魔法戦記リリカルセイバーズ   作:ゼルガー

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その11「ネオデビモンの恐怖!吼えろグラウモン!」②

『ソレ』は静かに、誰にも気付かれず鼓動していた

 

 

―――ドクン・・・ドクン

 

 

深い、深い闇の底

 

暗い、暗い深淵

 

『ソレ』はただ、自らの誕生をひたすら待っていた

 

 

―――ドクン・・・ドクン

 

 

五年前、二つのデジタマの核であるデジコアを取り込み、混沌の存在が誕生を待っていた

 

 

―――ドクン・・・ドクン

 

 

一つは『正義』

 

一つは『悪』

 

二つは相反するモノであり、混じりあうモノではない

 

二つが交じり合えば、混沌が生まれる

 

 

―――ドクン・・・ドクン・・・ドクン

 

 

混沌は時を待つ

 

その時をひたすら眠り続けながら・・・

 

 

◇◆◇

 

 

 

迷子になっていたフェイトはすずかと出会い、彼女の案内で待ち合わせの喫茶店『翠屋』にたどり着くことが出来た

 

そして店内に入ろうとしたとき、彼女達にとてつもない殺気が襲い掛かってきた

 

 

 

「「っ!?」」

 

いち早く気が付いたすずかは、フェイトを抱きかかえてすぐにその場から飛びのいた

 

 

「えっ!何で!?」

 

「・・・よく見て」

 

 

フェイトは言われて自分が居た場所を見ると、コンクリートが抉れており、何かに切り裂かれた後が残っていた

 

 

「こ、コレって・・・」

 

「この殺気・・・まさか、あの時の」

 

 

すずかは心当たりがあった

 

先日、彼女は奴に敗北し、見逃されたのだ

 

 

 

「ぴ~んぽ~ん。正解だぁお嬢ちゃん。今度こそ殺しにぃ来たぜぇ!」

 

 

そう言って上空から現れたのは、ネオデビモンだった。

 

 

「ネオ・・・デビモン」

 

「で、デジモン!?」

 

 

フェイトはまさかのデジモンの遭遇に驚愕した

 

しかも、相手は恐らく完全体。果たして自分は勝てるのだろうか?

 

 

「ううん、やるしかないよね。すずか、下がって!」

 

「え!?でも、相手は・・・「これでも私はDATSのメンバーなんだ。一般人を守るのが使命なんだよ」え?」

 

「いくよ、ファンビーモン!リアライズ!」

 

「はいッス!行くッスよ!」

 

「え・・・フェイトちゃんもデジモンを?」

 

 

まさか、フェイトも自分と同じテイマーだと思わなかったのか、驚きの顔をしていた

 

 

「ファンビーモン、相手は恐らく完全体。本気で行かないと、殺されるよ」

 

「勿論ッス!頼むッスよフェイト!」

 

「うん!デジソウル、チャージ!」

 

 

フェイトは黄色のデジソウルを発生させて、デジヴァイスにチャージした

 

 

「ファンビーモン、進化!―――ワスプモン!」

 

 

デジソウルを浴びて姿を変えたファンビーモンは少し大きくなり、姿もより蜂らしくなったデジモンに進化した

 

 

 

◇ワスプモン

種族 サイボーグ型

属性 ウィルス

世代 成熟期

必殺技 ターボスティンガー

得意技 ベアバスター

空中秘蜜基地“ローヤルベース”に生息する蜂の姿をしたサイボーグ型デジモン。非常に優れた感度を持つ頭部の触覚パーツを使って常に基地周辺を巡回する。近づくもに対して容赦なく襲い掛かる。肩の推進器と背中のスタビライザーによる上下前後左右と移動性能にも優れ敵の攻撃を素早く回避する事も可能。

 

 

「喰らうッス!ターボスティンガー!!」

 

 

ワスプモンは尾に搭載された大口径のレーザー砲を連射した

 

だが、ネオデビモンはそんな攻撃を喰らってもモノともしなかった

 

 

「そんなっ!?」

 

「フェイト、アイツマジで強いッス」

 

「ははっ!そぉんな軟弱な攻撃がぁ、この俺に通用するものかぁ!」

 

 

そんな光景を見たすずかは、決意を固めようとしていた

 

 

「・・・逃げちゃ、駄目だよね。自分のこと知られるのは怖いけど・・・友達を助けなきゃ駄目だよね、インプモン」

 

『すずかぁ・・・俺、すずかの思った通りにしたほうが好いと思うぜ。俺はそんなすずかと一緒に戦うからよ!』

 

「うん、やろう。インプモン!リアライズ!」

 

 

すずかは友達を助けるために、インプモンをリアライズした

 

 

「え!?すずかもテイマーだったの?!」

 

「うん。嫌われるかと思って黙っててゴメンね・・・でも、一緒に戦わせて!」

 

「すずか・・・うん、一緒にやろう!」

 

「うん!よしっ、デジソウル・・・チャージ!」

 

「っしゃ!インプモン進化っ!―――ウィザーモン!」

 

 

インプモンはすずかの漆黒のデジソウルを浴びて、成熟期であるウェザーモンに進化してワスプモンの隣に立った

 

 

「へぇ、魔法使いのデジモンッスか。珍しいッスね~」

 

「知らねーよ、んなこと。それよりも、アイツはマジでヤベェぜ?何せ、未完成とはいえ、完全体に進化した俺の攻撃を受けても無傷だったんだぜ」

 

「・・・え?なにそれ怖いッス」

 

 

ウィザーモンの衝撃の告白にワスプモンは本気で硬直した

 

 

「どしたぁ?そっちから来ないなら、こっちから行くぞぉぉおおお!ぶるぁぁあ「貴様は何人様の店の前で暴れてやがるのぉぉおおお!!!」へぶぉぉぉぉおおおおおおお!?」

 

「「女の子が空から降ってきた、あのネオデビモンを殴り倒したぁぁあああ!?」」

 

「あ、なのはだ!」

 

「やっぱ姉御、スゲェッス・・・」

 

 

突然、上空から学ランを来たなのはがネオデビモンの右頬をぶん殴ってそのまま勢いで地面に殴り倒したのだ

 

 

「なのはって本当に人間なのかしら?不思議よね」

 

「パートナーである僕にも理解不能だよ・・・」

 

「ふむ、ますます奴に似ているな」

 

 

店の入り口からは、金髪の少女のアリサとバンチョーアグモン、ギルモンが出てきて、なのはの行動に呆れていた

 

 

「ぐぬぬぬぅ、貴様ぁ!何故上空から降ってきたぁ!」

 

「ふっ・・・そんなの、ビルの屋上(10階)に上って、そっから飛び降りたに決まってるの!」

 

「死ぬ気か貴様ぁ!?」

 

「死ぬことを恐れた時点で負けなの!」

 

「「「「「「いや、それは絶対に違う!」」」」」」

 

 

敵味方から鋭いツッコミを受けるなのはであった

 

 

「とにかく!お母さんとお父さんのお店の前で暴れるならぶっ飛ばすの!行くよ、バンちゃん!」

 

「わかった!」

 

 

ネオデビモンをぶん殴ったお陰で、なのはの右手にはデジソウルが纏っていた

 

※本来の高町なのはは左利きでありますが、今作のなのはは右利きにしてます

 

 

「デジソウル、チャージッ!」

 

「バンチョーアグモン進化っ!――――ヒートグレイモン!」

 

 

赤き炎の竜であるヒートグレイモンを参戦し、成熟期三体と人間一人(なのは)がネオデビモンの前に立ち塞がった

 

 

「私のデジソウルがもっとあれば、ギルモンも進化できるのに・・・ちくしょう」

 

「アリサ・・・」

 

 

ただ一人、進化できずに悔しそうに見守るアリサをギルモンは何も出来なかった

 

 

 

 

「人間ごときがぁ、この俺の顔い傷を付けただとぉ?・・・許さん、許さんぞぉ!貴様ぁぁああああ!」

 

 

完全にぶちギレたネオデビモンは更に巨大化し、その腕にエネルギーを収縮し始めた

 

 

「不味い!あんなのを放たれたら街が!」

 

「えっ?!それなら止めないと!」

 

「いや、どうせなら押し返してしまうの!」

 

「「どういう意味?」」

 

「つまり・・・合体技なの!バンちゃん!」

 

 

なのはが命じると、ヒートグレイモンは口に高熱の炎を纏い始めた

 

 

「成る程!流石はなのは!すずか、技を一斉に放とう!ワスプモン!」

 

「え?ああ、成る程!ウィーザーモン!」

 

「「了解ッス!(だぜ!)」」

 

 

三体のデジモンはパートナーの言葉を信じ、一斉に技を解き放った

 

 

「ヒートバースト!!」

 

「ベアバスター!!」

 

「サンダークラウド!!」

 

 

火が光線が雷が一斉に放たれ、それらが一つに纏まってネオデビモンに向かっていった

 

 

「舐めるなぁぁあああ!ジェノサ○ドブレイバァァァアアア!!!!」

 

「「「「「ちょっとまてーーー!!!」」」」」

 

 

何と、ネオデビモンは中の人のネタで凶悪な技を放ってきたのだ

 

危険な技の名前に思わずなのはたちはツッコミを入れてしまった

 

 

「知るかァあああ!今日の俺は紳士的だぁ・・・ブチ殺すぞヒューマン!!」

 

「いやいや、それはやっちゃ駄目でしょうがっ!」

 

 

アリサのツッコミは最もだが、威力はまじめに強く、三体の合体技が押し返されていた

 

 

「「嘘っ!?」」

 

「ちぃっ!こんにゃろぉぉおおお!」

 

 

なのはは不利を悟ったのか、拮抗する攻撃をかいくぐってネオデビモンの背後に回り、空高くジャンプして拳を繰り出した

 

 

「俺の背後に回ってんじゃねェえええ!ギルティークロー!!!」

 

「なっ!?ぐああああああ!?」

 

 

なのははネオデビモンのもう片方の腕の鋭い爪に引き裂かれ、悲鳴を上げて地面に叩きつけられた

 

 

「「「「「なのは(姉御)!?」」」」」

 

 

なのはのことを知らないすずかとウィザーモンも切り裂かれたなのはを見て、驚愕してしまった

 

倒れたなのはからは、切り裂かれた部分からおびただしい血が流れ始めていた

 

 

「よくも・・・よくもなのはをぉぉおお!!」

 

「姉御をよくもヤッたッスねぇええ!!」

 

「テメエ!ガキになんてことしやがるんだぁあああ!」

 

 

怒りに燃えた三体は攻撃力を上げて攻撃を押し返そうとした

 

だが

 

 

「弱者に興味など無いわぁ!死ねぃ!」

 

 

ネオデビモンは更に威力を上げて三体の攻撃を完全に押し返し、三体は攻撃の波動に飲み込まれてしまった

 

 

「「「うわあああああああ!?」」」

 

 

三体の成熟期は成長期にそれぞれ退化してしまい、そのまま倒れてしまった

 

 

「ファンビーモンっ!バンッ!」

 

「インプモン!」

 

 

 

倒れたパートナーを心配したフェイトとすずかは三体に駆け寄って、身体を揺らすが、全く目を覚まさなかった

 

アリサはなのはの所に駆け寄り、簡易的な出血の処置をしていた

 

 

「一応コレで少しは持つわね・・・なのは、くたばるんじゃないわよ」

 

 

アリサは自分の拳を血が出るまで強く握り締め、怒りに燃えていた

 

何が天才だ

 

何がライバルだ

 

肝心なときに一緒に戦えずして、何が友だ

 

 

「ギルモン」

 

「うむ」

 

 

ギルモンもそんなアリサの心に同調して、怒りに燃えていた

 

ロイヤルナイツの誇りとしてではなく、一人のデジモンとして、彼は怒りに燃えていた

 

 

「デジソウルが少ない?足りない?はっ・・・この馬鹿ならきっとこう言うわ。「気合と根性でなんとかしろなの」ってね。やってやろうじゃない、気合と根性はアタシの専売特許でもあるのよぉぉぉおおお!ぶさけんなぁぁあああああ!!!」

 

 

心に溜まった怒りを爆発させるかのように大声で叫ぶアリサ

 

それに答えるかのように、彼女の身体から、大量の紅蓮のデジソウルがあふれ出した

 

 

「そうよ、コレよ!行くわよギルモン!デジソウル、チャージ!!」

 

「うむ!行くぞ!ギルモン進化っ!―――グラウモン!!」

 

 

ギルモンは紅蓮のデジソウルを浴び、巨大な身体を持つ赤き竜が誕生した

 

 

 

◆グラウモン

種族:魔竜型

属性:ウィルス

世代:成熟期

必殺技:エキゾーストフレイム

得意技:プラズマブレイド

 

 

ギルモンの進化系。巨体で動きは遅いが、その巨体を生かした攻撃力はかなり高い。

テイマーズでは別名「グレードグドモン」だが、却下されてグラウモンになった。

 

 

 

「貴様だけは、決して許さないぞ!ネオデビモン!」

 

「ほほぉ、この俺に勝てる気でいるのかぁ?ならば望みどおりにぃ、殺してやる!ぶるぁぁぁあああ!!!」

 

 

孫○空VSセ○・・・もとい、グラウモンとネオデビモンの死闘が始まろうとしていた

 

 

 

続く!

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