GOD EATER〜Dual sniper〜 作:CiAn.
今年暑いですね、皆さんも食欲なくてもちゃんと食べないと体重落ちて体力低下して夏バテ悪化の負のスパイラルに突入しますよ。お気をつけてww
余談ですが真面目な前書き書くの諦めました。
「おい、憩。掃除の邪魔になるから立て」
「掃除なんて面倒なことやる方がおかしいだろー」
「寝床が綺麗になるんだから協力ぐらいしろ。すみませんおばさん、すぐに立ち退かせるんで」
ドアの前で立たせてしまっている清掃係のおばさんに頭を下げる。仕事の効率を俺たちで落としてしまうのはしのびない。
「気にしなくていいんだよ。若い子はわがまま言えるくらい元気な方が可愛いってもんさ」
「ほらほらー。ああ言ってることだしお言葉に甘えたっていいだろー?」
心の中でため息をついてから憩を見る。どうやら寝る気満々のようだ。
「さっさと出るぞ!」
「あー、布団。私のホームグラウンドー……」
腕を取って強引に外へと連れ出す。憩は抵抗せずに重い足取りながらも部屋から出た。倦怠神は抗うこともまた面倒なのだとか。
「疲れたー。ロビーの椅子で休みたい」
「分かったよ……」
憩は立ち止まって俺の服の裾を下に向けて引っ張る。どうやらしゃがめという事らしい。
促された通りしゃがむと憩は俺の背中に体を預けた。そして俺が立ち上がれば憩を背負う形になる。なんとも手馴れたものだ。
「いい乗り心地だー。私のアッシーとして生きてみるかー?」
「時給8000円くらいなら考えてもいいな」
「ふふー、この世界の通貨に円はないぞー」
そういやここはfc(フェンリル・クレジット)だったな。訂正するのは面倒なのでしないが。てかアッシーとか久しぶりに聞いたぞ。
「そういえば話してなかったが、憩の存続条件は俺が死んだ時で判断するのか?」
「そうだぞー」
「だとするとこんな世界じゃ幸せのまま死ぬのは難しくないか?極端な話だが、俺が不幸だと思っている時にアラガミに殺されることもあるわけだし」
「だから言っただろー。結果がどうだろうと私は文句は言わないさー」
そう言われればプレッシャーにはならないが、この倦怠神はなぜこうまで生に執着がないのかが気になる。生存願望と倦怠は違うはずだ。
「何か隠してないか?」
「隠し事なんて面倒なことはしないさー」
「ああ、そう……」
まるで話そうとしないな。本当に隠し事がないのかもしれないが、だとしたらこの引っかかりはなんだろうか?
「着いたぞ、ロビーの椅子。飲み物は?」
「バレットピーチを所望するー」
「カレードリンクでいいか?」
「あんな好き者御用達は私には合わないぞ」
こういうところははっきりと否定するんだな。いつもそれくらい気合い入れて喋ればいいと思うんだが。
ちなみにバレットピーチは桃味の炭酸ドリンクだ。甘すぎて俺は一口で飲むのをやめて憩にあげたら気に入った。
「好き者だなんて酷いなぁ。あれ結構イケるんだよ?」
「リッカさん。珍しいですね、こんな時間に」
いつもなら神機の整備で神機格納庫に籠っているはずだ。
「今日はあんまり出撃してる人がいなかったからね。2人はどうしたの?」
「部屋が清掃中なのでこちらに移動してきたんです。こいつを連れて」
「あははは……。相変わらずお姉さんに厳しいね」
「え?あ、ああ……そうですね」
うっかり憩は俺の姉だという設定を忘れそうだった。どうにも頼り甲斐もないしダラけているからむしろ娘みたいな扱いになっていた。
死ぬ前も未婚だったし娘というのがどういうものかは知らないが。
「世話役としては少し乱暴だがなー」
「俺にこれ以上のことを求めるなら少しは自分で動け」
「私を誰だか忘れたのか?私は倦怠しーー」
慌てて憩の口を塞ぐ。こいつは口を滑らせて騒ぎになったらどうする気だ。
「本当に仲良しだね。少し羨ましいくらいだよ」
「一緒に暮らせばそんな感想も変わりますよ」
何たって身の回りのことは同居人である俺の仕事だ。神機整備が忙しいリッカさんには向かないだろう。
「そういえばジーナさんはまだ出撃ですか?」
「うん。今日はサリエル3体だから時間がかかるかもね」
頭の中でジーナさんが戦う姿を想像する。嬉々として射撃するところは思い浮かぶが苦戦している姿はまったく想像できない。
「大丈夫だろー。あの貧乳女は頑丈だからなー」
何だろうか、今一瞬リッカさんからものすごいオーラを感じたのだが……。気のせいだろうか?
「頑丈かどうかはさておき、ジーナさんは強いからな。心配はいらないと思うが」
「そういえば蒼葉くん、ジーナさんからの伝言預かってるよ。明日の予定を空けておいてだってさ」
「任務の同行だな。分かりました、ありがとうございますリッカさん」
それにしてもゴッドイーターになってからというものジーナさんと行動する機会がかなり多く、俺も必然的にスナイパーの扱いはかなり上達していた。今ではそれなりに使い物にはなっている。
「あ、いたいた。蒼葉ー」
「コウタ隊長。こんにちは」
「いや、だからそんなに堅くならなくていいって……と、今日はそれじゃなくて、明日新型神機使いが2名配属されるのは知ってる?」
「いえ、初耳ですが」
そうか、まあ何かとアラガミが襲ってくるところだし戦力は多いに越したことはないだろう。
「あれ、結構冷静だな……」
「戦力の増強に異を唱えたりしませんよ」
「もっとこうさ、後輩ができるわけだしワクワクしないの?」
後輩か。賑やかにはなるだろうし、できることなら憩の世話でも押し付けたいところだ。無理だろうか?無理そうだな。
「追い抜かれないように頑張ります」
「ユーモアの欠片もないクソ真面目だなー」
「憩の怠惰にユーモアがあるとは思えないがな」
「そんなもの求めるのは面倒だー」
「ていうかいたんだな……憩さん」
ちょうどコウタ隊長からは見えないところにいたらしく若干驚いていた。憩は喋らなければかなり存在が薄いし仕方ないだろう。
一目見れば目を離せないくらいには目立つ外見ではあるが。
「そのうちの1人がさ、結構偉い人の娘らしいんだよ。だから後輩いびりとかするなよ。って蒼葉に言う必要はなさそうだけど」
無論、そこまで暇でもないし八つ当たりでもしない限りそんなことはしないだろう。
「まあ、気をつけます」
「よし!用事も終わったし、部屋でバガラリー見るぞ〜!」
相変わらず元気な先輩だ。この世界でよくあんなに明るく育てたものだ。
「あら、部屋から出てるなんて珍しいわね」
「ジーナさん、お疲れ様です。任務の方はどうでしたか?」
コウタ隊長と入れ替わるようにジーナさんが帰投し、憩を見てそう言った。やはり部屋にいない憩は皆からしても不思議なのだろうか。
「任務自体は楽しかったけど、欲しかった素材が手に入らなかったのよね……」
「サリエルだと激毒粉とかですか?」
「ええ。神機を強化するのに必要でね」
こればっかりは運次第なのでどうすることもできないのが難点だ。
「ねえ、良かったら明日サリエルの任務に行かない?」
「俺でいいなら微力ながら力になります」
思ってもみなかったジーナさんからの誘いが少し嬉しかった。期待されている、ということでいいのだろうか?
舞い上がった心を気取られまいとしていると尻に弱い蹴りが入った。この無気力感は憩に違いない。
「なんか恨みでもあるのか?」
「鼻の下伸ばしてないで飲み物を買ってこい。さっきリクエストを聞いてからかなり時間が経ってるぞー」
「分ったよ……」
「あ、私も行くよ」
リッカさんも後からついてきて、俺たちは自販機まで2人で行くことにした。ネタではなく本当にカレードリンクが好きなのは驚いたが。
「蒼葉も大変ね」
「ふん、神と暮らしている時点で苦難は覚悟しておいて当たり前だ」
残された私と倦怠神である憩はソファに向かい合わせで座った。と言っても向こうはその魅力的な躰を無造作に倒して横たわっているけれど。
「お前はあいつのことどう思ってるんだー?」
「そうね……、期待の狙撃手ってところかしら」
理解力もあり、適応力もそれなりだし、神機使いとしておおよそ申し分ない逸材と言える。
それにそんな彼を自分が育てているのは楽しい。私の考えを真剣に理解しようとしてくれたのは彼が初めてでもあるし……。
「ゴホッ、ゴホッ……!」
「風邪?」
「埃っぽい布団で寝てたから咳が出ただけだ。気にするなー」
一瞬だけ陰った彼女の顔を私はスコープを通してない肉眼で捉え続けた。
今回は日常回って感じで書きました!
しかしジーナさんって普段何考えてるんでしょうね。ちなみに勝手な予想ですけどリアリストっぽいなぁ、と思いますww
さて、次回はエレナとぽらーしゅたーん()の人が出てきますよ!ジーナさん出るまではシエルと彼女が心の支えでしたからなるべく出したいですね。
それでは皆さんまた次回!