屋敷に戻ったバーサーカーの指先に虫が止まっていた。
「そう、セイバーとキャスターが接触したの。それにランサー陣営が拠点としていたホテルが爆破解体されたのね。そして、キャスターが非道な事を繰り返していると・・・」
虫からの報告を聞いたバーサーカーは考え込んだ。
「(なるほどね。だったらもうすぐあのイベントが起こるわね。だけどそのイベントは阻止するわ)ありがとう、今度はアインツベルン城とキャスターを中心に見張って置いて頂戴」
バーサーカーがそう言うと虫は飛び去って行った。
その場にバーサーカーのマスターである雁夜がやって来た。
「今回はどうだった?」
「どうやらキャスターが子どもを拐って自身のマスターと共に非道なことをしているようです」
「な、なんだと!?」
「詳しい言いますと子どもを死ねない状態にして身体を弄くっているようです」
「そ、そんなことが起きていたなんて・・・」
「この行動は聖杯戦争のルールを破っています。いずれ教会から討伐の命令が出るでしょう」
そうバーサーカーは言うが・・・
「だけど・・・その前に私はキャスターに攻撃を仕掛けたいわ」
「あぁ、俺もその気持ちだ。行け、バーサーカー!!」
「了解!」
マスターの指示を聞いてバーサーカーはキャスターの下に向かった。
夜の川の横にある下水道。
そこにバーサーカーは居た。
「そう、この先にキャスターとそのマスターが居るんだね。もう下がって良いよ。ここからは危ないから」
自身に報告していた虫はバーサーカーに下がる様に言われると飛び去って行った。
そしてしばらく進んだところでバーサーカーは立ち止った。
「なるほど、確かにこの先にいるようだね。だけどこれは少し防衛にしては荒すぎないかしら?」
そう、バーサーカーの前に海魔が地面が見えない位に這いずっていた。
「だけど私の前では無力よ」
そう言うと自身の周りに無数の蝶を飛ばし海魔の方に向かわせた。
そして、海魔が蝶に触れると海魔の体が生命を失ったように倒れた。
「その蝶は死をもたらす蝶よ。触れれば死ぬわ。まぁ、聞こえていたらだけどね・・・」
そうバーサーカーが言い終わる頃には海魔は全て死していた。
そしてその中をバーサーカーは歩いて奥へと向かった。
その直後のキャスター陣営は・・・
「ふぉ!こ、これは・・・」
「どうしたの青髭の旦那?」
「龍之介!此処を離れましょう!此処にいては危険です!!」
「え?で、でもこいつらは・・・」
そう言い龍之介は攫って来た子供達を指したが・・・
「そんなもの幾らでも替えが効きます!いち早くここから離れましょう!!」
「わ、わかったよ。青髭の旦那」
その会話を最後にキャスター陣営はこの場を去った。
「っち、遅かったようね」
バーサーカーがキャスター陣営が居たであろう所に着いた時にはキャスター達は去った後だった。
「なるほでね。相手の実力が分かるほどの理性は残って居た様ね」
そう言い周りを見渡すとまだキャスター達に手を出されていない子供達が倒れていた。
「よかった、まだ無事な子達が居たのね」
そう言うとバーサーカーは目玉が沢山あるスキマを開いた。
その奥をよく見るとそこには交番があった。
そして、交番の前に小さな風の渦が起こっていた。
そのスキマに寝ている子供達を入れていく。
向こうでは風の渦によって地面に強くぶつからずに、地面に優しく降ろされていた。
そして、全員の子供を入れ終わるとバーサーカーはスキマを閉じた。
「これで良し。後は・・・」
バーサーカーは静かに振り返った。
そこにはキャスター達によって見るも無残な姿になった子供達が死ぬ事が出来ずに苦しんでいた。
「ごめんね、私がもう少し早く来れていれば貴方達がこんなに苦しむ事は無かったのに・・・」
そう言うと先程海魔に使った蝶を飛ばし始めた。
「私の薬でもこれは直すことは出来ないわ・・・。せめてこれ以上苦しまない様に・・・殺してあげる」
そう言い蝶を飛ばしバーサーカーは子供達から目を逸らした。
その間にも蝶は飛んで行き、子供達から生命を奪った。
その時、一匹の虫がバーサーカーの前まで飛んで来た。
「・・・如何したの?此処は危ないっていたのに・・・。・・・そう、アサシンのマスターが教会の外に出たのね」
虫からの報告を聞きバーサーカーは少し考え・・・
「ありがとう、引き続き各陣営を見張って置いて頂戴」
その言葉を聞き虫はその場を飛び去って行った。
「さて、私も行くとしますか・・・」
その言葉を残してバーサーカーもその場を去った。