキルを発動する。

 

今で距離は15m、、届く!!

 

 

カキン!!

 

 

だが俺の予想は大きく外れる。

 

ナイクはナイフを弾いたのだが、その手段が俺の予想と違った。

 

こいつは自分のスタイルである二刀流のうちの一本の剣を投げたのだ。

 

 

弾かれた剣は高く上がる。

 

 

俺はそのままシステムに従うがままにヴォーパル・ストライクを放つ。

 

 

まあ、どうせこれに対して反撃はこないはずだ。また次の策を考えるか。

 

 

 

 

!?

 

 

 

俺はここで気づく、だがすぐに遅いと感じた。

 

 

ナイクは短剣スキルを発動していたのだ。

 

 

理由もすぐに分かった。

 

こいつは剣を投げるとさことで本来はシステム的に禁止だった武器の複数持ちによってソードスキルが出来ないという状況を覆したのだ。

 

つまり今、ナイクは一本は短剣も所持しもう一本は捨てている状況。ソードスキルの発動は可能となる。

 

 

 

シュウィーン!!

 

 

ナイクはソードスキルを構える。俺にはかわすことは出来ない。

 

 

ヴォーパル・ストライクは突進技で威力は高いが隙が多くカウンターを受ける事がある。

 

 

 

短剣スキル《アクセル・レイジ》

 

 

敵のスキルは鮮やかに決まる。

 

 

全部で8連撃のこのスキルによって俺の体に7箇所の赤いエフェクトがかかる。

 

1箇所は俺の頬を掠めた。

 

 

はあ、きつい。敵の筋力はそこまで高くないとはいえ、上位スキルをもろにくらったのだ。

 

満タンだったHPは3割ほど削られる。

 

 

何故こいつは俺が他の4人と戦っている時に応戦してこなかったのか。答えは簡単だった。

 

こいつは敵を欺く事が得意だ。そのためには自分に集中させる必要がある。

 

 

 

俺はこいつがソードスキルを使えないと思っていた。そしてそれが俺の勝つための素材の一つと思っていた。

 

 

だがナイクはそれすらも作戦だったということか。

 

 

 

「ナイク、、もうお前の作戦は分かった。もう見逃さないつもりだ。ここからはこっちの番だ。」

 

 

「いや、まだこっちのターンだ。」

 

 

ナイクはさっき弾かれた短剣を持ち再び二刀流になるとこちらに走ってくる。

 

 

 

はっ、なにがまだお前のターンだ。分かっている攻撃にはもう引っかかる訳がない。

 

 

俺は剣を構える。今度は下手にスキルは使わない。

 

 

 

シュウィーン!!

 

 

相手が先にスキルを使う。

 

 

 

使う??

 

 

俺はこの矛盾にいち早く気づいた。

 

二本の剣を持っているこいつがソードスキルを発動できる訳がないと。

 

 

ナイクはニヤリと笑う。正確には口が見えないが、こいつが笑っていると俺は感じた。

 

 

まるで、また引っかかったなと言っているようだ。

 

 

敵はもう目の前にいる。かわすことができない。

 

 

 

 

 

オリジナル・ソードスキル

 

《イレブン・リニアー》

 

 

 

 

ナイクは二本の短剣を細剣のように突いてくる。

 

 

まるでそれはアスナが使うリニアーのように速く鋭い。

 

 

1発目、2発目と高速に飛んでくる突きをなんとか弾きつつ、体勢を立て直そうとするが敵のラッシュに防戦一方となってしまう。

 

 

そしてついに5発目が俺の腹部に刺さる。

 

 

「ぐぁ!!」

 

 

ゲームなのに体に刺さる音がする。

 

左手で刺されたところを押さえたいがそんな暇はないと悟る。

 

 

それでもなんとか6発目、7発目はかわすなり弾くなりしダメージを避ける。

 

 

「ぐぅあ!?」

 

 

頭部に突きが飛んでくる。

 

こいつ本気で殺す気だ。

 

それにかわせるか分からない。

 

間に合え。

 

 

”操者”

 

目を合わせて効力を上げようとしたが。明らかに逸らされる。こいつはこの能力を知っているようだ。

 

だが、操者のおかげで本当に一瞬だが、動きが止まる。

僅かな時間だったためスキルを中断させることはできなかったが、、、

 

頭部に飛んできた突きをかわすことができた。

 

 

まだ次がある。

 

 

俺は目眩で弾き損ね。肩に刺さる。

 

 

そして、太ももにも一発もらい、

 

 

最後の突きをもろに体の真ん中にくらう。

 

 

俺は大きく飛び地面に倒れる。

 

 

11発の連続の内4発だけで済んだのは幸いだった。

 

 

だが、左上のHPを見て。悪寒が走る。

 

 

たった4発だけなのにまた3割削られている。

 

 

もし全てくらっていたら俺は間違いなく死んでいただろう。

 

俺のHPはあと4割、相手は満タン。

 

なんとか考えるんだ、余裕はない。

 

 

 

 

 

 

っく!?

 

 

 

立ち上がろうとした時に右足が震えるのを感じる。

 

さっき右の太ももにくらった影響だろう。

 

くそっ!!部位切傷か。部位損失ほどではないが影響がでるのは間違いない。

 

 

はあ、はあ、、、、

 

 

 

 

 

左足も震えるを

 

 

 

 

震えが止まらない。

 

 

 

 

この震えは死の恐怖からなのか?

 

 

 

 

 

 

 

アスナ、、、、会いたい。




八幡ピンチ!!


そして、ナイクが強い。


ちなみにオリジナル・ソードスキルを二本の剣で登録していれば二刀流スキルを持ってない人も二本の剣でスキルを使えるという設定にしました。
まあオリジナル・ソードスキルについてはまた詳しく書きたいと思います。


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