こんなに時間を空けてしまってすみません!
かなり遅かったので、文字数は多めにしました。
「やめろって……何言ってんだよ、お前」
「……」
その時の彼は、自分が何故そんなことを言ったのか、よくわかってなかった。ただ、彼らの言葉を聞いているうちに、胸が痛くなって、気がつくと『やめろよ』と叫んでいたのだ。
(こいつらは間違っている……間違っていることをしている……)
目の前にいる彼らの心は汚い……!僕は、この人たちの『声』が嫌いだ……!葉太は、自分でも訳が分からなくなるくらいに、彼らの『声』を聞くのが嫌だった。
(いじめなんて間違ってる!助けないと!)
……だが、この時の彼には、『いじめをすることは間違ってるから、雪奈を助けるべきだ』という考えしかなかった。……自分が、彼らの『声』を嫌っているということには、まだ、気付いてなかった……
「何言ってるって……!やめろって言ったんだよ!いじめなんかやめろ!」
彼は、自分が思ったことを、彼らに思いっきりぶつけた……だが
「だーかーらー!何言ってんの?俺たちはただこいつと遊んでるだけだぞ?」
「……どう見たって、遊びには見えないけど?」
「はあ?何言ってんだよお前、何かうざいんだけど」
「大体、こいつは、貧乏人でぼっちの癖に、よく先生に褒められて調子に乗ってるんだぜ?」
「そうそう、自分は凄いとか思って調子乗ってる奴に、少し分からせてやっただけだよ」
「別にこれくらい、どうってことねーだろ?」
「……」
葉太には、彼らの言っていることが理解できなかった。こんなに酷いことをしておいて、『ただ遊んでるだけ』だと、平然と答えたことも、雪奈は家族を失って悲しんでいるのに、そのことで彼女を傷つけていることも、彼女は調子に乗ってなんかいないのに、何も悪くないのに、『少し分からせてやった』とか、『どうってことない』なんて、何故言えるのか……何故、こんなことができるのか……何故、こんなことをして、彼らは平然としていられるのか……何故、彼らはこんなに醜いのか……
彼には何も、わからなかった。
「調子に乗ってるのは……どっちだよ!」
怒りが、彼から正常な判断を奪った。いや、今の彼にとってはこれが、『正常な行動』だった。相手は大勢なのに、一人で勝てるわけがない。なら、彼らの言動に怒りを覚えても、手を出してはいけない。……彼にはそのことは分かっていた。分かっていたが、自分の感情を抑えることができなかった。
「っ!いてえっ!」
「!?お、おい!」
葉太は、彼らのうちの一人に、蹴りを放っていた。相手の方は、まさか葉太がこんな行動を起こすなんて予想外だったらしく、慌てていたが、やがて、彼に向かって暴言を吐き始める。
「てめぇ!いきなり何すんだ!」
「信じられねえ……何もしてねえのに、いきなり……」
「こっちは何もしてないんだぞ?急に蹴るのは酷くねーか?」
「うっわー……頭イカれてんじゃねーの?」
自分たちのやったことは全て棚に上げ、ひたすらに彼を罵倒する。それを聞きながら彼は、さらに怒りを膨らませながらも、彼らに話しかける。
「何もしてない雪奈に暴力を振るった君たちが、何でそんなこと言えるの?」
「あぁ?あんな汚物と俺たちを、一緒にしてんのか?」
「……まさかお前、こんなのを庇うつもりか?」
「はあ?信じられねー、馬鹿じゃねえの?www」
「お前、そんな奴だったんだなwww」
「……道理で、こんなイカれたことするはずだよwww」
……何が間違ってる?何が悪かった?……いきなり蹴ったこと?……いや、確かにそれは酷かった。でも、こいつらは、それよりもっと酷いことをしていた。何で、あれだけ酷いことをしたのに、それを全部棚に上げてるんだ?何で、いじめられている人を助けようとしただけで、こんなことを言われるんだ?……落ち着いて、説得すれば良かったのか?
「こんなかわいそうな奴を、何で庇うんだよ?」
「調子乗ってんのか?ムカつく」
「せっかく盛り上がってきたってのに……」
「人が楽しんでるところに水を差すなよ」
「もう話にならねえよ、消えろ」
何で、自分たちのやってることが最低なことだって分かんないんだ!!!何故、平然とこんな醜い『声』が出せるんだ!!?
「……話にならないのは、そっちだよ……君たち、自分たちがどれだけ酷いことしてるか分かってる?相手の心の傷を平気で抉って、自分たちが楽しむために、大勢で一人を甚振って……!挙句の果てに、それらを全部棚に上げて、相手を貶す……ねえ、恥ずかしくないの?そんなんで……!」
「……」
「あぁ~!!!うるせぇな!何だ、さっきから!?偉そうな口利くな!!」
「何言ってんのかわかんねーよ、俺たちの何が悪いってんだ?」
「そもそも、悪いのはこいつなんだから、俺たちには何の非もねーよ」
「あ~、人の楽しみを台無しにして偉そうにするとか、マジねーわー」
「というか、お前さっき蹴ったよね?人に暴力振るっといて謝んないとか、人としてどうなんだ?」
「……ふざけんなよ……お前ら……」
怒りが湧き上がる。もう彼らとは、話すだけ無駄だ。あんな最低な奴等に、何をしても無駄なんだ。
失望した。今まで、身勝手な人たちだとは思っていたけど……時々喧嘩はしたけど、こんなに怒りを覚えたことはなかった。仲が良いとは言えなかったけど、友達でいられた。けど、まさか、ここまで性根が腐ってたなんて……こんな汚い『声』を出すなんて……
……もう、やめよう。これ以上口論を続けたって、あいつ等が自分たちの非を認めることは、無い。
「雪奈さん……大丈夫?歩ける?」
……僕は、同級生の相手をさん付けで呼ぶことは殆ど無い。……怒りを無理に抑えようとしているのが、自分でも分かった。
「……うん」
それまで黙っていた雪奈が、小さな声で頷く。僕はそれを確認すると、手を貸して彼女を立たせた。
「………ぁ……」
「おい、どうした?逃げるのか?」
「まあ、懸命だな。お前がこの人数相手に勝てるわけないしwww」
「臆病だなー、弱い癖に偉そうなこと言ってんじゃねえよ」
「全く、ほんとぶっ飛んだ奴だぜ」
「尻尾を巻いて逃げ出すとか、マジかっこ悪いなwww」
本当に、何を考えているのだろうか?何故彼らは僕を煽る?……いや、そんなことを考えても、気分が悪くなるだけだ、やめておこう。
「……」
無視して行こうと思ったが、さっき蹴ったことに対して謝ってなかった。向こうが悪かったとはいえ、暴力を振るってしまったのは事実なのだから、謝っておくべきだろう。
「蹴ったことは……謝るよ……ごめん」
「はぁー?それだけか?それだけなのか?違うだろ!?もっと心を込めて謝れよ!なあ!?」
「……」
「あんなことをしておいて、それだけで済むと思ってんのか?」
「本当に酷い奴だな。良心が全く無い」
(お前らが、それを言うのか……?)
……もう、どう反応したらいいか分からなかった。暴力に暴力で返した僕は、良心が全く無いと言われても、反論のしようがない。謝ったからといって、僕が蹴った事実は消えない。だが、何故それを、彼らが言うことができるんだ?
……無視しよう。これ以上関わっても、お互い嫌な思いをするだけだ。それ以外に選択肢は思い浮かばなかった。これが、最善の行動だった。これ以上、彼らの『声』を聞きたくなかった。……雪奈と一緒に、早くここから離れよう。
「無視してんじゃねーよ!!!」
「……!?」
突然のことに、反応できなかった。
――――――――――ドンッ!
一応、過去編の主人公は雪奈のはずなのに、殆ど喋ってない……
そして、同級生たちの台詞……これで良かったのか?
って、こんな書き方で、内容が伝わりにくくないかな……?
……そもそも、本編を読んでくださってる方々で、過去編が投稿されてることを知ってる人って、どれ位いるんだろう?
あと、テスト勉強で時間が減っていく……
……まあ、こんなネガティブに考えていても仕方ないですよね(笑)
感想、アドバイス等がありましたら、お願いします。では!