神様のギフト(仮)    作:砂糖露草

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二話目投稿です。


金髪美女は死亡フラグ
始まりは突然に


 時は世紀末でも魔法が跋扈する世界でもない西暦200X年の、極めて平和な日本の私立中学の一教室。そこに通う一人の学生がいた。というか僕だった。海鳴市にある一部では有名な学校に僕は今通っている。…正直場所の指定くらいすればよかったと本気で思った、完全に原作開始地点ですよ奥さん。地名を聞いた瞬間一気に平和が遠のいてくのを幻視してしまったものだ。その後すぐに気を取り直し対策をとったおかげもあって、今まで原作に巻き込まれることもなく比較的平和に過ごしてきた。対策といっても簡単で、なのは=サンが泣いているところを颯爽と駆けつけ慰める。俗にいう(?)公園イベントを起こさないために公園には友達に誘われようが絶対に行かないようにしたり、図書館にいるであろうはやて=サンに会わないように近づかず、読書感想文や調べものをする際にはブ○クオフやAm○zonで済ませたりなど簡易なものだ…お小遣いが飛んでいったのが唯一の難点だけど。前者は早熟な彼女のことだから人に迷惑がかからないようにできるだけ人の少なくて邪魔にならないような場所にいるだろうし、後者はよほどのことじゃない限り本を買いにいかないだろうと思ったからだ。…学校はさすがに親の勧めもあって聖祥に入学して、突発イベントであるフェイト=サン遭遇案件はどうしようもないから会わないように祈っていたのだけど。まるでギャルゲーのような考え方だ、と思う。

 もしかしたら実は原作展開そんなものなんて無いんじゃないかと思った時期もあった。入学式当日にそんな願いも崩れ去ったのだが、

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「よう!わが嫁たち。みんな同じ学校に入学とは。これも運命かな!ハッハッハ!」

「誰が嫁よ!気持ち悪いわねアンタ!」

「何…あの人…怖い。近寄らないでください。」

「はぁ、なんでこの学校選んじゃったのかな…」

「それ以上言うな…なのは、悲しくなる。」

(;゚Д゚)←僕

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 そんなやり取りが見えた瞬間つい固まってしまったのは悪くないと思う。周りもなんだかんだで見ていたし。まぁその後の学校生活では我関せずを貫き通して、家に帰って愛猫のゴローとのほんわかライフを謳歌させていただきました。にゃんこ可愛いよにゃんこ。原作とは関係のない範囲では誰であろうと仲良くしたけどね、世間話くらいはしないと怪しまれるし。主にお猫様とお犬様の話で。でも一番はお猫様。話はそれたけど、目をつけられることなく、表立った事件に巻き込まれることもなく平和に過ごしてこれた。これで可愛い彼女でもできれば、言うことなしだな。

 ―様々な事柄を内包しながら、今この時も人生の歯車は回り続ける。運命が動いたのは、夏の暑さがまだ残る秋の初めの頃だった。

 

 

「あの、君原君、今日の放課後時間あるかな…?」

「はい?」

 突然のことで頭が追い付か、つい肯定ともとれる生返事をしてしまった。痛恨のミスだったとのちに語る。

「よかった。それじゃあ、放課後に校舎裏に来て話したいことがあるんだ。」

 女性からの唐突のお誘い。これが男子生徒からの呼び出しならどうあがいても絶望ものだ。確実にけがする、どこをとは言わないが。普段なら飛び上るほどの嬉しいことのはずなのだ、ただあまりに現実離れしていたことと、お相手がフェイト・テスタロッサその人であったことがどこかしこりを残していた。

「やるじゃねぇか、香取!いつそんなに仲良くなったんだ?」

 男友達の一人がいつの間にかこちらへと近づき、思い切り背中を叩きながらそんなことをのたまう。と言うか本気ではたいたな、コイツ。そこまで妬ましいか、…妬ましいだろうなぁ。美人だもの。

「駿河、痛いって。叩くのやめれ!いやマジで!」

「君が、泣くまで、叩くのを止めない!」

「ウリィ!?」

 ホントに泣くまで叩かれましたとさ…。 

 

 

 

「うぅ…、これ絶対腫れてるよね。まだジンジン痛むし。」

 真っ赤に染まってるだろう背中を気にしながら非難するように駿河を睨む。明日には綺麗さっぱりなくなってるだろけど、痛いものは痛いのだ。

「悪かったって。でも意外だよな、一番恋愛とか疎そうなフェイト嬢が、あんな大胆な行動に出るなんて。」

「どちらかと言うとアリシアさんの方だよねぇ。いやあっちは別の意味で想像つかないけど。」

 教卓に最も近い席に陣取っているアリシアさんを視界に捉えながら話していたためか、こちらに気づいて元気に手を振っている。つられて僕達も手を振る。

「あー、確かにな。アリシア嬢は恋した途端突っ走りそうな感じだけど、妹の方は奥手なイメージだしな。でもあれ絶対姉妹逆転してるだろ。」

「子供っぽいしね。どちらかというと他のメンツが異常に発達してる気もするけど。」

 ―普通に学校溶け込んでいるテスタロッサ姉妹、わかる人にはわかるだろうが、これはオカシイ。アリシアさんはこの場には居ないはずなのだ。いじめとかAn○ther的な展開ではなく、もし物語のとおりに進んでいれば、彼女は母親とともに虚空の彼方に墜ちているはずなのだから。そんなことは一切無く、事故による後遺症も見られず元気に笑っているところを見ると。本来以上の大団円になったようだ。オリ主ぱわースゴーイ。

 ちなみにその影響で、聖祥七女神なんて呼び名が流行っている。そのうち一人はおそらく転生者だと思われる。見たことないし、転校生だし。というより神様ミス多すぎない?確定してる人だけでも僕合わせて5人もいるんだけど…。

「一番謎なのは、なんでお前みたいなちんまいのが誘われたのかってことだ。」

「まだ、そういう話なのかはわからないけど、喧嘩売ってるよね?」

「さて、なんのことやら。」

 とぼける駿河に追求しようとするも、始業の鐘がなったのをいいことに、奴は自分の席へと逃げ帰るのだった。

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