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「《女神様》の降臨じゃあぁぁぁぁ‼︎」
「うるさっ⁉︎」
ジジィうるせぇ!
ヴィーナスはそんな老人のことを気にもせず悠然とこちらに近づいてくる。
「カナ、ここを離れろ。そこのビルでいい。
おっさんとジジィも早く」
「わ、わかった」
「《女神様》アァァ! 我らをお救いください!」
「おい、ジジィ⁉︎」
老人がヴィーナスの方へ走る。
とっさのことで捕まえ損ねた俺は、走り寄っていった老人がヴィーナスの巨大な足に踏まれて無惨にも赤い水溜りになる瞬間をモロに見てしまった。
「うわぁ………。グロ…」
じゃなくて。とにかく生きてる二人を安全なところまで連れて行くか。
スタングレネードで目を眩ませてその間に無人のビルに逃げ込む。
「じゃあカナ。ここで待ってろ。
あとそこのお前。カナに変なことしてみろ、考え付く限りのおぞましい方法で惨たらしく殺してやる」
「こわっ!」
これでよし。
俺はドスンドスンと暴れまわるヴィーナスを討伐するため外に出た。
「きー君。死なないでね」
「死ぬわけないだろ。ヤバくなったらスタングレネード使って逃げるし」
さて、一丁ハデに暴れますかね。
「おい、こっちだ」
俺はヴィーナスをとりあえず二人が隠れているビルから離すことにした。
怒り狂うヴィーナスがこちらに走ってくる。意外と速い。
「っつーか、速すぎ⁉︎ うわ、やっぱこっち来んな!」
神機を
しかし、豆鉄砲レベルしか効いていないみたいだ。意に介さず突っ込んできた。
やむなく俺は
ゼロスタンスの構えをとってブラッドアーツを発動する。
「《呪怨の太刀・黒》!」
黒い霧が刀身から放たれ、周囲に夜の帳が下りる。
霧に入ってきたヴィーナスは動きを止め、上の人型が霧を吸い込んだらしくもがき苦しみだした。
「解除、からの捕食!」
隙をつくることが目的なのでこの燃費の悪いブラッドアーツはさっさと解除だ。
バースト化して一気に決める。
「インパルスエッジ!」
ズドン!という轟音と共にヴィーナスの人型の腹にインパルスエッジが突き刺さる。
このまま倒れてくれればいいのだが。
KYAaaaaaaaaaaaa‼︎‼︎
「無理だよなー、やっぱ」
少し焦げただけ。それが渾身のインパルスエッジの成果だった。
ヴィーナスの背中からクアドリガのミサイルポッドが現れ、全方位にミサイルが飛んでくる。
右肩と左足を避け損ねてやられた。
激痛に叫びたくなるが、我慢して走る。そんな隙を見せたらさっきの老人みたいに殺される。
「どうにか救援を呼べればいいんだけど……」
そこで俺は通信機を取り出そうとして通信機がないことに気付く。
「あれ?え? ちょっと待て⁉︎ この状況で助けを呼べないとかどんな不幸だ⁉︎」
KYAaaaaaaaaaaaaaaaa‼︎
「うわ⁉︎ た、竜巻⁉︎」
ふと振り返ると紫電を纏った竜巻がこちらに急接近していた。
装甲を展開して凌ぐが、全身を切る風と雷が襲い掛かってきた。
「通信機どこだし⁉︎」
この状況で救援なしは死ねる。
スタングレネードで逃げるか……?
いや、無理だ。
「さっきの竜巻でアイテム全部ばら撒いちゃった」
絶体絶命!
次回、二十一話 救援/美神/紫電