幻想の能力の使い手と間桐の男   作:寂しい幻想の刀鍛冶

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第拾玖話 バーサーカーVSライダー(1)

「さて、坊主よしっかり摑まっておれよ。これより先は本気で行かなくてはならんからな・・・」

 

「分かった・・・」

 

ライダー陣営の様子を見ていてバーサーカーは話した。

 

「どうやら貴様のマスターはこの短い間に成長した様だな」

 

「ほう、分かるかバーサーカーよ」

 

「当然だ、一人一人の変化に気が付かなくては王としてやっていけんからな」

 

「はは!そうだな!!」

 

ライダーの返答を聞きバーサーカーは真剣な顔になった。

 

「さて、ライダーよ。貴様の宝具はその戦車だけではないであろう。今宵は私も本気で行かせてもらう、貴様も本気で来い・・・・・・」

 

それを聞きライダーは腰に納めてあった剣を抜き、天へと掲げた。

 

「ならば見せてやろう。我の最強宝具を!!」

 

その言葉と共に周りは光に包まれた。

 

そして光が収まると辺り一帯が砂漠になっていた。

 

「ほう、心象風景の具現化か。魔術師でない貴様がよく再現出来た物だ・・・」

 

「ふふん、確かに我一人ではできるものではない。だが、此処はかつて我が軍が駆け抜け、戦った場所だ!!」

 

その掛け声と共にライダーの後ろの方から地響きが聞こえて来た。

 

「見よ、我が無双の軍勢を!肉体は滅び、その魂は英霊として『世界』に召し上げられて、それでもなお余に忠義する伝説の勇者たち。時空を超えて我が召喚に応じる永遠の朋友たち。彼らとの絆こそ我が至宝!我が王道!イスカンダルたる余が誇る最強宝具、『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』なり!!」

 

『『ウオォォォぉぉぉぉォォォォ!!!』』

 

その場所から多くの人間が現れライダーの言葉に雄叫びを上げた。

 

その光景を見てバーサーカーは顔に笑みを浮かべた。

 

そしてライダーは兵達の方へ向き直り・・・

 

「王とは———誰よりも鮮烈に生き、諸人を魅せる姿を指す言葉!すべての勇者の羨望を束ね、その道標として立つ者こそが、王!故に、王は孤高にあらず。その偉志は、すべての臣民の志の総算たるが故に!!」

 

『『『然り!然り!然り!』』』

 

英霊たちの斉唱が大地を揺るがし、大音声の波が圧力を持って鼓膜を叩く。騎兵が、歩兵が、一斉に盾を太鼓のように打ち鳴らして歓呼する。

 

蒼天の彼方まで突き抜けていく金属の大合唱が地の果てまで響き渡った。

 

「さて、では始めるかバーサーカーよ見ての通り、我らが具現化した戦場は平野。生憎だが、数で勝るこちらに地の利はあるぞ?」

 

「素晴らしいわイスカンダル。この人数のサーバントを束ねる事が出来るカリスマ性が有ってからこそ出来るのであろう。ならば、私も最強の宝具を使うとしよう・・・」

 

「・・・なんだと」

 

その言葉にライダーは動揺した。

 

今の状態のバーサーカーでもこの数で押して勝てるかどうかと考えていたのにも関わらず、バーサーカーがまだ奥の手を残していた為である。

 

そしてバーサーカーの周りに視認できるほどの紅色の魔力が集まり始め・・・

 

「さあ見るがいいライダーとその兵達よ!これこそが私の最強宝具だ!!」

 

そのバーサーカーの掛け声と共に紅い魔力が輝きこの場にいる者全ての視界を奪った。

 

そして視界が戻って見たものは、場所は先程と同じ砂漠である。ある一つの事を除いて・・・

 

「なッ!?空が夜に変わっている!!?それに何なんだ!あの紅い月は!?!?」

 

そう、先ほどまで太陽の光が照らしていたはずなのに、今は太陽の代わりに紅い月が空にあり、大地を照らしていた。

 

「これが貴様の最強宝具かバーサーカーよ?」

 

「そう、これこそが私の最強宝具、『紅い月の夜』よ。そして能力は私の能力を大幅に強化する事・・・」

 

そしてバーサーカーは空へと飛び、ライダー達を見渡して言い放った。

 

「さぁ、こんなに月が紅いのだから、楽しい夜になりそうね!!」

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