東方想拾記   作:puc119

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閑話です
本編とは全く関係がありません
モンハン要素がガッツリ登場します
飛ばしていただいて何の問題もありません

チラシの裏ですので、フリーダムにやらかさせていただきます




第閑話~狩り~

 

 

 目が覚めて見えてきた景色は見覚えのないものだった。

 

 そんな在り来りな物語のような始まり。とは言え、それは事実のことであり、俺に文句を言われても困る。

 自分の今の状況は全くわからないが、とりあえず何処かの建物の中と言うことはわかった。冬眠から目覚めたあの熊畜生に襲われたところまでは覚えているのだが……何があったよ。

 これは夢だと考えるのが一番筋の通る答え。しかし、夢にしては意識がはっきりし過ぎている。いや、ホント何処だよ此処。

 

 自分一人で考えていたところで、わかりやしないからベッドから起き上がり動き出すことにした。その時に気づいたことだが、どうやら服装も変わっているらしく、いつもの和服ではなく頭には笠、腕には篭手。そして同義と袴姿。

 な~んか、見たような格好だ。しかし、その時は何処で見たのかを思い出すことはできなかった。

 

 てか、笠を被っている状態でどうやって寝ていたんだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 目を覚ました家から出ると、其処もやはり俺が今まで過ごしてきた景色とは違ったものだった。

 俺のいた家は坂の中腹辺りあるらしく、左には上へ右には下へと続く道が伸びている。ふむ……やはり此処が何処なのかわからん。それに東方の世界とはまた雰囲気が違うじゃないか。

 しかし、見覚えはないのに、この景色は何処かで……

 

「あら? ハンター様。漸く目を覚ましましたのね」

 

 はてさて、何処で見たのだったかなぁ。なんて考えていると、桃色の和服を来た女性が話しかけてきた。あら、美人さんですね。

 そんな女性のまず目に付いたのがその尖った耳。いわゆるエルフ耳と言った感じ。まだ俺は会えていないが、東方ではパルスィなんかがそうだったはず。

 

 そして“ハンター様”と言うのは? 別にハンターになどなった記憶はないのだが……どう言う意味なのやら。

 

「ああ、さっき目が覚めたところだよ」

「それはそれは良かった。では、改めてお仕事のお話に入らせていただきますわ」

 

 正直なところ、何が何だかわからなかったが、その女性の話を聞いていくことで、自分の状況をなんとなく掴むことができた。

 曰く、この女性はこの“ユクモ村”と呼ばれる村の村長らしい。そして最近になってこの村の近くに多くの凶暴なモンスターが現れるようになった。そのモンスターどもをどうにかしてしたいんだと。んで、俺はそのモンスターを倒すこの村専属の“ハンター”なんて呼ばれる存在とのことだった。

 

 つまり、あれですよ。此処はモンスターハンター……モンハンの世界ってこと。

 

 どうしてこうなってしまったのかは全くわからないが、とにかくそう言うことらしい。なるほど、モンハンはそれなりにやったことがあるし、そりゃあ見たことのあるはずだ。2000年近く前のことのせいで、どうにも記憶は曖昧だが、確かユクモ村はMHP3だったはず。

 

 いや……これ、元の世界へ帰ることはできるのか?

 

 モンハンも嫌いではないが、東方の世界の方が絶対に良い。だってこの世界、可愛い女の子少ないし。モンスターが全部可愛い女の子とかだったら嬉しいが、それはまずないだろう。プーギーとか可愛いやつもいるだろうが、俺の求めている可愛さはそう言うモノではない。

 

「それではハンター様。準備ができましたら、もう一度お声をかけてくださいませ」

「了解」

 

 ああ、ルーミアに会いたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 話はトントン拍子に進み、いきなりアオアシラとか言うモンスターを倒すことになった。アオアシラってどんなモンスターだっただろうか。最初だし鬼のようなモンスターではないと思うが……

 これで実は伝説級のモンスターとかだったら、流石に村長の性格を疑う。まぁ、村長曰くそれほど危険なモンスターではない青色の熊らしい。熊には良い思い出がないんだけどなぁ……

 

 文句を言っていても仕方ないため、今は俺の家となっている先ほどの家に戻り準備を始めた。防具は既に装備をしているし、あとは武器をどうするかだが……

 

「なんでハンマーしかないんだよ……」

 

 アイテムボックスを開いてみたが、古ユクモノ木槌とか言うハンマーしか入っていなかった。大剣か弓を使わせてくれ。

 おかしい、ゲームだと初期武器は全種類あったと思うのだが……

 

 ハンマーなんて使う気にもなれず、面倒だが武器屋へ向かうことに。序でにこのハンマーも買い取ってもらおう。先程村長から1500z貰えたし、武器の一つや二つくらいは買うことができるはず。

 ハンマーを担ぎ、家を出て下へ続く道を歩いていくと、加工屋と思われる人を直ぐに発見することができた。それは背が小さく、大きなハンマーを担いだ爺さんだった。可愛い女の子の方が良かったなぁ。

 

「あぅ? ワレぁ、見かけん顔やなぅ? アレか、ワレが村へ来たっちぅハンターけぇ!」

 

 爺さんに“あぅ”とか言われても全く萌えない。

 

 まぁ、それは別に良いんだが、とりあえず大剣を一ついただけないだろうか?

 

「すまんがなぅ。差材もねぇし、今はハンマーしかできねぇんだわ」

 

 ……なんだそれは。

 そんなんでよく加工屋を名乗れたものだ。えっ、じゃあ、なんですか? このハンマーで戦って来いってことですか? 縛られるのは好きだが、縛りプレイは好きじゃない。そもそも、ハンマーとか使い方が全然わからんぞ。違う世界でくらい良い思いをさせてくれ。

 

 

 

 世界の理不尽さを感じながらも、雑貨屋で砥石と回復薬を書い、再び村長の元へ。

 そして契約金などを払ってから早速クエストへ向かうことになった。正直不安だらけではあるけれど、能力を使ってしまえば難しいことはないと思う。

 

 村長との会話を終え、村の外れへ行くといきなり視界が真っ暗になり、気がつくとユクモ村とは全く違う場所になっていた。

 いったい、どう言う原理なんだろうか……

 

 村長の話が正しければ此処は渓流と呼ばれるフィールドなはず。村の住民もよく訪れるようで、質の良い木材などを得ることのできる大切な場所。しかし、最近になって多く現れるモンスターのせいで素材を集めることに支障を来しているらしい。

 

 とりあえずアイテムボックスからアイテムを全て取り出し、アイテムポーチの中へ。回復薬や砥石など思っていた以上に支給品は充実していた。これなら雑貨屋で買う必要はなかったかもしれない。

 

 そして走っていくのも面倒だと思い、空を飛ぼうとした時、漸く気付いた。

 

「あれ? 飛べない……」

 

 何故か身体が少しも地面を離れてくれやしなかった。

 少々嫌な予感を覚えつつ、能力を使用。

 

 残念ながら予感は当たったらしく、水が想像されることはなかった。

 

 嫌な汗が吹き出す。うっわ……マジかよ。これはちょっとヤバい。

 だってもしかすると、不老不死でもなくなっているのかもしれないのだから。それに、保険だと思っていた能力が使えなくなった今の状況はかなりヤバい。

 

 今の状態の俺がモンスターに勝てるのか? そんな疑問が頭の中をグルグルと回った。

 

 

 いや……悩んでいても仕様が無いか。人生なぞ、なるようにしかならないのだから。無計画だろうが、行き当たりばったりだろうが前へ進まねば。

 

 その後は、ハンマーの動きを覚えるために色々と試してみた。そうしていると、最初は曖昧だった記憶が少しずつ鮮明に。どうやら俺の頭はちゃんと覚えてくれていたらしい。

 なんとも曖昧だが、ハンマーはスタンプなんて言われる溜め攻撃と、ホームランと呼ばれる攻撃を使って戦う武器だったはず。しかし、ホームランはチャンス以外で当てるのは難しそうだ。そうなるとスタンプをメインに戦えば良いのか。

 

 ふむ、なんだか行ける気がしてきたぞ。

 そんな妙な自信が湧いた。

 

 10分ほど動きを確認し、地図を見ながら漸くエリア1を目指して出発。こんなクエスト、サクッと終わらせようじゃないか。

 エリア1は狭い場所で、その地面は水浸しとなっていた。そしてそんなエリアには、丸々太った鳥のような動物が2頭。名前は……確かガーグァだった気がする。俺の記憶が正しければ危ないモンスターじゃなかったはず。あと、後ろから蹴ると卵を落としてくれた……と思う。

 

 っと、よく見れば3頭……って、あら?

 

 最初は気づかなかったが、1頭だけ小さなガーグァがいた。でも、なんだろうか。その姿はガーグァと言うよりも着ぐるみを着た人間にしか見えない。

 

 てか、どう見てもガーグァの格好をしたルーミアだった。

 

「なんで私がこんな役を……」

 

 大丈夫そんな姿の君も可愛いから。着ぐるみのせいで動き辛いのか、ポてポてと一生懸命歩くルーミアの姿には癒される。

 どうしてルーミアが此処にいるのかわからないし、そもそも何をやっているのか全くわからない。けれども、色々と考える前にルーミアに後ろからそっと近づいてから、抱きしめた。

 

「な、なにごと!?」

 

 ジタバタと暴れるルーミアだったが、残念ながらこの世界では妖力は使えないはず。

ふはは。最近やたらと冷たくされていたせいで、補給することのできなかったルーミア成分を補給させてもらおうじゃないか。

 今の俺はハンターでルーミアはモンスター。狩りと言うモノをその身体へ教え込んであげよう。さぁさぁ、本物のガーグァみたく卵を産……

 

 ――月府「ムーンライトレイ」!

 

 ちょっ、おまっ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 気がつくとベースキャンプだった。

 最近のモンハンはガーグァが空を飛び弾幕を放ってくるらしい。なるほど、これじゃあ一般人なんて危なくて近づけやしないか。

 

 これで1乙。報酬金は減ってしまったが、もう一度は乙ることができるはず。直ぐに戻ればまだルーミアはいるだろうか? ここでルーミア成分を補給できるのなら、例えクエストに失敗しても構わない。

 てか、なんでルーミアは妖力を使えるんだよ。流石に理不尽じゃないだろうか。

 

 そんな文句はあったものの、理不尽な目に合うのは慣れているため、また直ぐにエリア1へ向けて出発。しかし、其処にルーミアの姿はなかった。くそっ、第きしめる前にペイントボールが先だったか。

 

 一気にテンションは落ちてしまったが、落ち込んでいても仕様が無い。もうアオアシラをサクッと倒してしまおう。そして帰ったらルーミアと一緒に温泉を……

 大丈夫。俺の未来は明るい。

 

 そして、ブルファンゴとか言う荒ぶる猪畜生に吹き飛ばされつつも、エリア5へ到着。あちこちから樹木が生えているせいで、なんとも戦い難そうなエリアであったが広さは充分。アオアシラとやらは何処にいるのやら……

 う~ん、制限時間にはまだ余裕があるし、ハチミツでも採取していようか。確かハチミツがあれば回復薬グレートを調合することができたはず。

 

 ポコポコと生えている樹木に蜂の巣を見つけ、その地面を探すと、ハチミツを入手することができた。うむ、これは助かる。

 そうやって木の下へしゃがみこみ、ガサゴソとハチミツ採取をしている時だった。いきなり俺の意識が途切れた。

 

 

 

 

 気がつくと、またベースキャンプ。意味がわからない。本当に何があった。

 そりゃあブルファンゴから何発か喰らったが、体力にはまだまだ余裕があったはず。そうだと言うのに、またベースキャンプへ送り届けられるとは……

 

 そんな疑問を解決するためにも、再び自分がやられたと思われるエリア5へ。

 そして、エリア5へ着くと、俺のやられた原因は直ぐにわかった。

 

 ハチミツを採取できる木の近くにはアイツの姿。

 なるほど、お前か。この世界へ来てもお前は俺の前に立ちはだかるのか。

 

 

「てか、何やってんのお前……」

 

 アオアシラの格好をした熊畜生へ声をかける。

 なんで熊が熊のフリをしてるんだよ。おかしいだろ。いや、似合ってるし、可愛いけどさ。

 

「……がおー」

 

 両手を上げ、俺へ威嚇するように畜生が言った。

 セリフだけなら可愛らしいが、相手が相手なだけに恐怖しか感じない。これはもうダメかもしれん。

 

 勝てる気はしないが、それでも抗うため背中に担いでいたハンマーを両手で握り、右腰へ。精一杯の抵抗ってやつを見せてやろうじゃないか。

 

 瞬間――畜生の姿がブレた。

 

 肺の中の空気は押し出され、声にならない声が出た。何が起きたのかわからず、俺の身体は吹き飛ばされ、さらに何かが乗ったような重さも感じる。

 全くもって勝負にならん。お願いだからゲーム通りの動きをしてください。

 

 恐る恐る自分の上に乗っている奴へ視線を向けた。

 

「……ねぇ、青」

 

 其処には予想通り畜生の姿。

 あー、はいはい、これね。このパターンは知ってますわ。

 

「どうしたよ?」

 

 手足に力が入らず、抵抗なんてできるわけがない。相手が悪すぎる。

 

 

「狩りと言うモノをその身体へ教え込んであげる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 目が覚めると、何処かの森の中だった。日は既に沈んでいるらしく、世界へ降り注ぐ光は明かりのみと少々弱々しい。

 ん~……何かの夢を見ていた気がするけど……なんだっただろうか。まぁ、覚えていないと言うことはその程度のことだったのだろう。

 

「……おはよう」

 

 あの畜生の声がした。そちらを見ると、寝ている俺の横へちょこんと座った畜生の姿。

 おはようと言う時間ではないけどな。

 

「お腹は?」

「……もう大丈夫」

 

 そりゃあ良かったよ。

 いったいどれくらい殺されたのかわからんが、とりあえずは満足してくれたのだろう。

 

 倒れていた身体を起こし、大きく伸びを1回。

 この畜生の冬眠も終わってしまい、ルーミアと二人だけの時間も終わってしまった。それはかなり残念なことではあるが……まぁ、文句を言ったところで仕様が無い。

 

「んじゃ、帰るか」

「うん」

 

 それにこんな生活も嫌いじゃあなかったりする。

 

 






と言うことで、いつか書こうと思っていたお話でした
あのクマさんをアオアシラさんとして登場させてあげたかったのです

せっかくのチラシの裏ですので自由にやらせてもらいました
それなりに満足です

では、次話でお会いしましょう

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