翌日、ゴッドイーターの回復力もあってか何とか脱臼も治った。これで訓練も再開できるので早速、今日も訓練を始めることにした。
「昨日みたいにならないようにマニュアル持ってきたから、これ読んでね」
「
ふむふむ、なるほど。俺は神機の使い方の書かれたマニュアルを15分程で読み終え、神機を手に取った。
「変形機構は柄の部分を押したり引いたりして使うわけか」
「うん、うっかりまたインパルスエッジを発動して脱臼されたら困るからしっかり読み込んでね」
「分かってますよ」
因みにインパルスエッジは両手で神機を抑えて使うらしい。片手はやっぱりまずかったか。
「じゃあ昨日と同じようにオウガテイル型のダミーアラガミを出すね。大丈夫、私も昨日みたいな失敗をしないようにマニュアル読み込んできたから」
「ヴァジュラ出すのは勘弁ですよ」
ただでさえ無駄にリアルに出来てるからな。
「あっはは、大丈夫だってば。んじゃ、スタート」
地面からなんとも言えないカラーリングのオウガテイル型ダミーアラガミが三体飛び出す。
俺はまず近くにいた一体の首を斬り落とし、次の一体を縦に両断する。
少し離れた位置にいる三体目は注意を払いつつインパルスエッジで消しとばした。
「うん、初めてにしては上出来。じゃあ次は実戦形式で」
再び、三体のオウガテイル型ダミーアラガミが現れる。今度はこちらを攻撃してくるようだ。
こういう場合はこうか。
まず走り寄ってくる一体目の側面にステップ。そのまま捕食。
バースト状態になったところで最初の一体目の首をやっぱり切る。
今度はさっきよりも綺麗に斬れた。
向かってくる二体目と三体目に神機を一閃、まとめて斬り殺した。
瞬く間に三体を血だまりに沈められたが、思っていたより呆気なかったな。
「なんでそんなに飲み込み早いの? もう少し戦闘に戸惑うもんかと思ってたんだけど……?」
「? アラガミ相手の戦闘に戸惑う必要ありませんよね?」
「神機の変形とか」
「マニュアル通りやっただけですよ?」
「マニュアル凄い!」
マニュアルは分かりやすかった。まるでゲームかなんかの説明書みたい。
「誰が書いたのかはよく分からないんだけどね。あったから持ってきたわけ。でもホント一体誰が……?」
「マニュアルの裏表紙に小さく『著 ペイラー・榊』って書いてありますけど」
「…………次の訓練にいこうか」
そんなこんなで今日は無事に訓練は終了した。
主に敵を斬ったり、斬ったり、斬ったりした。
今日一日この神機を使っていて分かったことがある。それは、
「切断力に特化し過ぎて他のスペック全部捨ててるってことだな」
「難儀だねー。バースト化するとベルセルクのせいで防御下がるし。銃も盾も刀身の切断力とか総合攻撃力の強化にスペックを大きく振ってるみたいだし」
「切断極振りですね。これ変形するの
「一番気をつけて欲しいのはアラガミから攻撃をもらうことだからね。一発でも食らったら最悪、即死するから」
「笑えねぇ‼︎ 」
要は紙防御力ってことだろ⁉︎ 死ねるわ‼︎
「この《延命息災の御守》貸したげる。はっきり言って、戦場に出た瞬間いきなり狙われそうだし」
「お守りはありがたいですけど変なフラグ立てるのはやめて下さい」
「え? 事実でしょ?」
「時に事実は人を深く傷つけるんですよ………」
顔を覆って泣き崩れる俺。
綾佳さんはあたふたしながらフォローしてくる。
「だ、大丈夫だって! もし狙われても仲間とはぐれなきゃ大量のアラガミが襲ってきたりしないって」
「フォローと見せかけ、またフラグかよ‼︎」
妹よ。俺、実戦で生き残れるか心配になってきたぞ。
こういう場合、脳内シミュレーションで妹の言動を予測してみるが……。
『大丈夫です、兄さん。実地訓練とはいえ所詮は訓練。絶対安全です』
お前もフラグ立てんのかよ⁉︎
次回、五話 実地訓練(難易度ナイトメア)上