「え~と・・・それってどういう意味で?」
「ん?今日の朝の事なんやけどな~」
「うおおおおおお!!おめえ!今日遅刻ギリギリだったのはそういうことだったのか!!」(グワングワングワン)
肩を持って揺らすな!目が回るし気持ちも悪いので振り払った。
「今朝の事とは?僕は貴女にあったのは今が初めてですよ?」
「そりゃそうや、うちはただ見てただけなんやから」
「見てた?」
「そ!・・・ハンカチ」
「あぁ~確かに今朝落し物のハンカチを拾いましたが・・・それがどうしたって言うんです?」
「え~とな、うち信号待ちしてる時に男の人が落すの見とったんよ。でも周りの人達気にして無いみたいやったからうちが拾って届けてあげようと思ってたんよ」
「あ、そうだったんですか?・・・それで?」
「そしたら君が拾ってそれをしばらく眺めた後に逃げるように去って行ったのを見たんよ」
「・・・・お前最低だな」
「いや、ネコババしてねえからな?」
「うん!そこも見とったで?」
「ちょっと、人聞き悪いですよ!やめてくださいよ!」
「フフフまぁ~それは良いんよ、でもな~ちょっと気になってな?」
「ん?なにがです?」
「君・・・何であの人が落したって分かったん?」
「え?」
「だって君が拾ったタイミングは、あの人が大分離れてた時やもん、あれじゃ普通は誰のかわからんのに、なんで落としたのはあの人だってわかったん?」
「ッ!?」
(ほれ言わんこっちゃない)
「?・・・どうした誠一?」
「・・・・・・・・・・・・・」
俺は今、翔に気を回せるの程の余裕がなかった、とにかく辻褄が合うような言い訳を懸命に考えていた。
「それは、偶然ですよ。最初は誰のだろう?と思って見てたんですけど、周りの人は誰も気にして無かった様なので、貰っちゃおうと思ったんですよ。でもその途中であの人が慌てていたのでこれの持ち主かな?と思って声を掛けたらそうだったってだけですよ」
「ふ~ん・・・でもさっき盗ろうとしてたのを否定しとったよね?」
「いや、貴女言ってたじゃないですか?逃げるように去っていったって、拾った瞬間はそう思ってたんですよ、だからちょっと急いで「嘘やね」・・・え?」
「本当にずるい人ってのは、自分から自分を不利にするようなことは言わんのよ?」
「・・・言う人だっているかもしれないでしょう?」
「そうかもしれんけど・・・君はそんな人やないはずやで?それに貰おうとしたのも嘘やろ?」
「何でわかるんです?」
「拾って眺めた後にノンストップで届けたやん?貰おうと思ってたんやったら普通はその角で止まったりするはずやん?でも君はそういう行動が一切無かった・・・まるで最初からあの人だってわかってるかのようにね?」
「・・・だからそれは偶然ですって」
「それに・・・君の学校とあの人のおった道は・・・反対方向やろ?」
「!?・・・・・・」
「君・・・なんであの人だってわかったん?」
「・・・・・・」
まさか今朝の一件だけでここまで追い詰められるとは思わなかった・・・もういっそのこと、ここから逃げ出してえ気分だ!
「帰ろう翔」
「お・・・おい・・・誠一?」
「それにさっき君達が登ってたとき君、誰かと話てたやん?君たち二人だけなのに、隣の彼は君と話してなさそうやったし・・・そして『はたから見たら』とも言ってたよね?まるで見えない誰かがそこに居るのが分かってるような言い方やない?」
「!?」
「え?」
「フフフ♪」
くそ!見られてたのか!?翔は呆気に取られてるし、てかこの人めちゃしたり顔してる、まるで悪戯が成功したような子供みたいだ・・・くそ!これ以上は言い訳がなにも思いつかねえ!
(クスクス、今回ばかりはお前の負けじゃの?)
(面白がってんじゃねえよ!)
(はぁ~もういいじゃろう?これ以上続けても無意味じゃ、ここでさらに言い訳を重ねると余計に矛盾点が増えるだけでさらに追いつめられるのが落ちじゃ、それに悪い子ではなさそうじゃし・・・教えてやってもええんじゃないか?)
(そうかも・・・しれねえけど・・・でも)
(はぁ~・・・まぁお前の気持ちも分かるぞ、何年一緒に居ると思っとる?じゃが、また翔のような奴かもしれんじゃろ?いつまでも燻ってても仕方がないんじゃ、ここがいい機会なんじゃないのかの?)
(・・・はぁ~分かったよ)
「・・・・はぁ~・・・・・降参です」
一気に体の力が抜けたのでその場に俺は腰を下ろした。
「え~~~と・・・すまん?」
「何でお前が謝るんだよ?しかも疑問形で;」
「いや・・・なんとなく;と言うより大丈夫か?」
心配してくれるのはありがたいのだが、見破られた原因がこいつにも無いことも無いが、元々は俺の不注意が原因だ、それなのにこいつを責めるのはお門違いも甚だしいから自重しよう。にしてもまさかこうもあっさりとばれてしまうとはな~予想外過ぎて最早清々しさまで感じるぐらいだ。空を見上げてそんなことを考えていると。
「フフフ♪・・・あ、そういえばうちらまだ自己紹介しとらんかったね?」
「え?・・・あ、そういえばそうっすね俺は加藤翔平高三です」
「うちは東條希同じく三年生やで」
何やら勝手に自己紹介している、そしてこっちを見ている・・・はぁ~仕方がないか。
「又木誠一同じく三年です」
「よろしく加藤君、又木君・・・・・(じ~~~」
「ん?ん~~~・・・あぁはいはい言えばいいんでしょう?・・・一応霊感持ちです」
「やっぱり!?」
子供の様にめっちゃキラキラした目だった。
小説書くのって大変だな~