アリサが樹海に篭って修行している同時刻・・・・
ここはデジタルワールドの遥か南にある大陸、ハザード大陸。
その大陸には天高く伸びる塔“バベルタワー”がたっており、その頂上にある神殿には伝説のロイヤルナイツが修行の為に篭っていると言われている。
だが、頂上までの道のりは険しく、並大抵のデジモンではたどり着くことができないと言われていた。
そんなバベルタワーに一人の少女とデジモンが挑戦していた。
「にゃははははは!生ぬるい、生ぬるいの!親友のトラップマスターの罠に比べたら、ゴキブリホイホイ以下なの!」
「いやいやいや、これも結構凶悪だよね!?即死トラップがいくつもあったよね!?と言うか、何回か僕死にそうになったんだけど!?」
「気にしないの!」
「気にしてよ!?」
漢女番長を自称する少女、高町なのはとその相棒、バンチョウアグモン。
二人はいつか来たる戦いの為、こうして自身を鍛えていた。
二人がここに来たのには理由があった。
様々な世界で武者修行を繰り返してきたが、経験は有っても、基礎的な修行が足りないと感じ始めていたのだ。
で、戦いの教師をしてくれたロイヤルナイツの一人、デュナスモンに聞いてみたら、このバベルタワーに一匹狼を貫くロイヤルナイツの一人、ガンクゥモンがいる地を紹介してもらったのだ。
だが、その道中は険しく、迷子になったこともしばしば、この大陸に来るだけでも時間がかかったのだ。
「ねえバンちゃん。食料は後どれだけ余ってるの?」
「もうないよ」
「え!?」
そして、食料も尽き、空腹に耐えながら遥か頂上を目指して塔を登っていた。文字通り命懸けで。
「バンちゃん。どうしてデジモンって食料に出来ないんだろうね」
「物騒なこと言わないでよ!?だからさっき、野生のモノクロモンやマンモンが出たとき、涎を垂らしてたの!?」
「倒したらデジタマに戻るとか酷いの・・・・デジタマモンのレストランやレッドベジーモンが作る肉野菜畑が近くにあれば最高なのに」
「いや、それはヴァンデモンが収めてるエリアの街の話だよね?ここ、一応聖地だよ」
「仕方ないの。ガンクゥモンにあったら御飯を要求するの!」
「・・・・・なのはって、本当にたくましいよね。いろんな意味で。と言うか、相手はロイヤルナイツなのに」
数時間後、二人は見事に塔を登りきり、聖地の神殿にたどり着いたであった
それから一週間後・・・・・・
「この頑固親父!何度いえば気が済むの!!!この最後に残った肉まんは私のモノなの!!」
「何を言うかこの生意気小娘が!!これはワシのモノだ!!大体、貴様は30個も食ったろうが!!!」
「そう言うアンタは35個なの!」
「「ぐぬぬぬ・・・・・表に出ろ!!!」」
バイザーを顔に付けたおっさんのような姿をした白いコートを羽織ったデジモンと、なのははそのまま神殿の外に出て、喧嘩を始めた。
それをみたドラモン型のデジモンとバンはため息を付いた。
「またあの二人は・・・・意外と似た者同士だよ本当」
「バンも苦労してるんだね」
「ハックモンもね」
◇
ガンクゥモン
世代/究極体
タイプ/聖騎士型
属性/データ
必殺技/鉄拳制裁、地神!神鳴!神馳!親父!(じしん!かみなり!かじ!おやじ!)
通常技/ちゃぶ台返し
装備/ヒヌカムイ、クロンデジゾイド製のちゃぶ台
所属/ロイヤルナイツ
聖騎士型デジモンで「ロイヤルナイツ」を継承されたデジモン。デジタルワールド最南西部に居を構えるとされているものの、同じ場所に留まることは稀で、次代を担わせるハックモンを連れ、デジタルワールドの各地を旅しながら異変や混沌の兆候を潰して回っている。存在を見せることが少ない他のロイヤルナイツとは違って現地に降り立って活動しており、気心知れたデジモンも数多くいる。自身のロイヤルナイツとしての称号をハックモンに継がせるべく過酷な試練を与え、道中もシスタモン姉妹にハックモンの鍛錬を任せている。頑固な性格故に厳しくハックモンに接するその態度は、他のロイヤルナイツに負けない一人前になってほしいとする優しさの裏返しである。ガンクゥモンには身体から浮き出す〝ヒヌカムイ〟が常にいて、言葉は出さないが問答無用で手を出す。必殺技は、誰彼かまわず口答えをする者を思いっきり殴る『鉄拳制裁』、ガンクゥモンの怒声『地神!神鳴!神馳!親父!』で〝ヒヌカムイ〟が天誅を下す。さらに地面をクロンデジゾイド製ちゃぶ台ごとひっくり返す『ちゃぶ台返し』があり、ちゃぶ台に乗った地面もクロンデジゾイド製の硬度となる。〝ヒヌカムイ〟自身も成熟期からの進化過程にあり、そのパワーが覚醒した時、敵と認知されたいかなるデジモンも存在しえないとされている。
ハックモン
世代/成長期
タイプ/小竜型
属性/データ
必殺技/フィフスラッシュ、ティーンラム、ベビーフレイム
クールホワイトに輝く小竜型デジモン。自由気ままで束縛を厭い、冒険を好む生き方はガンクゥモンのDNAによるものであろう。ガンクゥモンの課す過酷な試練にも悠然と立ち向かっていく。血筋からの戦闘センスのよさと、お目付け役のシスタモン姉妹の鍛錬により、敵が完全体であろうとも互角以上の戦いをする。俊敏さを活かした接近戦を得意とし、強靭の爪で相手を切り裂く『フィフスラッシュ』、尻尾をドリルのように回転し突っ込む『ティーンラム』、また牽制にも使える『ベビーフレイム』を口から吐く。歴戦を潜りつつガンクゥモンのようなロイヤルナイツになる夢を目指す。
◇
「いつも思うけどさ、あの子って本当に人間?ガンクゥモンみたいに人型のデジモンじゃないよね?」
「なのはは純粋な人間だよ・・・・・多分、きっと・・・・ね」
バンは知っている。なのはの身の回りの人達も普通ではないことを。
特に、その師である大門大は非常識であることも。風の噂ではマサルダイモンと言うデジモンではないかとも言われているが・・・・
「くたばれ糞親父ーーーー!!!!『全力全開のデジソウルパンチ』!!!」
「お前がくたばれクソガキ!!!!!『鉄拳制裁』!!!」
なのはとガンクゥモンの拳が衝突し、物凄い衝撃波がバンとハックモンを襲った。
「うわっ!?二人共!幾ら何でも肉まん程度で大人気ないよ!?と言うか僕達の生命が危ない!?」
「あは、アハハハハ・・・・・ガンクゥモンみたいなデジモンになるにはなのはみたいにならないといけないのかぁ・・・・・自身無くすなぁ」
「しっかりしてハックモン!?アレは例外中の例外だから!?君は君のままで成長して、お願いだから!?」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!」
「二人共自重してーーーー!?お願いだからーーー!?」
今日もバンの虚しい悲鳴だけがこの神殿に響くのであった。