これから小説を書かせて頂くゴボウ大臣です。
よろしくお願いいたします。
早速ですが注意事項をば。
・これは東方projectの二次創作、現代入り小説です。
・主人公は女性、また、見た目も能力も人外です。
良いですよね人外。
ちなみにトカゲっぽい奴です。
・また、人外キャラとなると各人のイメージに差異がでる事がままあるので、ここで少し説明を。
一、シルエットは大体人間。(尻尾除く)
二、肌色部分なし。
例えば顔の正面や一部が鱗などに覆われず、人肌らしき部分である人外イラストなどがありますが、今回は鱗と蛇腹が基本なトカゲっぽさ多めのイメージです。正直私の好みです。
三、オレっ娘。
これは上手くやれるか不安。まあ頑張る。
長くなって申し訳ありません。
上記でよろしければ、楽しんでいただけたら幸いです。
目が覚めたら、オレはそこにいた。
目を開けて最初にみたのは、大きな幹に、枝葉が一杯に広がった木が、辺り一面に生えて視界に一杯になっている。
(ああ・・森の中か・・)
ぼんやりとした頭でそう考える。辺りの草の匂い、背中や後頭部に当たる芝の感触、そして木の枝葉の間から覗く星空が、それを確信させた。
(・・・・ん?)
待った。背中に芝?視界に空?
オレは今恐らく仰向けに寝ている。けど上を見ている。
おかしい。何だかよく分からないけどおかしい。背中をつけて寝ながら上を見るなんて真似、オレには出来やしない筈だ。根拠はないがそんな気がする。
「んー・・」
伸びをする。声が出る。
・・こんな声、してたっけ。
「・・・・」
手のひらを見てみる。
緑色の鱗が全体を覆い、爪が生えている。しかし、そんな事より別の事実が違和感を感じさせた。
「・・・・五本?」
平べったい手のひらから伸びる、五本の指。こんな手だったか、オレ?
「むっ・・・・」
とりあえず体を起こし、立ち上がる。地につくのは二本の脚。それらもまた鱗に覆われ、爪が五本の指に生えている。
「・・・・」
脚を一歩、二歩と進めてみる。何故だろう。何かをする一瞬ごとに、ことごとく違和感が襲ってくる。
頭がおかしくなりそうだ。
「・・・お?」
歩いている内に、水溜まりを見つけた。丁度良い。あれにオレの姿を映してみよう。
心なしか早足になる。オレは今どんな姿をしているんだろうか。早く知りたい。
「よっ・・と。」
努めて呑気な声をだし、水溜まりに姿を映す。しかし内心は結構ドキドキしている。果たして、何が映るやら・・・・
「わっ!?」
思わず声を出す。そこには、なんとも奇妙な姿が映っていた。
自分のシルエットは、殆ど人間だった。しかし、全身を例の緑色の鱗が覆い、首から股にかけてはくすんだ黄色の蛇腹状の肌が覗き、胸の膨らみと腰には黒い簡素な布が覆っている。
そして、腰布の下からは、細長くしなやかな尻尾が覗いている。
思わず目を見開く。それに合わせて水の中の黄金色の細く尖った瞳が自分を睨む。少しばかり頭を垂れて覗き込むと、高い場所で結った長い黒髪が、サラリと首にかかる。
「どうなってンだ・・」
呟いたそばから、水面に牙が覗く。その奥には、二股に別れた長い舌。
フラりと後ずさった。こんな姿に見覚えはない。何か思い出そうにも、ショックが全身に回り思考を鈍らせる。
「ねえ?」
「!」
背後から響く声に、ビクリと体が震える。幼い声だ。オレは恐る恐る振り返る。
「・・誰だ?」
振り返った先には、背の低い少女が立っていた。白いYシャツに黒いベスト。首もとには赤いリボンをつけた金髪の少女。ショートヘアの左側には、赤いリボンがもう一つついている。
そいつは何故か両手を横に広げ、小首を傾げてこう言った。
「あなたは、だぁれ?」
「へ・・?」
言われて、少し考える。誰、と言った。オレは何者?名前は?
「オレは・・うーん・・」
腕を組んで眉を寄せる。名前、生まれた場所、住んでいた場所、やっていた事・・・・
しかし、頭の中には何も浮かんでこない。自身について分かる事と言えば、先程見たトカゲのような姿だけだ。
「・・な、何に見える?」
手を広げ、少女に向けて問うてみる。もしかしたら、他者からみて分かることがあるかもしれない。
「んー・・」
少女が駆け寄り、しげしげと見上げてくる。ああ良いぞ。どんどん観察してくれ。やはり鱗が気になるか、ツンツンつついてくる。少しくすぐったい。
次は胸を見上げてきた。何だ、うらやましいのか?一層じっと見てくる。子供には子供の良さがあるってのに。正直その赤い上目遣いはオレには真似できない。スゲー可愛らしいぞ。
「・・おっと。」
今度はパタパタと足音を立て、背中側に回る。そこまでするか、とも思ったが、背中は自分では見られない。考えてみりゃ有り難い。
「へー・・」
何やら髪を弄ったり色々している。やがて飽きたのか、スルリと髪を放す感覚がした。多分そこから段々と下に・・
「ひゃうっ!?」
考えていた最中変な感覚がし、思わず変な声が出る。振り返ると、少女が尻尾をなで回していた。
「やめぃ!」
パシン、と軽く尻尾を振り、少女を振り払う。きゃ、と少女が楽しそうに悲鳴をあげた。
「なあ、そろそろ良いだろ。教えてくれよ、どんな風に見えた?」
体ごと向き直り、聞いてみる。考え込む少女の姿に、結構な期待が高まる。
「うーんとね。
・・・・トカゲ人間?」
カクンと肩が落ちる。いや分かるんだけどさ、もっとこう・・何か無いもんかねぇ・・
「あの・・オレが聞きたいのはもっと・・・・」
「あ、女の子なのに『オレ』って言うんだ。」
「や・・うん・・」
別にいーじゃねーか、と口を尖らせる。どうやら収穫はなさそうだ。まあ、子供に期待するのも酷だろう。
「いいや、ありがと。そんじゃ・・」
適当に挨拶してその場を去ろうとした、その時だ。
「ねえ、お姉さん。」
少女が再度呼び止めてきた。顔だけ振り向く。
すると、赤い目を細め、ニッコリ笑った口から真っ赤な舌と小さな牙を覗かせながら、少女はこんな事を言った。
「・・貴女は、食べてもいい人類?」