魔法戦記リリカルセイバーズ   作:ゼルガー

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番外編「怒りの漢女番長」

 

 

 

 

「ねえ、バンちゃん」

 

『何?なのは』

 

「私たちって、どうしてゲートに吸い込まれやすいんだろうね?」

 

『僕に聞かないでよ』

 

 

 

古代遺跡でゲートに吸い込まれたなのはとバン

 

二人が気が付くと、何故か人間界のお台場のフジ○レビのまん前に立っていた

 

幸いだったのは、バンがデジヴァイスの中にいたので騒ぎにはならなかった

 

・・・なのはの格好がアレ(学ラン)なので、別の意味で注目されていたが

 

 

 

『お台場かぁ・・・・・・お金無いのにどうやって神奈川に帰るのさ?』

 

「え?ビルの上を跳んで変えれば早くない?」

 

『流石に長距離は厳しいでしょ』

 

 

※普通の人間。9歳児にビルの上を跳んで移動するなんで出来ません。

 

 

しかし、なのはとバンは気が付いてなかった

 

ココが並行世界で、自分達が住んでいた世界とは違うことを

 

そして、自分達の真後ろにあるフジテレビでとんでもない事が起こっていたことを

 

 

「アレ?なんで急に霧が?」

 

『東京に霧?珍しいね』

 

 

突如、あたり一面が霧で覆われ、視界が悪くなったのだ

 

不思議に思うも、異常気象か何かとなのはは判断した

 

が・・・・・・それは違うということに直ぐにわかった

 

 

「『っ!?』」

 

 

二人は突如、真後ろにあるフジテレビから邪悪な気配を感じ取ったのだ

 

 

「今の・・・・・・メフィスモンやネオデビモンと同じ嫌な気配なの」

 

『うん。ゾクッて来るようなネチッこい嫌な気配。多分、ダークエリアのデジモンだよ』

 

 

二人はダークエリアを良く知っている

 

先生であるデュナスモンから、闇に堕ちたデジモンが多く生息し、破壊と殺戮を好むデジモンがいると

 

そして、自分達が対峙したヴァンデモンがその王だということを(これは実際に対峙して初めて知ったが)

 

 

「行こうバンちゃん」

 

『分かった!』

 

 

なのはは正面玄関・・・・・・ではなく、壁を気合でよじ登っていった

 

そんな斜め上の行動に当然、彼はツッコんだ

 

 

『ちょっとなのは!?なんで正面玄関じゃなくてイキナリ壁なの!?』

 

「え?こっちから言ったほうが早いの」

 

『その感性オカシイから!!』

 

 

 

こうして、常識外れの相棒の所為でバンの胃はまた一段と酷くなっていった(笑)

 

数分後、なのはは屋上・・・の球体の天辺にたどり着き、あたり一面を見渡した

 

 

「お台場・・・ううん、東京湾全体が霧で覆われてる。でも、ココまでの異常事態にDATSが動かないなんてオカシイの」

 

『うん。携帯にも出ないってオカシイよね。・・・・・・もしかしてココ、また異世界かな?ほら、以前銀色のカーテンに吸い込まれたとき、祐輔が言ってたでしょ?世界は並列に無限にあるって』

 

「祐輔?ああ、あの苦労してそうな顔のお兄さんか。ティアの件やメフィスモンの例もあるから否定はしないけどね。はぁ、また異世界なの?」

 

『僕達って巻き込まれやすい体質なのかな。アレ?あの邪悪な気配が急に途絶えたよ?』

 

「本当なの。一体なんで・・・・・・ってバンちゃん、アレ」

 

『アレ?』

 

 

なのはが指差した方向には、ビルの屋上でどこかで見たことがあるようなデジモンと、それに向き合ってる女の子と猫がいた

 

そして、他にも子供が複数いて、同じ数のデジモンもいた

 

 

「アレがこの世界のテイマーかな?それにしてもアレって・・・・・・」

 

『ヴァンデモンだね。ただし、この世界の』

 

 

なのはとバンは、まさか異世界で宿敵であるヴァンデモンの姿を見るとは思わなかった

 

しかし、なのははそのヴァンデモンを見て直ぐに失望の表情になった

 

 

「はぁ・・・・・・同じヴァンデモンだから期待してたけど、正直失望なの。アレ、本当にヴァンデモン?覇気も無いし、いかにも覇王って感じがしないの」

 

 

一度、彼に拳を向けたなのはだから分かる

 

あの時感じた覇気は、すさまじく、究極体の先生や師匠と同等なのだ

 

それがあのヴァンデモンには無かった

 

 

『僕がアレを見た感想はね・・・・・・台所のGと同レベルかな。なんか生きしぶとそうだし』

 

「そうだね」

 

 

二人の感想は散々だった

 

 

『っ?!なのは!アレを見て!』

 

「え?・・・・・・あの野郎っ!」

 

 

バンが突然悲鳴を上げたので、なのははその方向を見ると、ヴァンデモンが女の子と子猫に向けて攻撃を仕掛けようとしていたのだ

 

 

「許せない・・・・・・無抵抗の子供に向けて攻撃するなんて、漢の風上にも置けない!!そして、アレがヴァンデモンと同種族だというのもムカつく!ぶっ飛ばす!」

 

 

怒り心頭のなのはは地を思いっきり蹴り、跳躍してアレと女の子の間に向かって跳んでいった

 

 

「死ね!!ナイトレイド!!」

 

「ヒカリ!!」

 

「駄目だ!間に合わない!」

 

 

ヴァンデモンが放った無数のこうもりは真っ直ぐ少女【ヒカリ】の元に飛んで行き、周りに居た子供達とデジモンが止めようとするが、距離があって間に合わない

 

 

「ははは!コレで八人目は死ぬ!私の脅威もなくなるのだ!」

 

「いや・・・・・いやぁぁぁあ!!」

 

 

しかし、ナイトレイドが直撃するその瞬間だった

 

 

「でやぁぁああああああああああああ!!!」

 

 

上空から学ランを羽織った一人の少女・・・・・・・なのはが落ちて来て、デジソウルを両手の拳から放出して盾を形成した

 

 

「ナニッ!?」

 

「嘘だろ・・・・・ヴァンデモンの攻撃を受け止めた!?」

 

 

イキナリ現れたなのはに驚くヴァンデモンと、攻撃を生身で受け止めたことに驚くゴーグルの少年【太一】

 

周りの子供達も驚く中、なのははそれらを全て無視し、ゆっくりを歩きながらヴァンデモンに向かっていった

 

 

「貴様・・・・・今、何をしたの?」

 

「は?」

 

「何をしたと・・・・・・・・・聞いているの!!!」

 

≪バキャアアア!!!≫

 

「ぐふぉおおおおおお!?」

 

 

怒りが頂点に達しているなのはは、問答無用にヴァンデモンの腹部を拳でぶん殴った

 

そして、ヴァンデモンを殴った影響で、拳に大量のデジソウルが発生した

 

 

「き、貴様は何者だ!?何故たかが人間の小娘にココまでのダメージを!」

 

「・・・・・・バンちゃん、リアライズ」

 

 

しかし、なのはは質問には答えず、バンをデジヴァイスから出した

 

 

「で、デジモン!?しかもアグモン!?」

 

「アイツも選ばれし子供なのか!?」

 

「でもおかしいですよ!選ばれし子供は全部で八人のはず!ヒカリさんが八人目だから数か合いませんよ!」

 

 

パソコンの少年【光子郎】の言葉にヴァンデモン疑問を持った

 

確かに選ばれし子供は全員いる

 

なのに目の前の少女は何だ?

 

それにあのデジヴァイスはなんだ?

 

 

「バンちゃん!デジソウル、チャージ!」

 

「バンチョーアグモン進化!――――ヒートグレイモン!」

 

 

なのはは、デジソウルでバンを進化させ、肩に乗っかった

 

 

「真っ赤なグレイモン?」

 

「駄目です。データの検索が出来ません」

 

「俺たちとは違う進化のさせ方みたいだな」

 

「ソレよりヒカリちゃんは?!」

 

 

帽子を被った少女【空】の言葉ではっとした太一はヒカリを見ると、魔法使いの姿をしたデジモンがヒカリと猫を抱えてこっちに来ていた

 

 

「すまないウィザーモン」

 

「礼はいいさテイルモン。しかし、彼女は何者だ?」

 

「私にも分からない。だが、普通じゃないのは確かだ」

 

「私と同じくらいの子なのに・・・凄い」

 

 

ヒカリは、自分と同い年かそれに近い子がヴァンデモンを対峙していることに驚いていた

 

 

 

「私が何者か?いいよ、教えてあげる」

 

 

なのはは腕を組み、大声で叫び始めた

 

 

「喧嘩の為に生き、喧嘩の為に拳を振るう!漢女の中の漢女!ソレが私漢女番長高町なのは!!」

 

「そして僕は、バンチョーアグモンから進化したヒートグレイモン!愛称はバンだ!!」

 

「貴様の卑劣な行為は決して許さない!それに、貴様が私の知る誇り高き覇王ヴァンデモンと同固体だなんて絶対に認めない!」

 

「「全力でぶんなぐってやる!」」

 

 

なのはとバンの怒りがココに炸裂した

 

 

 

続く

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