The 14 Days ~鎮守府合宿での14日間~【再凍結中】   作:M崎

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 元4話の大分割の結果、こうなりました。

 それでは、どうぞ。



第5話 8月3日の歓迎セレモニー

 

 

 2014年8月3日(日)。

 

 

 「どうだ、ここ(鎮守府)は。君から見てどう見えたのかね?」

 

 その後簡単な自己紹介等あり、すっかり和んだムードになった俺と司令官は、談笑を始めていた。

 なんだこの人。全然とっつきやすいじゃないか。話をうまく繋げてくれる人だな、この人は。

 これで妻子持ちなのは納得。奥さんはいい伴侶を選んだと思う。俺はホモじゃないけども。

 

 「正直、圧倒されてますね」

 「はは、そうか。何せスタートがあんな感じだったからな」

 「そうですよ。何で俺を捕らえたんですか?見世物にでもする気だったんですか?」

 「まさか。ちゃんと登場してもらうつもりだったよ」

 「嘘つかないで下さいって。あんな暑い部屋に放り込まれたんじゃそりゃ疑いもしますよ」

 「あの部屋にエアコンを入れ忘れてしまってね。それについては本当に申し訳ない」

 

 ジョークや皮肉を交えていってみても、結構楽しい。

 会話が弾む。

 最初の印象からすると嘘みたいだ。でも、これはこれで別に面白い。

 

 いやー、合宿ってのはこうでなくちゃ。

 そう思いながら司令官と談笑していると、

 

 

 

 「―――さて、お遊びはここまでだ。神城渓吾君、1つ教えてもらいたいことがある」

 

 

 

 唐突に、黒岩司令官は真面目な話にシフトチェンジしてきた。

 

 「…はい、何でしょう?教えられる情報とそうでない情報とありますけど」

 

 だから俺もおふざけモードを一旦中断し、真面目なモードに切り替える。

 

 「なぁに、簡単なことだよ。君が壇上で使った、正体不明の能力についてだ」

 

 司令官は、いたって普通の感じで、俺に要件を告げてきた。

 

 黒岩司令官が提示してきたのは、俺が壇上で使った世界(エレメント)についてだろう。

 いくら切羽詰っていたとはいえ、衆目の前で使ったんだ。それ相応の情報は教えねばなるまい。

 

 だが、両親にも教えていない最重要機密だ。出会って10分も経たない人に、そんなものを渡してしまっていいのか。

 

 少し悩んだ挙句、俺は言うことにした。

 俺の責任なんだ、覚悟は出来ている。

 

 「…分かりました、言います」

 

 俺は意を決して話し始めた。

 

 「実はアレ―――――」

 

 

 

 ズドオォォォオオォォォオォォォン!!!!

 

 

 

 …俺の話は、突如中断せざるを得なくなった。

 

 1発の()()によって。

 

 

 

                   ★

 

 

 

 西暦2014年、8月3日。

 

 

 私は、少し、ハイになっているのかもしれない。

 今日は、久しぶりに、心の底から笑った。

 

 何故って?あの、神城渓吾(かみしろけいご)という男が、本当に面白かったからに決まってますよ。

 

 彼は、私たちの世界に、「非日常」を演出してくれた。

 壁を壊したり、槍を消したりして。

 挙句の果てには、提督の手先の男たちに縄で縛られて連れて行かれた。

 

 あれを滑稽といわずして、何を滑稽というの?

 

 私は自室に帰ると、1人、あの男を思い出しては、ニヤニヤしていた。

 そんな私に向かって、かけられる声がひとつ。

 

 「―――何を笑っているんですか。しっかり仕事してくださいよ、赤城さん」

 

 この娘は加賀。同じ一航戦で、同じ正規空母であることから、仲良くしてもらっている艦娘。

 今の私のルームメイトでもある。

 いつもすごくしっかりしていて、てきぱきと仕事をこなして、私に協力してくれる。

 私にアドバイスななどもしてくれますよ?

 

 今回の言葉も、彼女なりのアドバイスなのだろうけど…今は無理ね。

 

 「加賀…―――ふふっ、でも、あれを見た後じゃ、私には真面目に仕事をするなんて無理よ」

 

 本当にそう。今は、加賀の言うことよりもこちらが勝っている。

 それくらい、私は退屈な日常が嫌いだったのかもしれない。

 

 そしてそれ以上に、私は彼に助けられてしまったのかも、しれない。

 

 「―――ああ…―――あの男ですか」

 

 それを聞いて、加賀もふっと笑みを零す。

 加賀もそうよ。口ではああ言っているけれど、本当は違う。

 

 私と同じように、彼には感謝しているはずよ。

 彼女も、日々を退屈そうに過ごしていたから。

 「そう。―――彼には感謝しなきゃ」

 

 「…そうですね」

 

 加賀も、笑みを崩さぬまま肯定する。

 

 やっぱり、私たちは、この疎ましい日常が、たまらなく、嫌いだった。

 

 「それにしても、本当に面白かったわよね、彼…」

 「はい。特に、彼が連行される前の間抜けな顔といったら………ふっ、本当に、面白かったですね」

 「下手したら提督よりも面白いかもしれないわ?私、1回会って話してみたい」

 「…あれ?赤城さん、彼にデートのお誘いでもするんですか?私を差し置いて?」

 「ぅえっ!?そ、そういうことじゃないわよ?ただちょっと話してみたいなと…」

 「…これはデレの予兆でしょうか。だとしたら、早急に芽を摘んでおかなければなりませんね…」

 「?何か言ったかしら、加賀」

 「いいえ、何でもありませんよ?それよりも赤城さん、今、実は―――」

 

 

 

 ズドオォォォオオォォォオォォォン!!!!

 

 

 

 ―――加賀とのお話は中断せざるを得なくなった。

 

 1発の()()によって。

 

 

 

                  ★

 

 

 

 2014年の、8月3日ぁ。

 

 

 私は、大井っちと一緒に、自分の部屋(304号室)に戻ってグーたらしていた。

 

 「大井っち~。今日の集会、楽しかった~?」

 「と、途中からは。それ以外は、ただの面倒な注意でしたね」

 「あはは~。大井っちはよく聞いてるね~。私なんて始まってすぐに寝ちゃったよ。大井っち、やっぱ流石だね」

 「北上さん…。くっ、褒められたことを喜ぶべきか、北上さんの寝顔を激写(shot)出来なかったことを悔しがるべきか…!」

 

 他愛もない会話で2人、盛り上がる。

 

 大井っちが何か言ってるけど、私は気にしない。

 だって、大井っちと私が組めば、どんなことでも全然大丈夫なんだから~。

 

 詮索なんてしたら罰当たっちゃうよ~。

 

 「ところでさぁ、大井っち。あの神城(かみしろ)くんとか言う男、どうだった~?」

 「北上さんのことを少し見すぎてた気がします」

 「私を?まさかぁ~、そんなことあるわけないじゃん」

 「で、でも!私は現場を見たんですよ!信じて下さい北上さん!」

 「え~。私なんて見ても別に面白くなんかないよ~。事実1度も目が合わなかったし~」

 

 「…そんなわけないじゃないですかこの世の男どもは皆一様にして北上さんをみると惚れてしまうんですあの笑顔で見られたら堕ちるしかないじゃないですかしかしそういう風に自分を上に見ずに謙虚なところもまたいいですねあぁ私はまたひとつ北上さんの素敵なところを見つけてしまいましたこれで私が一歩リードです誰にも北上さんは渡しませんよかかってきなさい!」

 

 …なんかぶつぶつ言ってるね~。

 最後には決めポーズとかしちゃってるし。ちょっとびっくり。

 

 神城くん(あの男)に関しては、私にも分からないことだらけだよ。

 

 槍を消したりとか、壁を壊したりとか。

 人間業じゃないよね~。

 

 まぁでも、

 

 

 「面白かったよね~、あの男」

 

 

 にっこり笑って相棒でありルームメイト(大井っち)に告げる。

 

 「うっ!?…ま、そ、そうです、ね」

 

 大井っちは、一瞬詰まりながらも、頷いていた。うん、良かった。

 

 それもあるけど、大井っち、顔真っ赤だね~。

 ちょっとからかってみようか。

 

 「あははー、大井っち照れてる照れてるー」

 「そ、そんなわけないじゃないですか!…北上さんの笑顔が可愛すぎるんですよ…!」

 「照れてるじゃーん、も~、隠さなくても良かったのに~」

 「なっ!!勘違いしないで下さい!!私はただ………」

 「まあ、私からすると、神城くん、意外とタイプかも」

 「えっ…?」

 

 大井っちが間抜けな顔してるー。ちょっと、神城くんと似てるかな?あの時の。

 

 「う、嘘ですよね…?冗談って言ってもらえますかね…?」

 

 続けてこうも言ってきた。あはっ、そんな真に受けなくてもいいのに~。

 

 思わず笑みが出てしまう。

 私は、この大井っちと、楽しく会話できるこの時間が、

 

 

 大好きなんだ。

 

 

 それが私、球磨型軽巡洋艦3番艦、北上。

 私の、一番の楽しみ。

 

 その後、私が「冗談だよ」って笑おうとしたとき、

 

 

 

 ズドオォォォオオォォォオォォォン!!!!

 

 

 

 それは鳴り響いた。

 

 1発の()()が。

 

 

 

                 ★

 

 

 

 2014年の8月3日デース!

 

 

 鎮守府第3棟、合宿所2階、215号室。

 

 神城渓吾のいる総司令室から、大きく離れた部屋の中。

 

 今そこは、

 

 「アッハハハハハハハハハハハハハ!!」

 「お、お姉さま…?」

 「だ、駄目です、金剛姉さま、それ以上笑ってはっ…くくっ」

 「…は、榛名は、もう、こ、堪えっ、切れま、せん…!」

 

 笑いの坩堝(るつぼ)と化していた。

 

 笑いの主は、金剛型戦艦の4姉妹。

 

 腹を抱えてごろごろと転がりながら笑う長女(金剛)、姉や妹たちの姿を見てあたふたと困惑する次女(比叡)、姉の笑う姿を見て自分にも笑いが移ってしまった三女(霧島)、笑いを堪えきれずに壁にもたれかかっている四女(榛名)

 

 4姉妹はこの部屋に帰ってきてからずっとこの調子。

 

 これが(かしま)しいで済めばよいのだが、隣の214号室の住人曰く、

 

 『隣の部屋がうるさかったクマー!!砲撃したくなるレベルだったクマー!!』

 『ずっと大笑いしてたにゃ。耳栓が欲しかったにゃ』

 『ああ、俺が知る限り、一番うるさかったぜ…。壁が震えてたぞ…』

 

 とのこと。

 要はすごくうるさかったのである。(かしま)しいではなく(やかま)しいだ。

 

 「ッハハハハ…もう大丈夫ネー」

 「全く、お姉さまは…」

 「んんっ。私はもう大丈夫です。心配をかけてしまってすいません、比叡姉さま」

 「榛名も、大丈夫です」

 

 そんなことに珍しく全く気づかなかった4人は、ようやく静かになる。

 

 最後まで苦労していた比叡は、ほっと安堵の一息。

 

 「それで、これからどうします、金剛姉さま」

 「ンー、特にすることもないネー」

 「ティータイムには、まだ早い時間ですし…」

 

 霧島→金剛→榛名の順である。どれも暇そうな声。

 それもそのはず、今の4人は、正直言って手持ち無沙汰だった。

 

 訓練に行くには時間が短い、昼ごはんにはまだ早く、かといってティータイムをするような時間でもない。

 

 さぁどうしようか、何か退屈を紛らわすようなものがあれば…。

 

 4人が時間の使い方に対して真剣に悩んでいたとき、

 

 「それはそうと、何でお姉さまたちは大笑いしていたんですか?」

 

 ひとりだけ、10時38~40分(神城渓吾が大爆弾を投下した時刻)にいなかった比叡が、当時の状況を知ろうと、姉に質問する。

 

 すると、

 

 「フフ、比叡もそのことが知りたいデスカ?」

 「あれは傑作でした…」

 「比叡姉さまは、その場にいらっしゃらなかったのですか」

 

 三者三様の答えが返ってきた。

 こうなると比叡としても知りたいと思うしかないわけで…。

 

 「…そんなに面白かったんですか?それは是非とも聞かせてください、金剛お姉さま」

 

 俄然食いついてきた。

 

 そんな妹に「やっぱりネー」とほくそえみながらも、姉は、

 

 「じゃあ、比叡にも教えてあげるデース!よーく聞いといてヨ?」

 

 しっかり教えてあげることにした―――

 

 

 ズドオォォォオオォォォオォォォン!!!!

 

 

 ―――1発の()()さえなければ。

 

 

                ★

 

 神城渓吾(かみしろけいご)は言う。

 不敵に笑って。

 

 「…おいおい、呼ばれてもない人が合宿参加表明ですか?生憎定員は1人なんだが」

 

                ★

 

 黒岩明博(くろいわあきひろ)司令官は言う。

 皮肉を滲ませて。

 

 「この鎮守府にステルス性能はないからな…狙われるのも致し方なし、か」

 

                ★

 

 一航戦 赤城(いっこうせん あかぎ)は言う。

 諦念を漂わせて。

 

 「やはり来るものは来るんですね…運命の歯車は狂うものです」

 

                ★

 

 軽巡洋艦 北上(けいじゅんようかん きたかみ)は言う。

 見ただけでは楽観的に。

 

 「敵襲~。ま、大井っちと2人でなんとかするけどね~」

 

                ★

 

 戦艦 金剛(せんかん こんごう)は言う。

 闘志を剥き出しにして。

 

 「鎮守府(ココ)に攻撃するヤツは許さないデース!私たちの出番ネ、Follow Me!」

 

                ★

 

 ―――しかし、敵も言う。

 静かな敵意を、隠すことなく。

 

 「セレモニーに御呼ばれでない人が登場するのも、別に悪いことではないだろう?」

 

                ★

 

 

 ―――登場人物が揃ったところで、神城渓吾(イレギュラー)の歓迎セレモニーが始まる―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 作者「…駄文ですね。果てしなく駄文ですね」
 渓吾「ああ…そうだな」
 作者「…駄文だね」
 渓吾「そうだな」
 作者「………………」
 渓吾「…おい、どうした?」
 作者「―――…た」
 渓吾「は?どうしたって?よく聞こえんぞ?はっきり言ってみろ」
 作者「うわーん!!!認めんじゃねぇよくらぁ!!お前、主人公の癖に私の文を駄文とか認めるんじゃなーい!!!」
 渓吾「何この理不尽な逆ギレ!…ちょっ、胸ぐら掴むんじゃねぇ!落ちるっ!!」
 作者「うるせぇ!お前だけはブットバース!!!」
 渓吾「…上等だオラァ!!かかって来いや!」
 作者「いけ!―――作家の意地(ミッシング・フェイト)ォ!!!」
 渓吾「くたばりやがれ!―――読者の不満(リーダーズ・マーダー)ァ!!!」

 作&渓「「うおらァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」」


 北上「…えーと、メインのパーソナリティーがあんなことになっちゃったんで、ここからは私と大井っちで進めたいと思いま~す」
 大井「よ、よろしくお願いします………(ああ、北上さんの隣、北上さんの隣…!)」
 北上「む?大井っち、どうしたの?顔、真っ赤だけど~?」
 大井「い、いえっ!!!なんでもないですよっ!!」
 北上「そう、それならいいや~(にこっ)」
 大井「はうあっ…」
 北上「あ、大井っち!…あーあ、倒れちゃった。どうしたらいいんだろうね。私だけで進めたほうがいいのかな?…あ、スタッフさん?私、ここからどうすればいい?…え?頑張れ?任す?―――なんか任されちゃったよ~」
 北上「まぁいいや。…えーと、ねぇ、誰か、文章力を作者に与えてあげて?あまりにもカワイソウだから、ね?お願い」

 北上「…あ、メインパーソナリティが帰ってきた」

 作者「…ゼェ、ハァ、ゼェ…私は、豆腐メンタル、なので、ハァ、厳しい、感想(ry」
 渓吾「…次の、6話は、多分、時間、かかる、はず、ゴホッ、…だ」
 作者「…ハァ………艦娘、たちを、もうちょいやる、か、怒涛の、フラグ回収に、まわすか、は、まだ未定、です、よ?…」
 渓吾「それじゃ、また…」
 北上「また6話で~。ばいばーい」


 追記

 作者「2人追加すると、さらに文章力のなさが目立ちまーす…」
 渓吾「うぉい。じゃぁ追加すんなや」
 大井「北上さんをいらないとでも言うのですか!!?」
 北上「まぁまぁ、大井っち。落ち着いて…」
 作者「何で私があばばばばばばばばば」
 渓吾「…ヘッドバンキング、か…」


 
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