The 14 Days ~鎮守府合宿での14日間~【再凍結中】 作:M崎
時間が無くて検閲もあまり…。
それでは、どうぞ!
2014年、8月3日(日)。
俺、
あー、間に合ってくれよ~。
合宿初っ端から目の前で死人を見るとか、俺にとってトラウマでしかないからな…。
目的は、
もーここまで俺に優しい世界は初めてだ。神様ありがとう。あの時神を信じといてよかった。この合宿終わったら、後で近くの教会に行こう。絶対忘れないように脳内メモ。
おおっと、そろそろ敵陣の真ん中に突撃しますね~。着陸態勢ならぬ突撃態勢ですかっ?
シリアスを完全に消し去ってヘラヘラと笑う俺。半分吹っ切れてるぜ、ぶいぶい。
そんなアホ面した俺は、
「――――――っ!!?」
あるものを見た途端、慌てて急停止し、倍率を1倍に戻して、
え?ウソだろ?なんで、アイツがいんの?
俺の思考が文字通りに火を噴いてるぞ?どうしてアイツがいる、いや、そもそも、
何故アイツが鎮守府の制服を着ている――――――っ!?
何故俺がここまで錯乱しているのか。
なぜなら、そこにいたのは、
「――――――あ、兄貴…?」
…見紛う事なき俺の兄、
「…おっ?よう、俺の自慢の弟よ。草取りにでも来たか?」
「なっ、な…!」
「おいおい、そんな驚くことかよ。せっかくお兄ちゃんがサプライズ登場してあげたのに」
初セリフから皮肉噛ませやがったけど、この際そんなことはどうでもいい。
今一番聞きたいのは、
「何でテメェが鎮守府の人間になってるんだよーーーっ!!!!」
これである。むしろこれ以外聞くことがないまである。
「およ?はは、言ってなかったっけ」
うん、言ってない。断じて言ってない。
「お前の兄ちゃんはねぇ、ここでバイトしてるんだよ~」
「マジで!?」
今明かされる衝撃の真実。なんと兄貴は、鎮守府でバイトしていたらしい!
…うわー、聞きたくなかったー…。
「とはいっても、艦娘にはお目通りすら叶わないし、ただの警備員みたいな感じなんだけどね」
「なるほど…」
確かに、コイツならぴったりだろう。
そういった仕事が向いてるイメージだね。無駄なイケメンもここでなら発揮されないし。
腹立つ兄貴、というイメージを払拭できるかもしれん。
「そういう渓吾は、どうしてここに?」
「ちょっと訳ありでな。後で
「あの子俺には懐かないからイヤなんだけど」
「知るか。それよりも…後ろを見ろ」
言われたとおりに兄貴が後ろを見ると、そこには、戦車やら銃器構えた人間やら、いかにもご大層な装備が待ち構えていた。
気持ち不機嫌そうにも見える。
そりゃそうか、俺ら敵ほっといて兄弟で会話してたんだもんな。
「…どうする、兄貴」
「決まってるだろ、片付ける」
「そうこなくちゃ」
一瞬で話がまとまるのは、兄弟のいいところ。
俺は早速、自慢の刀である
そしていざ斬りかかろうとしたそのとき。
「待て、渓吾。わざわざお前が出るまでもない」
―――最高のタイミングで兄貴にストップかけられた。
おかげで俺は、斬撃を放とうとした変な体勢で止まってしまった。
「…おい、ここで止めるか?フツー」
「2度も言わせるな。ここは俺が出る」
「…理由を、聞こうか」
「いいだろう、お前を最大限納得させてやる」
兄貴は尊大にそういうと、俺を出さない理由を―――
「簡潔に言うと、お前が出るのがいけ好かない」
―――3秒で終わらせやがった。
「…おい―――それで納得できると思ったのか?」
「無論、そんなわけがないだろ。ちょっとは自分で考えろ」
俺の反論を、兄貴はばっさりと斬り捨てる。
いけ好かない、ねぇ。
そのセリフはそっくりそのまま
たっぷり5秒ほど考えて、俺は結論を出す。
「―――こいつらの狙いが鎮守府や艦娘ではなく、俺だから、か?」
「その心は?」
「狙いが鎮守府や艦娘なら、陸から狙う必要性がない。海からだけで十分だ。加えて、俺が今日ここにいる日をピンポイントで狙ってきた。以上2つのことから、今日こいつらが狙っているのは、
「ご名答」
どうやら正解だったらしい。それにしても…一番面倒なことになったな。
狙いが鎮守府や艦娘ならまだいい。俺が全力で守ればいいんだから。
しかし、狙いが俺だと、俺はうかつに手が出せなくなる。
そして俺が出られないとなると、最悪の場合犠牲者が出てしまう。
それだけは絶対にイヤだ。
俺のポリシーに反する。
じゃあどうするべきか。
答えは1つだ。
「…分かった、
「分かってくれたようで何より」
戦略的撤退。これだけだ。
あとは兄貴に任せ、俺は行くしかないのだろう。
そう自分を納得させ、
「神城くん!」
黒岩司令官が、息も絶え絶えに走ってきた。
「しっ、司令官っ!?」
なんでここに!?という疑問よりもまず先に、
「ああ…やっとついたよ」
「司令官!ここは危ないですって!!早く逃げてください!」
司令官自身の身が危ない。
俺の合宿初日で、死人が2等海将とかシャレにならん。
「っ!!…
俺は慌てて、不可視の壁を作り、司令官をそこに隠す。
「司令官!!どうしてこんなところに…」
「私のことなどどうでもいい!!実は、緊急事態が発生してな」
「またですかっ!?今度は何が…?」
「ああ、事態は思っていたより深刻だった。我ら鎮守府にとって、最悪なシロモノが出てきたんだよ…」
「な、何ですか、ソレ…」
司令官は一度、強張っていた息を整えると、焦燥感の消えない瞳で、こう告げてきた。
「―――『大反乱』だ。300艦以上の深海棲艦が、我が鎮守府に押し寄せてきた!!」
★
同時刻、鎮守府前。
今までの一部始終をモニターで見ていた
「どうだ、予想もしていなかっただろう?300を超える大船団だ」
吸っていたタバコを強引にもみ消し、次のタバコの火をつける。
(動機を早い段階で悟ってしまったのはちとまずかったか…
すぱーっと煙を吐くと、敵は獰猛に笑い、
「さあ、次はどう出る?せいぜい、私を楽しませてくれよ、
―――
作者「今度は元5話の大分割です…」
渓吾「半分吹っ切れた俺とか書かないでくれる?結構トラウマだぞ、あれ」
作者「大丈夫さ。キミのトラウマなんて、周りに余りある幸福しか見当たらないじゃん」
渓吾「どこにだよそれ…」
作者「(え、自覚なしかコイツ!?)」
渓吾「では、また次の話で」
作者「矛盾等ありましたら報告をどしどしお願いします!!」
追伸
渓吾「次使う俺の剣は、今回出た