The 14 Days ~鎮守府合宿での14日間~【再凍結中】 作:M崎
それでは、どうぞ…。
西暦2014年8月3日(日)。
俺、
(冗談じゃねぇよおぉぉぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉぉ!!!)
ああもう、本当に冗談じゃねぇよ、全く!!
何故俺がここまで余裕無く猛ダッシュしているのか。
その理由は、黒岩司令官に告げられた、兄貴に少しだけ聞いた言葉、
『大反乱』によるものである。
その『大反乱』とは何か。
…俺が聞いた限りでは、艦娘の敵である深海棲艦が、200~300艦の味方を率いて、一挙に攻め入ってくる現象らしい。
双方に大きな被害が出る、鎮守府の中で最悪レベルの出来事だ。
もしも起こってしまったら、鎮守府は全力でそれを迎え撃たなければならない。
そんな現象がおこる確率は、100年に1度起こるか起こらないか。
前の大反乱は70年前に起こって、46名の艦娘がお亡くなりになったらしい。
そしてその後3年も、鎮守府は動かせなかったそうだ。
…怖ー。
さらに、過去3回の大反乱の時は、必ず艦娘が轟沈しているというデータまで出ているらしい。
それも1隻2隻では済まない。基本的に数十隻単位。
ということは、だ。
起こってはならない『大反乱』が起きてしまったことで、何人か艦娘が撃沈してしまうという可能性が起こる。
そうなると、俺の、華の合宿初日に、艦娘のご冥福をお祈りしなくてはならなくなるという確率が出てきたのだ。
…それは絶対にイヤなんだが。すげえイヤなんだが。
だって考えても見てくれ。
…合宿のスケジュールに「葬式」とか入れたくないだろ?
―――だから今こうして、猛ダッシュ中なんだよぉ!!
脇目も振らずに走りまくってるじゃんかよぉ!!
お茶の間の皆さん、察してくれーい!!!
…うん、話を戻そうか。
この『大反乱』は、要は敵さんの大攻勢だ。
深海棲艦が起こす、総力を挙げての決戦だ。
故に攻め込まれた
だって艦娘が登場した今、一番日本で戦力になるのは艦娘しかいないんだから。
現代兵器なんぞ只の鉄塊に成り下がってしまっているし。
人を殺せる兵器も、艦娘の前では児戯にも等しい。
…まあどちらにせよ、こちらの戦力の大幅ダウンは避けられないわけで。
んで、これがまー致命的な弱点だったわけよ。
その弱点を突いた敵さんが、鎮守府の嫌いな陸攻めを敢行して、艦娘や俺をふんだくろうというわけだ。
敵にしてはよく考えてるな、ほんと。
そして今、その通りに事が動いてしまった。これは本当に大ミス。
というか、ずっと見張ってたのか、敵って。すげぇ根性だな、尊敬するぜ。
ただ、1つ考えてみよう。
もし、この大反乱が、偶然ではなく
もし、この大反乱が、敵による作為的なものだったら。
こちらの作戦の失敗を、煽るためのものだったら。
鎮守府の脆弱性を、世に知らしめるためだとしたら。
もし失敗したとき。
鎮守府は大失態、大反省会が行われてマスコミにぶっ叩かれ、俺には、上の方から合宿なんて行ってるヒマないよ早く出て行けもう2度とこんなことはしない!と言われる。
そうなると俺は追放、敵は戦意喪失した俺をまんまと捕まえて、目的達成というわけだ。
敵にとってこれ以上最高の結末はない。まさにベスト。
―――あれ?ということは、今までの事象は全部…、
何から何まで、
図らずしも俺は、敵の思い通りに動いてたわけね、面白くねぇなぁ。
まあでも、敵の作戦が成功する確率は99.7%を超える。ぶっちゃけどん詰まり状態だ。残り0.3%の確率はあるにはあるが、それはよほど運がよかったときだけ。
四捨五入して100%、勝ち目はほぼ
ただ、それに1つ言わせて貰うとするならば。
俺の論法で物申すとすれば。
そんな確率論なんざ、ひとつ『
そこんとこ、分かってるかなぁ、敵さんよぉ。
運命には
そのためにはまず、俺が敵をブッつぶす。
おっと、そろそろ海だ。
走る倍率を遅くしながら、俺は笑いを変え、ニヤリと獰猛に笑う。
自爆覚悟、喧嘩上等、名誉玉砕!
敵の思惑を、1発ですべて打ち砕いてあげよう、覚悟しとけよ!?
俺はそう決意すると、海に入るため、
そして、
「モード、
全部の属性を開放するある意味無敵のモードを並立して出し、7色の光を濃くする。
そのまま流れるように、能力名を海に向かって叫ぶ。
その能力の名前は、
「―――
その能力は、世界を改変する能力。
いろいろと制約があるが、それを乗り越えさえすれば、マインドコントロールも楽に出来る魔法の能力。
俺はその能力を使い、
俺は走りながらふと考える。
…俺の能力、やっぱ意味分からんなぁ。
なしてこうも、強いんだろうか…?
★
どう、して…何故、今、大反乱が、起こった、の…?
★
これが…噂に聞く『大反乱』ねぇ…。
私、最上型重巡洋艦3番艦鈴谷が所属する第7戦隊は、岩陰に隠れながらも、その埒外の力に心底驚いていた。
久々に出撃しろって言われてテンションあがって、行ってみたらこれですよ。
せっかくMAXになったテンションも下がるってもんじゃなぁ~い?
まぁ、そんなことはどうでもいいのよ。
いま鈴谷たちの前に構える深海棲艦は、およそ300。
そう、300よ300!!
1体でも倒しただけで褒められるのに、それが大軍勢でかかってくるのよぉー。
要は超大量の深海棲艦が、鎮守府を攻め落としに来てるわけ。
うわっ、超きっもー☆
「ボクが見た限りでも、相当不味い状況だね、これ…」
我らが
鈴谷たち、指示が出てないから動けないしぃー…。もう、提督は何やってるんだよー。
「何か指示を出していただければ、私たちも動けるのだけれど…」
「ここまで出撃しておいて挙句待機とは…提督は何を考えておりますの?」
ほらー、もーヤバいじゃん。黒岩提督の支持率ダダ下がりだよ?どうすんのよコレ。
「一応、何か策があるんだろう…黒岩提督のことだから。ボクはもう少し待ってみるよ」
「三隈も…もがみんがそうおっしゃるのならば」
「分かったー。鈴谷も待ってみるよー」
「私ももう少しお待ちしてみますわ」
最上姉さんの影響力がヤバーい。
でも、支持率は戻ったみたい。ほぉー、やるじゃーん、提督!
まー、前にも後ろにも進めないのはそのまんまぁ。結局、鈴谷たちが何をするのかは決まってないんだぁ~。
ここは代表して最上姉さんに言ってもらうしかないねぇ。それが以外に何かあるのかっての。
その意図を汲んでくれたのか、
「さて、ここからどうするかだけど…ボクたち、もうちょっと隠れてみ―――」
ドォン!!!
―――最上姉さんのセリフを遮る爆音が轟き渡る。
…驚いた。やだ、砲撃するような酔狂なヤツなんていたんだね。
ちょっと確認してみようか~。
「―――何があったんですか?今、爆撃音が聞こえて参りましたが」
「ちょ~っと鈴谷が見てくるよーぉ。姉さんたちはここで待っといて~」
「ちょ、ちょっと鈴谷!んもう、人の話を聞かない子ですのね!!」
熊野がなんかギャアギャアうるさいけど、この際だから無☆視。
隠れていた岩陰からぴょんと飛び出してみる。
するとそこには、
(うそー、扶桑、さん~っ?応戦はおろか、こっちから攻めているねぇー…)
敵艦隊を攻めている第2戦隊が目についたの。
やだもう超びっくり。私たち命令受けてないのに、この差は何よぅ、提督ー。
とにかく、戻って伝えなきゃねー。
姉さんたちも待ってるんだしー、そのくらいはして当然だね。
そう思って岩陰に退避すると、
「―――たった今、電報が来ましたよ、鈴谷」
三隈姉さんが焦りきった表情で待ってたの…。
コレだけでなんかよくないことが起こったことは容易に想像つくじゃなーい?
でも、それだけならよかったんだけど、さらに、三隈姉さんはこうも言った。
「第7戦隊は、交戦中の第2戦隊、
―――提督ぅー、あなたは
★
「左舷、砲戦開始っ!―――…やっぱ量多いねぇ~。弾薬足りるかなあ」
私たち第2戦隊は、提督の指示の元、『大反乱』で発生した300艦の敵艦と戦闘を繰り広げていた。
「瑞雲もフル稼働していますが…いかんせん大反乱なので、私の分だけでは到底足りません…」
「私も、そろそろ不味いかもしれない。35.6センチ砲だけでは…」
ここに長門さんが持ってる41センチ砲があればいいのだけれど、私たちはまだ改二を迎えていないから…ああ、ここでも運の悪さに祟られてるわ…。
さらに、敵の量が多かったからなのか、はたまた別の理由か。
「扶桑姉さま、どうしましょう…。私も今さっき、左舷に魚雷をもらってしまって…」
「山城…」
妹の山城が小破していた。
主砲、副砲は一応無事、弾薬庫に火は回っていないが、服は少し破れてしまってる。
私としては、ちょっと心配。このまま持つかどうかは…。
「今日の提督は、いつにもまして私らを酷使するな…まあ、悪くはないのだが…」
確かにそう。
今、伊勢・日向が前に出て戦闘(敵航空機の撃墜)を行い、小破してしまった私と山城は、後方から援護射撃を行っている。
航空戦艦とは言われつつも、ここまで戦闘をするのは、久しぶりすぎて…ちょっと、油断してしまったわ。
でも、これでもまだ無事なほう。
なにせ、第2戦隊
普通はありえないですよ、こんな戦況。
これは、あれですね。
でも…ちょっと、面白くない。
だって…こんなこと言うのは嫌だけれど…。
あの2人よりも、私たちのほうが劣っているみたいじゃない。
私だって…
航空戦艦なのは私たちも同じ、だったら…っ!
「山城!」
「なんでしょう、扶桑姉さま!」
「
「―――っ!!了解、ですっ!」
対空砲撃を伊勢・日向に任せ、私たちは対潜に集中する!
幸い、提督からは昨日、瑞雲の新型を賜ったから…たぶん、いける!
「瑞雲12型、発艦!零式水偵も、お願い!」
私は、今現在積んでいる瑞雲のおよそ3割を、一斉に放った。
ほとんど玉砕覚悟だけど、これで…!
そしてもうひとつ、私たちにはやることがあります…。
「主砲、敵空母ヲ級を捕捉!―――よーく、よーく狙うのよ…?」
―――それは、敵空母の殲滅。
無茶かも知れませんが、今はこうするしか策がないらしく、私たちも泣く泣く…。
でも、もうここまで来たら退けません。
瑞雲が敵潜水艦を撃墜している間に、この
チャンスは1回。後にも先にも、この1回。
ちょっと能動的に動きすぎたかしら…?
まあいいわ、もう少しの辛抱、これが終わればいくらでも処分は受け入れる。
今はただ、タイミングが合うのを待つのみ!
私はそう願い、瑞雲が敵を殲滅するのを懸命に祈った。
作者「すごい!評価見てみて!0.80だって、あははー♪」
渓吾「初っ端から作者使えねぇな!?いったい何があったんだ!?」
作者「ほらー、あれー☆」
渓吾「ん?…ああ…そゆこと」
作者「あはは、お花が見えるよー♪あははー」
渓吾「あ、そっちは崖…」
『作者@はログアウトしました』
渓吾「現実(に)逃避するんじゃねぇ!!」
渓吾「ということで、次回予告。次は元6話のクライマックスだな」
渓吾「それでは!!」