デート・ア・ライブ  the blue fate   作:小坂井

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こんにちわ小坂井です。
ISの二次小説を投稿していますが、同時進行でデート・ア・ライブの二次小説もやっていこうと思います。

ISとDALの二つの作品の応援をお願いします。



1話

『精霊』

 

その存在が確認されたのは三十年前の『空間震』という出来事が始めであった。 空間震とは空間の地震と言われる。広域振動現象である。

空間震が起こった場所はまるで隕石でも落ちたかのような大きな被害が出てしまう。

そして世界で最初に起きた三十年の空間震の被害はユーラシア大陸の真ん中を大きく抉りとり死傷者は約一億五千万人と言われている。

そしてその空間震が起こった後も規模は小さいがさまざまな場所で空間震が確認された。 海上や陸上も関係なく規則性もなく…。

しかし人類もなにもしていなかったわけでない。空間震の前兆を確認したり、地下シェルターを作ったりして空間震に対抗した。

 

そして空間震が発生した時、姿を現すのが『精霊』である。 精霊は全員女性のような姿をしていて、空間震と共に現れることと圧倒的戦闘能力を持っている。

分かっているのはこれぐらいで存在理由、発生原因、どこに存在するかも不明で分かっている事より分からない事の方が多い。

 

これは精霊と邂逅する一人の少年の物語…

 

 

ある部屋の中、そこはとても広く装飾品の数々に高級そうなソファとテーブルが置いてある。

そして部屋には二人の男性のおり、一人は部屋の奥にある一番大きな机と椅子に座っていて、もう一人はソファに座りながらテーブルでコーヒーを作っていた。

 

「君が私に話とは珍しいじゃないか」

 

そう話し出したのは奥の机に座っている人物だった。

その人物は黒いタキシードに白いネクタイをしており、歳は三十代かと思わせる。そして肌と髪がネクタイと同じ色の白で日光に一度も当たってないかと思ってしまう。その容姿は綺麗な目に口という整った顔であった。

 

「まあ、ちょいと社長さんに頼み事があるましてね。」

 

ソファに座っていた人物は軽くそう答えた。

歳はまだ二十歳にも届いてないほど若く、こちらも白い髪をしており服装もタキシードで容姿も一人目と同じく整っていて綺麗な顔をしている

 

「休暇をもらってもいいですか?・・三年ぐらい」

 

「随分長い休暇だね。」

 

「少し普通の生活を過ごして見たくなりましてね。」

 

「正直、君に抜けられると随分困るんだが… 一体どこに行くつもりだ?」

 

その質問に当の本人は答えず、完成したコーヒーの香りを十分に楽しみ、そしてゆっくりコップに口をつけ飲む。少し飲んだ後満足そうに頷いた。この反応から味はとても満足いくようだ。

 

「うん、今度は甘い蜜を少し入れてみたけど、こっちも悪くない。」

 

「私の質問に答えてくれると嬉しいんだが?」

 

「ああ、すみません…」

 

こう言っているが本人には反省している様子もなく話し始めた。そこにはまるで友人…いや家族と話すような気軽さを感じる。

 

「行き先は日本ですよ。 そこが俺の始めての旅行の目的地ですから」

 

「なぜ日本なんだね? もっと良い国はあると思うが?」

 

「回転している地球儀にダーツを投げたら日本に刺さったので」

 

「ふっ…君らしい決め方だね」

 

まるで呆れるような笑ってるようなそんな表情をしてそう答えた。

こんな決め方をするので彼はかなりの気分屋らしい。相手もそれに慣れているらしくそのような反応だ。

「君が主任の部門はどうするつもりだね? 君なしで動くとは思えないが。」

 

「もう代理は見つけてありますよ。 この事を言ったら、泣きながら『行かないで下さい』って言われましたけど」

 

「ずいぶん慕われているじゃないか」

 

「社長さんほどではありませんよ」

 

これはお世辞ではなく本心から言ったらつもりであった。 それほど互いに尊敬しているのだ。

そして、彼はある意味一番の鬼門となっている事を言い出してきた。

 

「このことは"彼女"には言ったのかい?」

 

この言葉を聞いた途端、渋い顔に表情が変わった。表情から彼の言う"彼女"とはかなり苦手か嫌いな相手のようだ。

 

「言ってませんよ。 どうせ反対するのに決まってますから」

 

「まるで反抗期の子供の台詞だね」

 

「たまには外に出て普通に生活したりしたくなりますよ」

 

「私はあまり賛成したくは無いんだか…」

 

顎に手を当てて考え始めた。 彼自身かなり悩んでいるらしい。あと一押しと思い、トドメとばかりに大きく頼みこんできた。

 

「お願いしますよ。社長さん、たまには外に出たいんですから」

 

「ふむ… 三年となると休暇というより左遷という形になってしまうがいいかね?」

 

「それで構いませんよ。それで日本に行きますから」

 

「あとあっちに行っても指示は来るからそれで良ければ許可しよう」

 

「よしっ! ありがとうございます。社長さん!」

 

ソファから立ち上がり、大きくお辞儀した。彼にとってこの言葉はまるで福音…いやそれ以上のものにも聞こえる。もともと思いつきでやったような事だが誰かに自分の自由を妨害されるのは悔しいものだ。まあ、無理だったら別の楽しみを彼は探していた思うが。

 

「気にしないでくれたまえ。 私と君の仲じゃないか。君はよく働いてくれているからその礼として受け取ってくれ」

 

相手はにこやかに言った。この言葉から彼は結構心が広いのだろう。

 

「家などはこちらで用意しよう。 あと私からのアドバイスだ。 普通に生活したいなら"君の力"には気を付けたまえ。」

 

「ええ、普段から気を付けてますよ。 」

 

「あと大事な事を聞き忘れていたね。 日本のどこに向かうんだい?」

 

その質問に笑顔でこう答えた。

 

「天宮市っていうところですよ」

 

そして彼は日本の天宮市へ… これは物語が始まる二年前の出来事…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして二年後… 日本の天宮市は四月十日で新学年を迎える学生に溢れている。

 

「二年ーー四組か…」

 

そして来禅高校に通う五河 士道も例外ではなく廊下に貼り出されたクラス表を確認して、新しい教室に入っていく。

 

「ーー五河士道」

 

教室に入り座席を確認しようとすると後ろから静かで抑揚の無い声で話掛けられた。

そこには人形のような顔に肩に触れそうな長さの髪が特徴な少女ーー鳶一 折紙がいた。

 

「なんで俺の名前を知っているんだ?」

 

しかし士道は折紙と友達というわけではなく、話したような記憶はない。

 

「覚えてないの?」

 

「・・・う」

 

「そう・・」

 

相手も分かっていたのか士道が言い淀んでいると窓際の席に歩いて行き大きな技術書を読み始めた。

 

「なんなんだ…」

 

自分は話したことはないのに相手は士道のことをなにか知っているようだった。

会った事がないか記憶を探っていると背中に大きな衝撃が襲った。

 

「いってぇ、なにしやがる殿町!」

 

顔を見なくても分かる。こんな事をする人物は士道が知っている限り一人しかいない。

 

「よう、元気そうだな。士道」

 

そこには士道の一年の時からの友達、殿町 宏人がいた。

 

「お前、どうやって鳶一と仲良くなったんだ? ええ?」

 

ウザいほどニヤニヤしながら聞いてきた

 

「鳶一? 誰のことだ?」

 

「お前知らないのか? 鳶一折紙といったら、うちの高校が誇る超天才で超優等生なんだぜ。」

 

殿町はまるで自分の事を自慢するように話し出した。

 

「成績は優秀だし、しかも美人だし、去年あった『恋人にしたい女子ランキング・ベスト13』でも3位だし」

 

「なんでベスト十三なんだ? 中途半端すぎるだろ」

 

「主催者が十三位だったからだ」

 

「ああ…なるほど…」

 

だったらせめてベスト二十くらいにしておけばよかったんじゃ…そう思ったがもう終わった事なので言っても意味が無いと思い、言うのはやめておいた。

 

「ちなみに『恋人にしたい男子ランキング』は三百五十六位まで発表されたぞ」

 

「多すぎだろ! それも主催者が決めたのか?」

 

「ああ。 往生際が悪いよな」

 

「殿町は何位だったんだ?」

 

「三百五十六位だが?」

 

「お前が主催者かよ! 他人事みたいに言ってんじゃねえよ!」

 

「まあ、このランキングはマイナスポイントの少なさで勝負だったからな。」

 

「どんな苦行だよ…」

 

士道がそうツッコミを入れた途端、教室の扉が開き、生徒が入ってきた。

その姿を見た途端、教室中にざわめきが広がる。容姿は蒼い目に整った口、白い髪と綺麗な肌をした王子のような顔をした男子生徒だった。

その生徒は士道の席がある横列の一番右側の席に座った。

 

「あれ? あいつ神代(かみしろ)じゃないか 珍しいな学校に来るなんて。」

 

「殿町、知っているのか?」

 

「ああ、名前は神代(かみしろ) (れん) お前はクラスが違ったから知らなかったと思うが、結構有名だぞ」

 

「あれ?その名前、どっかで見たことあるような…」

 

「そりゃ、いつもテスト順位で一位で名前が載ってるからな」

 

「マジかよ! すげえな」

 

しかし殿町は敵を見るかのような目で蓮を見ていた。いや、敵を見るというよりその瞳には嫉妬の炎が渦巻いている様子だ。

 

「ちくしょう! テスト以外に学校に来ないのになんで1位を取れるんだ! しかも容姿端麗ときたか!神は不平等だと思わないか? 士道!」

 

「え? あ、ああそうだな…」

 

殿町の悔しそうな顔をしながら迫ってきたのに思わず士道は引いてしまう。士道はすごいと思っても嫉妬はしない方なのでそれだけなのだが。

 

「そういえば神代はランキングでは何位だったんだ?」

 

「二位と倍以上の差をつけて一位だよ…」

 

「あ…そうだったのか…」

 

「なぜ世界はこんなに不公平なんだ!なぜなんだ! 士道!」

 

「俺に聞くなよ!!」

 

そんなコントを繰り広げられていると、また教室の扉が開き、縁の細い眼鏡をかけた小柄の女性が出てきた。

 

「あれ?タマちゃんだ。」

 

「やったー タマちゃんだ。」

 

「ラッキー タマちゃんだ」

 

この反応からこの先生は結構生徒から人気があるようだ。

 

「はい、皆さんおはよぉございます。 これから一年、皆さんの担任を務めさせていただきます、岡峰 珠恵です。」

 

前の教壇に立って間延びしたような声でそう自己紹介してきた。

どうやらタマちゃんというあだ名は珠恵(たまえ)からきているのだろう。

 

そんな自己紹介を聞いて蓮は退屈そうに欠伸を1つした…

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

学校が午前のうちに終わるのは始業式を除いてテストぐらいだろう。

それゆえ教室は大きく盛り上がっており友達と一緒にどこで昼食を食べようか話し合っている人がいる。

 

「五河ー、どうせ暇なんだろ、飯いかねー?」

 

士道もその1人で殿町から昼食の誘いを受けた。

 

「悪い、先約があるんだ」

 

「マジか!」

 

士道は妹の琴里と一緒に食事をとる約束を今朝していたなので殿町の誘いを断ったのだ。

 

「もしかして琴里ちゃんとか? いいよなー、あんな可愛い妹と一緒に住めて」

 

「いや、そうでも無いぞ、あれは妹という生物だと俺は思う。」

 

実際、士道は今朝、琴里に起こしてもらったがその起こし方は腹や胸や顔を踏みつけるという起こし方だった。

 

「いやいや、十分お前は幸せだとおもうぞ。 俺から見たら」

 

「お前も妹がいればその考えは絶対変わるよ」

 

士道がそう言った途端…

 

 

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーー

 

街中に不快な音のサイレンの音が響き渡った。

 

「これは訓練、ではありません。 これは訓練、ではありません。 前震が、観測されました。空間震の、発生が、予想されます。

近隣住民の皆さんは、速やかに、最寄りのシェルターに、避難してください」

 

聞きやすいように言葉を区切りながらアナウンスが流れる。

 

「おいおい・・マジかよ」

 

殿町は汗を滲ませながら呟いた。

このアナウンスが流れるということは来るのだーーー空間震が…

しかしクラスでは慌ててる生徒は誰もいない。 この時のため、皆訓練を受けていたのでなにをすべきか分かっているのだ。

 

「シェルターはすぐそこだ。落ち着いて避難しよう。」

 

「お、おう そうだな」

 

士道の言葉に殿町は頷き、走らない程度に走り、教室を出た。

廊下では生徒たちが列を作っていたが、その中に1人だけ列から離れていく生徒がいた。それはなんと鳶一 折紙であった。

 

「お、おい! そっちはシェルターじゃねえぞ!」

 

士道はそう注意したが折紙は一瞬だけ足を止め、

 

「大丈夫」

 

そう言い、また走って行ってしまった。

しかし士道には『大丈夫』の意味がわからない。

 

(もしかして忘れ物でも取りに行ったのか…)

 

別に警報が出てもすぐに空間震が発生するわけでは無いのですぐに戻れば大丈夫だ。

そしてシェルターへの列に並んでいると士道はふと、あることを思い出した。

 

「ん、どうした士道?」

 

「いや、ちょっとな」

 

そう言いながら士道は携帯を取り出し電話をかけた。 相手は『五河 琴里』士道の妹だ。

 

「繋がらないな…ちゃんと避難してるよな… あいつ…」

 

しかし考えるほど士道は不安になる。もしかしたら…もしかしたら…とどうしても考えてしまう。

 

「いや・・まさかな…そういえばあれがあった。」

 

琴里の携帯にはGPS機能が着いていたのを思い出し位置を調べて画面を見た瞬間、士道は驚いた。

なんと琴里の位置は昼食を食べる予定だったファミレスの前を示していたのだ。

 

「あんの、馬鹿…!」

 

士道は列を抜け出し、走り出した。

 

「お、おいっ! どこ行くんだよ!五河!!」

 

「悪い! 忘れ物だ!!」

 

殿町にそう答え、走って行った。

士道が走って行った直後、列が動き全生徒がシェルターに収まりタマちゃんが出席を取り出した。

 

「み、皆さん! 大丈夫ですか! 全員いますか!?」

 

生徒以上の慌てぶりに笑い声が聞こえてくる。

しかし、ある生徒が言った言葉を聞き珠恵はさらに狼狽するのだった。

 

「タマちゃん! 鳶一さんと五河君と…神代君がいません!!」

 

「えっ…えええええええ!!」

 

タマちゃんの声がシェルターに響き渡った。

 

 

 




本作品はこのように書いていくつもりですので、応援、お願いします!

最後に一言・・・小坂井はコーヒーより紅茶派ですw
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