GOD EATER〜Dual sniper〜   作:CiAn.

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お久しぶりです!このシリーズは短い話を投下していこうかなと思っているので短スパンで次話投稿できると思います(暫定)
それでは2話の始まりです( ´ ▽ ` )ノ


抵抗

他の音が一切聞こえないからか、俺と隣を歩く女性の足音がやけに大きく感じられた。

「ここならアラガミも入ってこないから、安心していいわ」

「ありがとう、おかげで助かった。それと聞きたいんだが、アラガミっていうのはさっきの化け物のことか?」

「ええ、そうよ。……知らないの?」

どうやらこの世界では常識なのか、隣を歩く女性、ジーナ・ディキンソンは不思議そうにこちらを見ていた。

「信じられないとは思うが俺たちはついさっきこの世界に来たんだ。それとこのダラけてるやつも本当に神だ」

「自己紹介も面倒だ。詳細は想像で補ってくれー」

俺の背中でダラけてる倦怠神は相変わらずのマイペースっぷりを発揮していた。より一層体重を預けてきて背中に押し当てられている双丘が形を変えているのが分かる。楽をしたいだけなのか倦怠神自身は気付てはいなかった。

「もう少し威厳とかないのか。仮にも神だろ?」

「そんなものは持っているのに疲れたよ。手ぶらが一番だー」

本当にとことん必要のないものを省く性格だな。いや、自分で歩くくらいの気力は必要だが。

「そういえば、私たちは貴女のことなんて呼べばいいのかしら?さすがに人前で倦怠神なんて呼ぶのも変じゃない?」

ジーナさんに指摘されて気付いた。確かに俺も一応神だということで貴女と呼んではいるが、少し不便だ。

「えー、考えるのも面倒だー。お前考えてくれ」

「またそれかよ…」

「貴方の名前もまだ聞いてなかったわね」

「ああ、そうだった。俺は山吹蒼葉(やまぶきあおば)、自己紹介が遅れてしまった。すまない」

正直この名前は女みたいで好きじゃない。しかしだからと言って何かトラブルの種になったかと聞かれれば違う。むしろ平和ですらあった。いじめられたり馬鹿にされるほど変な名前ではないらしい。

「ふーん。なら私はお前の姉の設定でいいぞー。山吹なんとかにしてくれ」

「なんで姉なんだよ。別に他人でもいいだろ」

「どこの誰か名乗るのは面倒だ。お前が説明したあとに姉だと言えばすぐに終わるだろー」

言っても聞きはしないだろうからどんな名前がいいか、少しの間考えた。

(いこい)

「んー?」

「貴女の名前だ。山吹憩、気に入らないか?」

「おー、それいいな。よし、私は今日から山吹憩だー」

単純に休憩ばっかしてる姿から名付けたんだが、気に入ってもらえて何よりだ。

「そう。それじゃあよろしく、蒼葉と、それに憩も」

ジーナさんは簡単に挨拶を済ませるとゲートの近くにあった機械に腕をいれた。どうやら右腕についている大きな腕輪が鍵の代わりらしい。

間髪入れずに機械的な音が響いて重いゲートが開いた。

中に入るとカウンターのような区切られた場所にいる女性が出迎えてくれた。

「ジーナさん。おかえりなさい……そちらの方々は?」

「外でヴァジュラに襲われてたところを救助した民間人、ってところかしら」

「そうですか。ダメですよ、外部居住区の外はアラガミがいて危険なんですから」

「いや、俺たちは…」

こちらの世界の人間ではない、と言いかけた時ジーナさんの指が俺の口の前にかざされた。

「細かいことは後から説明するわ。サカキ支部長はいるかしら」

「ええ、ラボラトリーにいると思いますよ」

「ありがと。それじゃあ、一緒に来て」

そう言うとジーナさんは手招きをしてエレベーターの前に立った。

「説明しなくても良かったのか?」

「異界から神様と一緒に来たなんて、貴方なら信じるかしら?」

「いや、信じないな」

「それにこの世界では神なんて信じてる人はごく少数よ」

それはまた荒んだ世界だ。まあ元いた世界でも背中にいるのが神だなんて誰も信じないとは思うが。

「この階の奥の部屋にサカキ支部長がいるわ。行きましょう」

あまり長くない廊下を3人(誰かさんは相変わらず自分では歩いていないが)で歩き、突き当たりの部屋の前に立った。ジーナさんはノックもせずにそのまま入っていく。

「おや、珍しいねぇ。いったいどうしたんだい?」

「異世界人と神様を連れてきたわ。興味あるかしら」

「うん、実に興味深いよ。それで、どこから来たんだい?」

信じるのかよ……。この世界の人間は神なんて信じてないんじゃなかったのか?

「アラガミとかいう化け物がいなくて多くの人間がダラダラと過ごしてる世界、とでも言っておこうか。ま、悪くはない世界だ」

「ふんふん、それで神っていうのは?」

「この背中でダラけてるのがそうだ。人々の倦怠から生まれた倦怠神だそうだ。今は憩って名乗っている」

そう説明するとサカキとやらは立ち上がって俺の背中に背負われている倦怠神を観察し始めた。やがて

「よくは分からないがこれも何かの縁だろう。君たちはここで暮らすといいよ。その代わり、1つ条件がある」

「条件?」

「実はここ極東支部には以前なら第一部隊と新型神機に適合したゴッドイーターがいたんだけど、みんな今は違う場所にいて戦力的にも心許ない状態だ。そこでわずかな可能性だけど、君に適合審査を受けてもらって良好な結果が出れば神機の適合試験を受けてもらい、合格すればここで働いてほしい。そうすればここにいても問題は何もないからね」

それは願ったり叶ったりだ。居場所も作れるし役にもたてるから後ろめたさもない。なかなかの好条件だ。

「分かった。その話乗らせてもらう」

「……交渉成立だね」

 

 

 

 

「聞いてないぞ、あんなに痛いものなのかよ適合試験って……」

おまけにデカイ腕輪まで付けられた。これはかなり邪魔だ。

ちなみに倦怠神はいの一番に俺の自室に向かってベッドで眠り始めた。ああいう時は自分の足で歩くらしい。

「随分やつれてるわね」

「こんにちは、ディキンソンさん」

「あら、どうしたの?そんなにかしこまった態度で」

先ほどと口調が変わったためだろうか、不思議そうな顔をされた。

「本日からは俺もここでゴッドイーターとして戦うことになるので、貴女の後輩ということになります。ですので先ほどの口調では不適切かと」

「そう。でも、私のことはジーナでいいわ。コードネームもそうだし、任務中なら短い方が呼びやすいでしょう?」

「分かりました、ジーナさん」

ついでに言えばこの人には助けてもらった恩もある。失礼な態度は取らないように気をつけたい。

「じゃあ、改めてよろしく。新人さん」

差し出された右腕を、俺は腕輪で重くなった右腕を差し出して握り返した。




悩んだ末に時間軸はリンドウとゲーム内の主人公、アリサとソーマがクレイドルとして極東支部から離れ、アネットとフェデリコも元いた支部に戻った時にしています。残ってるのはコウタとエリナ、ヒバリというところでしょうか。防衛班はいるかどうか怪しいですけど一応この作品ではいることにします。
後書きが内容の補足みたいになりましたねww
今回も読んでいただいてありがとうございます!ではまた次回(=゚ω゚)ノ
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