The 14 Days ~鎮守府合宿での14日間~【再凍結中】   作:M崎

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 それでは、どうぞ。




第4話 8月3日のリストアップは大事。

 

 

 『―――――のことは、いい―――!早―――行っ――――!』

 

 

 『俺―――――、ここ―――戦―――――。だから、死―――――ぇぞ、分―――――な!?』

 

 

 『―――――だ、いや―――!!俺も残―――――戦――――!』

 

 

 

 爆発。

 

 

 

 

 

                   ★

 

 

 

 西暦2014年8月3日(日)。

 

 

 俺、神城渓吾(かみしろけいご)は、警備員(憲兵って言うらしいぞ)のおっさんどもにもう1度縄で縛られて、連行されていた。

 両手が超痛い。縄の縛り方がヘタクソすぎる…腕がもげますって。

 

 流石に耐えられなくなって、世界(エレメント)を使って縄を切ろうとしたけど、憲兵のおっさん2号に無言のプレッシャーを貰って諦めた。

 

 …俺は、鎮守府合宿に来たはずなんだ。なのに何故、こんな状況になったんだろうか。

 教えてくれよ、誰か。俺無神論者だけど、こういうところで神を頼る精神はおかしくないのかもしれん。

 

 ひとまずすべきことはは反省だ、反省。

 

 8月3日、今まで何があったのか。洗いざらい説明してみようか。

 リストアップ形式、攻略本のリスト形式で。

 

 今日、俺が動いた道筋は、こうだ。

 

 

 ①5時22分、起床。妹の乃絵留(のえる)が絡み付いてきていたが、理性と根性で引き剥がす。

                    ↓

 ②5時34分、着替えを済ませ、いつものランニングに出発。体のサポートは怠らないぜ、俺は能力者。

                    ↓

 ③6時15分、帰宅。シャワーを浴びて、そのまま流れるように朝食の席へ。空腹は最上級の(ベスト・オブ)スパイス。

                    ↓

                  ~以下省略~

                    ↓

 ⑭9時53分、合宿にGO。出征ボードで見送られる。気分は志願兵。そして2度と経験したくない。

                    ↓

                   ⑮省略

                    ↓

 ⑯10時34分、鎮守府前に到着。過去を懐古し、いざ1歩踏み出し―――たところでまさかの捕縛。倉庫に放り込まれる。

                    ↓

 ⑰10時37分、水流の礫(レイン・ランス)を使って破壊者に成り上がる。そしたら会合の真っ最中。キョドるしかない。

                    ↓

 ⑱10時38分、大スピーチ大会。親友に騙されてインパクト重視の大爆弾を投下。ハウリング超ウゼェ。

                    ↓

 ⑲10時40分、スピーチが終わって颯爽と降りているところに、『逮捕』の一言かかって再び捕縛。レッツゴートゥー説教ー!

                   ↑今ここ

 

 …何だこのよく分からない過程。まだ起床から5時間しか経ってないのに、波乱の連続だよ。

 

 特に16から先が意味不明の一言に尽きる。5分強で何やってんだ、俺…。

 

 はぁ…、俺、今からどうなるんだろうな…。

 (自覚なかったとはいえ(ただの勢いと成り行きで))日本海軍にケンカ売っちゃったんだもんなぁ。今から処刑されてもおかしくはないと思うぞ。

 

 罪状は主に、器物損壊、不法侵入、命令無視の3つ。ただ、その3つがバカでかいから厄介極まりない。ほんと、なんで俺そんなことしちゃったんだろ。

 

 そしてもう1個、俺にはとーーーーっても大きな心当たりがひとぉつある。

 それは多分、

 

 

 世界(エレメント)()()()()()()()()使っちまったことがマズかったんだろうな。

 

 

 うん、というかそれが一番大きな理由だろう。

 思考がオーバーヒートしていたとはいえ、ここで能力使っちゃったのは完璧な俺のミス。鎮守府も若気の至りでは許してくれまい。

 

 人外生物をあいつらに会わすわけには行かないってことか………なんだ、俺、自分で艦娘にお近づきになるチャンス切っちゃってんじゃん。

 何から何まで自滅じゃぁん…ぐすん。

 

 涙をこらえて、俺は慟哭する。

 

 ああ、俺はいったい、どこで何を間違えたんだろうか。

 もし神様というのが本当にいるのなら、問い(ただ)してやりたいよ、ほんと…。

 はは、笑えてくるぜ。

 

 俺はそのまま、憲兵に引きずられていった。

 

 

 

                    ★

 

 

 

 俺が失意のどん底にいる間にいくらか時間が経っていたらしく、俺は知らぬ間に大きな部屋の前に連れて来られていた。

 …見てよあれ。『司令官室』って書いてあるぜ。威圧感ハンパないぜ。正直逃げ出したいぜ。

 

 それだけでも俺は縮み上がりそうなのだ。もう超怖い。

 

 なのに神様は、それだけじゃ飽き足らないらしい。どんだけ俺を痛めつけたいんだあの野郎…。

 そして俺は、2つ目の神の悪戯として、憲兵のおっさんの、

 

 「入れ」

 

 の一言で縄でぐるぐる巻きに去れたまま部屋の中に蹴倒(けたお)された。

 

 ドガ、ぼすん。

 

 ………………………。

 

 ………………。

 

 ………。

 

 …あっ。

 

 (えっ、ちょーーーーーーーーーっっ!!!?)

 

 ようやく今の状況に気づいた俺は、全力で逃走を図ったが、時既(ときすで)に遅し。

 ギィ、という音を立てて、無慈悲にもドアは閉まってしまった。

 

 …嘘デショ?

 ここで閉めます!?

 

 ってことは今、俺は…

 

 

 

 「―――来たか」

 

 

 

 キターーー!!!悪夢のシチュエーショーン!!!

 知らないおじさんとお部屋に二人きり、18禁ゲームじゃないからムフフなイベントは起こんねーけど、俺にとっては失神すら生ぬるく感じる超最悪の状況!考えうる限り最低!無理無理無理無理ぃ!!俺の頭じゃ理解出来へん!!というか反応したくねぇ!!誰か助けてぇ!!!!

 

 …俺にとって一番嫌いな状況が出来上がっていました。頭が理解するのを拒否してる。ぐわんぐわん頭が回ってる。俺は今、サイッコーにグレイジーだぜ…。

 

 その非常に狂った(Very Crazyな)頭で前を見ると、そこには『神津(かみつ)鎮守府総司令官・黒岩明博(くろいわあきひろ)2等海将』の文字が。

 

 ………………。

 え、まさかのお偉いさんの前ですかっ?

 何の前触れもなしに、お偉いさんに謁見?

 

 しかも()()()()ってことは………この鎮守府の、トップ。

 指示を出す人。

 …wow。

 

 俺は驚きすぎて声も出ない。

 

 「お前が、神城渓吾だな?」

 

 その黒岩司令官が、俺に背を向けたまま、低い声で話しかけてくる。 

 一言一言にかかってるプレッシャーがヤバイ。俺なんか押しつぶされそうだ。

 

 「は、はい」

 

 おかげでちょっとどもってしまった。だってこの人、滅茶苦茶怖いし。

 威圧感の前には俺のメンタルなど無力なのだ。…それってヘタレなだけじゃね?

 

 悶々と俺が悩むなか、しかし黒岩司令官はさほど気にした様子もなく、

 

 「ようこそ、我が鎮守府へ。歓迎するよ」

 

 そうぽつりと言うと、くるりと椅子を回し、こちらに向き直る。

 そして俺に、顔を見せてきた。

 

 年は見た感じでは50歳前半から60歳前半くらい。筋骨隆々とした男で、まさしく海の男、といった印象だ。

 小麦色にしっかり焼けた肌が、目にとても眩しい。

 顔立ちは整っており、雰囲気とあいまって野生的な印象を受ける。

 

 しかし、何となくだが、怖そうな、声をかけづらい雰囲気ではない。

 

 「あ、ありがとうございます」

 

 だからなのかは分からないが、今度は俺も、どもることもなくすんなりと相手に返事を返せた。

 不思議な人だ…。

 

 

 





 作者「元4話を大分割して、2700文字くらいにしてみました!」
 渓吾「半分リストじゃねぇかバカ作者。これじゃ意味ないじゃん」
 作者「うるさい…私としても、長すぎるのは読みづらいと思ったんだ」
 渓吾「気づくのが遅いわ…」

 作者「それでは、また5話で!!」
 渓吾「誤字脱字等、報告よろしくな」

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