鎮守府Aの物語 - 短編集   作:lumis

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金剛がある鎮守府(仮名:鎮守府Aとしています)に着任した頃の展開。
着任した金剛が、鎮守府Aで運用される特殊な艤装をきっかけに心の葛藤を繰り広げる話。

【挿絵表示】



金剛になった女性
着任


--- 0 現在のある日

 

 

「ヘイ!テートク!鎮守府のお仕事そろそろ終わりデスよね?」

 執務室に入ってきて早々、金剛が提督を誘う。

「たまにはデートしまショ!デート!」提督の机に近づきながら金剛が続ける。

 

 

「すまんな。これから五月雨達の中学校に行って部活動の行事を見ないといけないんだ。」

 右手で謝る仕草をして提督が言った。

 

 

「Oh... そうデスか。ん。じゃあまた今度ネ。」

「あぁ。」

 おとなしく引き下がる金剛。金剛が執務室を出ようとしたとき、ふと提督が思い出すように話した。

「そういえば、金剛もうちの鎮守府に来てからずいぶんくだけてきたよな。」

 普段慌てたり恥ずかしがることがない金剛が珍しく慌ててお願いする。

「Hm? Oh!? ここに来た当初のことデスか。恥ずかしいから思い出さないでほしいデス!」

 

 

--

 

 

 鎮守府Aに金剛が配属になった。執務室にて。

横「金剛担当、ヴィクトリア・オーチャード・剛田と申しマス。よろしくおねがいしマス。」

 お辞儀をして金剛は静かに挨拶をした。

横「ようこそ鎮守府Aへ。私がここの鎮守府の提督、西脇です。」と提督。

 

 

横「職業艦娘の方が来てくれて助かります。これでうちの艦娘たちを大規模出撃任務に出すことができる!皆の練度を高めることができます。うちとの所属契約は3ヶ月ですが、その間よろしくおねがいします。」と提督。

横「よろしくおねがいします、提督。」と金剛。

 

 

((きっと、ここの提督も他のところと同じ。わたしを単なる兵士としてしか、立場上優位になる要素としか見ないんデショウ・・・))

 金剛には、思うところがあった。

 

 

 彼女は職業艦娘になってから、これまでいくつかの鎮守府で活躍をして優秀な戦績を残してきた。いずれも深海凄艦との激戦が起きやすい海域担当の鎮守府であった。

 たまたま前の鎮守府での所属契約が満期間近だったのと、鎮守府Aにて出撃任務の成功報酬が新たな艦娘の配属であり、その要求がされたのとタイミングが合って、金剛は鎮守府Aに配属が決定した。

 彼女にとって4ヶ所目の鎮守府となる。

 

 

横「あまり英語が得意ではないものでね。ここからは日本語で説明させてもらいます。」と提督。

 金剛をソファーに座らせ、向かいのソファーに座る提督。

 

 

「うちの鎮守府について簡単に説明いたします。」

 

 

 鎮守府Aの組織構成図、秘書艦の構成、大本営から指示されたこの鎮守府の役割等を説明する提督。

「うちでは、秘書艦を分業制にしていてね。次のように割り振っています。」

***

・総秘書艦(提督の代理、直接サポート、他秘書艦の総まとめ)

 →五月雨、妙高(五月雨が学生のため代理の担当。随時変わる。)

・戦略秘書艦(作戦行動の立案、設計。)

 →那珂(初代)、五十鈴(初代那珂殉職後)、扶桑(初代、のち山城)、加賀

・人事・教育秘書艦(艦娘の平時の教育、新規着任艦娘の管理)

 →高雄、妙高、隼鷹、羽黒(後半2名は本業が教師のためアドバイザーで非常勤扱い)

・広報営業秘書艦(他鎮守府、近隣企業、団体、地方自治体との交渉など)

 →足柄、青葉、那珂(初代、2代目ともに)

・技術開発秘書艦(艤装、通常兵装、施設の設計開発・メンテナンスの管理)

 →明石、夕張

・総務秘書艦(随時変更あり。直接の作戦行動の旗艦、平時は事務・総務、提督の業務のサポート、鎮守府内の管理等)

 →五月雨、比叡(説明当時の艦隊の旗艦ら。その後すぐに変更)

※第三艦隊、第四艦隊の編成許可を得ていないため総務秘書艦はこの当時2人体制という設定

※他の鎮守府でいう秘書艦は、1番目の総務秘書艦にあたる

※明石は一応艦娘だが非戦闘要員のためほぼ専業。

***

 

 

「俺は本業は会社員、総秘書艦の五月雨は学生でね、席を開けているときが多いから俺らが不在時でも鎮守府をうまくまわせるように、秘書艦を分業制にしてこの鎮守府を運用しています。皆の本業の得意分野を加味して割り振っています。そして職業艦娘は俺の代理にできるから助かるんです。」

 

 

 今まで所属していた鎮守府のやり方とはかなり違う鎮守府Aと、西脇提督に対して金剛は妙な感覚を覚え始めていた。前の鎮守府からは、鎮守府Aは激戦区ではない退屈で平凡なところ、そこを管理する提督も民間出身の冴えない男だと聞かされている。

 この鎮守府Aが実際はどのようなところなのか、これから身を持って確かめていこうと金剛は思った。




小説初投稿で、もともと漫画向けの案として書いていたので文章構成が甘いですがご容赦ください。
鎮守府Aという形で自分の考える鎮守府での話を今後も書いていこうかと思っています。
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