私は今、山奥の滝壺で静かに瞑想している。
あの時、アリシアさんに渡されたデバイスを起動したとき、私の中にあるデジソウルと魔力が反発し、暴走した。
だからこうして、精神を集中する為に修業を行っている。
精神を集中させると、私の中にデジソウルを生み出す機関とは別のコアが有った。おそらくそれがリンカーコア。魔力の源。
瞑想すると本当、よく分かるわ。そして感じてみて分かる。
デジソウル・・・一般的に言うなら“気”に該当するエネルギー。そして、デジモンや人間にとっての生命力。
魔力は精神力ね。詳しい専門家がいればもっとよく分かるんだけど・・・その専門家であるアリシアさんはマッドだしなぁ~
とにかく、この二つのエネルギーを使いこなさないと、デバイスを使えないわ。
とりあえず、デジソウルを抑えつつ、魔力を開放してみるわ。
ふむ、どうやら魔力もデジソウルも色は同じで真紅みたいね。
当面の目標は、デジソウル無しで魔力を使いこなすこと。
そして、次のステップは魔力とデジソウルを同時に使いこなすことね。
でも、まずはこうして瞑想し、心を無にして魔力を効率よく使いこなさないと。
「そのためにも・・・・フラン、デジソウルの封印をお願い」
『承知』
私の首に掛かっている真紅のデジタルハザードの形をした宝石に話しかける。
この子は私のデバイス、フランヴェルジュ。愛称はフラン。
さっきも言ったけど、セットアップは使えなくても、こうしてサポートをしてくれる大切な相棒よ。
「アリサ。魚を釣ってきたぞ」
あ、ちょうどギルモンも戻ってきたわね。
「じゃあ、昼食にしましょうか」
「うむ」
調理は、塩焼きでいいわね。ギルモン、ファイヤーボールでお願いね?
◇
昼食後、アリサは両手両足に重りを付けて、川の上に立ち、シャドーを始めた。
しかし、川の上に立つとは、だいぶ上達したのもだ。前はデジソウルで、今は魔力を足に集中させ、浮力で浮き、重りで沈まないようにしながら、体を動かす。
そして、シャドーの相手は恐らく・・・高町なのはだろうな。
アリサにとって、盟友であり、好敵手。そして、超えるべき壁。
三年前、彼女達は出会うべくして巡り合い、お互いを刺激し合いながら成長した。
何より、アリサは人一倍負けず嫌いだ。それこそ、高町なのは以上に。
だからこそ、私はアリサに惚れ、彼女のパートナーとなったのだ。ロイヤルナイツの地位と誇りを捨ててな。
「ふっ!はっ!てやっ!!」
しかし、一つ10kgの重りを付けてるのに、よく川の中に沈まず、あそこまで動けるものだ。
ん?そういえば高町なのはは、その状態で青森から北海道まで海の上を走って横断していたな。
人間とは、凄まじい生き物だな
さてと、そろそろ私も組手に参加するか。
「アリサ、本気で行くぞ」
「ええ。来なさいギルモン。今日は私が勝つわ」
「ふっ、それはどうかな。成長期とはいえ、元ロイヤルナイツを舐めてもらっては困る」
『では、我が審判を務めよう。勝利条件は、降参をするか、気絶するかのどちらかだ』
「OK」
「承知した」
『では、開始!』
私は地を蹴り、アリサに向かって爪で切り裂こうと繰り出す
だが、それは全て回避されてしまった。
やはり速いな。
高町なのはが、力に特化しているなら、アリサは速さに特化している。
速さだけで言うなら、高町なのははアリサには勝てない。それほどまでに、アリサは速いのだ。
まあ、今はだが。恐らくもう少し彼女達が成長すれば、力も速さも互角になるだろうと予想できる。
二人は常に拮抗しているからな。
もし、二人がデジモンで、ジョグレス進化が可能だったら・・・我が盟友オメガモンのような存在になるだろうな。きっと
そう思うと、少々残念だな。
「でやっ!」
「っ!?くっ!はっ!」
と、考え事をしていたら、イイモノを受けてしまうところだった。
さあ、アリサよ。組手はまだまだ始まったばかりだ。
君の可能性を、私に見せてくれ!
ども、ゼルガーです
やっと、久しぶりに本編を更新できました。
次はまた番外編を書きます