ラブライブ~霊感少年は何を見る~   作:無名´

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新年あけましておめでとうございます。
取りあえずやりたかった絡みの一つで山場です・・・何故こんなことに、もっと早く終わる予定だったのに;


13話

ライブ当日の日になった。

「いや~来たな」

「・・・・あぁ」

「入っていいって言われてても・・・やっぱ緊張するな」

「おう・・・・」

「いつにもまして口数少ねえな;」

「ほっとけ」

 今俺達は音乃木坂の前、正確には横断歩道の向かい側に居る。

「ま、とりあえず行くか?」

「そうだな、絢瀬さんからも入って良いって言われてるしな・・・とりあえず着いたって連絡は入れといてっと」

「しっかし、まさか一週間前に急に入校してもいいって言われるとはな」

「あぁそうだな・・・俺はもう完全にあきらめてたしな・・・というより、絢瀬さんから連絡が来たことに驚いたわ」

 俺が綾瀬さんとひと悶着してしまったことを次の日に翔に伝えたら「あ~マジか~てか俺も呼べよな~」って行けないこと自体は残念がっていたがそれぐらいで、俺を責め立てるようなことは言ってこなかった・・・こっちとしては「何で勝手に決めてんだよ!」ってぐらいは言われると思ってたんだがな?

 それからしばらくして、もうほとんどライブ自体を完全に諦めていた頃に急にLINEで「この前は大変失礼いたしました。」という謝罪メッセージが届いて「良ければ学園にお越しください」というメッセージも届いたのだ。正直あんなことがあったのに何故?とも思ったが、行っても良いって言うんなら行かせてもらおう。

「まぁ~そうだろうな・・・というよりもどうせなら俺の連絡先もついでに教えとけよな~お前」

「え?・・・いや、そういうのって勝手に教えて良いもんじゃないだろう?」

「東條さんに教えるんならいいに決まってんだろう!」

「そ・・・そういうもんか?」

「そういうもんだ・・・友達が少ない弊害だな」

(まったくじゃの)

「好きに言いやがって」

 で、一応入ろうと校門前に来た俺たちだが・・・やはりというかなんというか・・・女子生徒からの視線が痛い;

「んで?やっぱ・・・・こうなるよな?」

「うん・・・しかも俺たち私服だしな・・・」

 ちなみに俺たちの服装は、翔がジーパンに黒い長袖シャツに、緑の半袖を上に着ている。俺は茶色のカーゴパンツに赤のシャツに灰色のパーカーを前を開けて着てる。確かにこんな格好の男が女子校の校門前に居たら怪しさ万点だろう;

「なら、とにかく早く入ろうぜ」

「そうだな・・・んで、会場は何処だ~?」

 音乃木坂は女子校である。女子校の細部構造を知るわけもない・・・学園内の何処でやるかを聞くのをすっかり忘れていた。

「・・・まさか知らねえのかよ;」

「・・・・・・聞いてないわ」

 そしてしばらく男二人が校門前で「う~ん、う~ん」と唸るというこれまた怪しさ万点な光景が続いた、すると一人の女生徒が声をかけてきた。

「あ・・・あの?」

「「!?(バッ」」

「もしかして、穂乃果が言ってた男性二人ってあなた達ですか?」

 その子は少し濃いめの茶髪で、それを後ろで二つのおさげにしている少し小柄な子だった。そしてその子の腕の中には何やら紙の束が抱かれていた。ん~この子からはワクワクと不安のオーラを感じるな。

「あ~一応ライブには招かれた者です」

「右に同じく~」

「あ!?やっぱりですか!いや~なんか怪しい男の人が二人居るな~って思ってたんですけど・・・良かった~合ってて、でもどうされたんですか?」

「あ~ライブ会場が分からなくて・・・」

「あ~そういうことですか;・・・でしたらこれどうぞ」

「ん?・・・チラシ?」

「はい!今ビラ配りしてるんです!」

「あなたもミューズの一員で?」

「あ、いえ、私は関係ないです・・・でも私も学校無くなるの嫌ですから、それに穂乃果たちにはうまく行ってほしいので!」

「・・・そうですか、頑張ってください」

「はい!」

「え~と、会場は講堂?・・・どこだ~?」

「俺に聞くなよ;」

「あ、ならご案内しましょうか?」

「え?本当に?助かるよ」

「それはうちが引き受けるで」

「え?副会長?」

「あ、東條さん」

「どうも~」

「又木君、加藤君音乃木坂へようこそ・・・うちが案内するから君はビラ配り頑張り」

「あ・・・はい」

「ほないこか?付いてきて」

 やっと学園内に入れた。しかし、いかに副会長さんと一緒だからと言っても他の生徒さん達からの視線は若干しか変わらない。しかし、やはり俺たちだけよりも幾分かマシである。そして校舎内に入るときに東條さんが「ちょっと会場に入る前に来てほしいんよ」って言われ、今俺たちは随分と立派な扉の前に居る。

「え~と・・・ここは?」

「随分と立派っすね~」

「理事長室やで」

「「え?」」

「理事長が君たちに会ってみたいんやって」

「タダの一介の男子高生である俺たちに?」

「みたいやで?」

「「え~」」

 まさかである;ライブを見に来ただけなのに、理事長さんとご対面って・・・気持ちの準備もあったもんじゃない。だが、断ることができる分けもないので覚悟を決めて入った(チラ。

「ようこそ、我が音乃木坂学園へ、歓迎しますよ。私が理事長の南です」

 この人が理事長さんか、オーラからは威厳と強い信念を感じるな・・・ん?何だろう?何かこの人のオーラには、微かに既視感と言うかなんかどっかで感じたことのあるような感じがするんだが?

「どうも、こんにちは又木誠一です」

「加藤翔平です」

「ふふふ、そんなに畏まらなくてもいいのよ?今のアタシは理事長の顔ではないから」

 ん?言っている意味が分からない。俺と翔が首をかしげていると思ってもみないことを理事長さんが言ってきた。

「それにあなた達は今日はうちの娘のライブを見に来てくれたんでしょ?」

「「え?娘?」」

「ふふふ、ミューズのメンバーの一人は私の娘なんです♪だから娘とその友達のライブ楽しんでいってくださいね♪」

「「は・・・はぁ~」」

「ありがとうね、東條さんもういいわよ」

「はい、それじゃ失礼します。そんなら行こうか?又木君、加藤君」

「「あ、はい・・・失礼します」」

 既視感に感じていた理由が分かった。

「あぁ・・・緊張した」

「おれも~」

「お疲れ様・・・と言いたいんやけど、もう少し付き合ってもらえる?」

「それは別にいいですけど・・・」

 そして俺はじーっと理事長室の脇の角を見つめた。実を言うと理事長室に入る直前ぐらいにオーラが少し見えてたんだよな。

「・・・ばれてた?」

「理事長室に入る直前にですけどね・・・隠れてないで出てきたらどうです?・・・綾瀬さん」

 あ、少ししか見えてないけどオーラがめっちゃ揺れた・・・相当驚いたみたいだ。そして恐る恐ると言った具合に角から出てきた。

「お久しぶりです、絢瀬さん」

「お久しぶりっす~」

「ど・・・どうも・・・」

 綾瀬さんは気まずそうに目線を逸らしながらこちらに来た。しかし、何かを言おうとしているようだが、言葉が発せないらしい。すると、それを見かねたのか、東條さんが近づいて行き「ほらエリチ」っと小さくささやき、絢瀬さんが俺の目を見た。

「こ・・・この間はすいませんでした・・・いくら気持ちが先走ったとはいえ、あんなことを言ってしまって・・・本当にごめんなさい」

 そう言って深々と頭を下げてきた。俺としてはメールでもう謝られているので、もう終わったことだと思っていたのだが、絢瀬さんにとっては違うようだ。

「別にいいですよ、もう気にしてませんから」

「・・・ありがとう」

 まだトゲトゲしさは残っているけど、大分丸くなってきたみたいだな。

 

 綾瀬さんはこれから帰るそうなので別れて、俺たちは今講堂へと続く廊下を歩いている。窓からは燃えるような夕日が差し込んできている・・・そろそろ黄昏時だな。

「この道を真っ直ぐ行ったら講堂やから」

「え?見ないんですか?」

「うちはちょっと用事がね・・・じゃあね」

 そう言うなり東條さんは行ってしまった・・・ウキウキと言ったオーラでも感じるかと思たが、特に感じなかった・・・本当に何かあるのかな?

「じゃ、行くか」

「おう」

 そしてしばらく廊下を歩いていると「やっぱり無理ですううう!!」「待ってよ!海未ちゃん!!」という叫びが聞こえてきた・・・この声って;

 角からひょこっと顔を出して見てみると、やはりあの三人組だった、ピンク・緑・水色の衣装を着ていて実に可愛らしい・・・でも・・・水色は何でジャージ?

「君たち何してんの?」

「「あ!?」」「いやああああ!み・・・見ないでください!」

 そう言うなり消火器の陰に隠れてしまったが・・・全く隠れていないんだが;

「もう海未ちゃん!往生際が悪いよ!」

「え~と・・・どうしたの?」

「もしかして中止?」

「それはありません!」

 穂乃果にめっちゃ食い気味に言われた、だが顔が近い;

「海未ちゃんが短いスカートが恥ずかしいと言って、制服で踊るとか、ジャージを履いて踊ろうとしたりして~・・・もう~」

「「・・・・・・え?」」

「ほら!海未ちゃん!やっぱりこういう反応されるじゃん!」

「う・・・でも恥ずかしいです・・・」

「いや、確かにジャージ履くのはどうかと思うけど・・・制服で踊る?」

「うん、俺もそこ引っかかったわ~」

「「え?どういう事ですか?」」「?」

 この三人本当に気づいて無いのか?

「制服のスカートも・・・確か短かったよね?」

「うんうん・・・膝から大分上だったよね?」

「「「あ」」」

 ・・・本当に気づいて無かったんかい;どういう感覚なんだ?女の子は分からん。

「そうだよ!制服で踊るんなら大丈夫じゃん!」

「確かにそうだね、さぁ海未ちゃん!」

「さぁ~海未ちゃん~♪」

「ちょ・・・ちょっとま・・・い・・・いやああああ」

 なんかジャージを脱がしにかかっているが・・・男がいることを忘れないでもらいたい;とりあえず、もう講堂で待ってよう。

「んじゃ俺たちは会場で」

「待ってま~すっと」

「「はい!」」「ま…待ってくださ~い!」

 俺たちは脱兎のごとく逃げだした。

 

 予想はしていた・・・あぁ予想はしていた・・・こういうことは・・・。

「穂乃果ちゃん・・・」

「穂乃果・・・」

 ライブ開始時間・・・会場には・・・俺たち二人とビラを配っていた子と後二人だけ・・・そりゃ俯きたくもなるだろう・・・

「そりゃそうだ!世の中そんなに甘くない!」

 完全に空元気だ・・・オーラを見なくても分かるほどに・・・今にも泣きだしそうだ・・・三人とも、絶望に近いオーラを出している・・・でもな・・・

「ミューズ、ミューズ」

「!?・・・ニヒヒ・・・ミューズ!ミューズ!」

「「「!?」」」

 俺がいきなり手拍子コールし出したのに翔が驚いた、でもすぐに調子を取り戻して俺以上のコールをし出した・・・たった二人でも・・・観客は居るんだぜ!いや、正確には5人だな、サポーターの三人も観客だ!

「お兄さん達・・・」

「お兄さん・・・」

「又木さん・・・加藤さん・・・」

 お?少し調子戻ったか?っと俺が思った時、扉の方からバタッという音がした。

「花陽ちゃん?・・・」

「あ・・・あれ?ライブは?・・・あれ?あれ?」

 どうやら一名追加の様だ・・・あの子の登場が決め手となったのか、穂乃果は完全に希望のオーラを身に纏っていた、そして前に一歩踏み出し

「やろう「「え?」」・・・歌おう!全力で!」

「穂乃果・・・」

「だって!そのために今日まで頑張ってきたんだから!」

「「!?」」

「歌おう!」

「穂乃果ちゃん・・・海未ちゃん!」

「えぇ!」

 三人がフォーメーションを組み、音楽が流れだした・・・ついに始まったな。

 

~♪

 

 ライブが始まった瞬間・・・俺は感覚が研ぎ澄まされる感覚がよぎった・・・すると俺たちとは違う気配が二人・・・一人は入ってきた子に寄り添うがすぐに魅入っているようだ、入ってきた子からは、希望と似ているが少し違う感じがする・・・そしてもう一人・・・なんだ、来てんじゃねえかよ東條さん。

 そして俺は純粋にあの子達の姿に魅入っていた、するともう一人の気配・・・これは・・・綾瀬さん!?でもなんであんな場所に?・・・ん?東條さんの近くにもう一人?・・・これは、あの釣り目の子か!?・・・ん?・・・もう一人居る!?・・・この子は・・・知らんな?・・・でも、この子からは強い嫉妬と羨望の感じがする・・・てか間奏に入った瞬間に翔のやつはオタ芸やら手拍子やらめっちゃハイテンションになってやがる・・・俺もやりたい!・・・が、今はそれどころじゃない!なんだこりゃ!?穂乃果とことりと海未達のオーラの一体化は感じたことがあった・・・でも三人だけじゃねえ!?全員で14人だけのはずなのに・・・今この講堂全体が一体化しているような感じは!?・・・やばい、俺自身も鳥肌が立ってきた、気持ちが昂ってきやがった・・・感じたことない・・・こんな感覚・・・感じたことがねえ!

 

~♪・・・・

 

 ライブ終了・・・周りからは人数自体は少ないが惜しみない拍手が送られている、お?あの釣り目の子も拍手してるな、当然俺も惜しみない拍手を送る、隣で翔は器用に片手人差し指と中指で指笛を吹いている・・・俺も負けじと片手では無理だが両手の同じ指で笛を吹く。

 拍手と笛がしばらく続くと、後ろから足音がする。みんなは振り返るが、俺は誰かが分かっているのでそのままで居る。

「生徒会長・・・」

「どうするつもり?」

 どうするつもり・・・か・・・正直言ってそんだけ羨望のオーラを出しておいて良く言うなっと俺は思ってしまう、それと同時に沸々と俺の中から何かが湧き上がってくる。それに、穂乃果からはもう絶望のオーラは消え失せてる、よって答えは。

「続けます!」

 だろうな。

「穂乃果・・・」

 心配なんだな・・・でも君からも今は不安よりも希望のオーラが強いよ。

「何故?これ以上続けても意味があるとは思えないけど?」

 また俺の中で何かが増えた。

「やりたいからです!・・・今、私もっともっと歌いたい、踊りたい!って思ってます、きっと海未ちゃんもことりちゃんも」

「うん」

「うん!」

「こんな気持ち初めてなんです!やってよかったって本気で思えたんです!・・・今はこの気持ちを信じたい、このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない、応援なんて全然もらえないかもしれない、でも、一生懸命頑張って、私たちががとにかく頑張って届けたい!今!私たちがここに居る、この想いを!・・・いつか・・・いつか私たち必ず・・・ここを満員にして見せます!」

 言い切った・・・それに強い覚悟だ・・・こりゃ簡単には折れないな。ん?東條さんのオーラが強くなった?・・・と思ったら行ってしまった。

「そう・・・」

 そう言って綾瀬さんは行ってしまう、羨望のオーラを一番強く発しながら・・・あぁもう、見てられないな。

 俺は綾瀬さんの気配を追いながら講堂を脇の扉から出た・・・翔は置いて来た。そして綾瀬さんが来る前に下駄箱手前の通路で待つ、案内してもらっといてよかったわ、来たな。

「どうも」

「どうも・・・何か?」

「いや、めちゃくちゃ良いライブでしたねって言いたくて」

「それは私にじゃなくて、あの子たちに言った方が良いんじゃないの?」

 また、俺の中で何かが増える。

「いや、俺は貴女に行った方が良いと思ってね」

「何それ?それに私はあれが良かったなんて思ってないわ」

 また増える。

「そんな事言ってますけど、本当はあの子たちが羨ましくてしょうがないんでしょ?」

 そういうと、絢瀬さんはキッっと俺を睨みつけてくる。

「何を言うかと思えば・・・そんなの有りえないわ・・・それにそんなの分かるわけないでしょ?」

 それが俺にはわかるんだよな~・・・あぁ、そうかこれは・・・俺の悪い癖だな。

「分かりますよ・・・絢瀬さんが今、あの子達が凄く羨ましく思っているって」

「何でわかるのよそんな事!・・・あなた、自分がエスパーとでも言いたいの?」

 まさか、自分から言う時が来るとは思わなかったな・・・自分でもこの湧き上がる「お節介癖」にも困ったもんだなと思う。

「えぇ」

「・・・・・・・え?」

「俺は・・・霊感持ちですから」




 はい、とりあえずひと段落です。スカートのくだり、ここが一番やりたかったことです。誰もツッコミ入れないんだもの;それ可笑しいだろっと;とりあえず俺の中で一番テンション上がって全力で書きました・・・正直もう終わらせたいです;
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