DARK SOULS ~Revenge of the knight~ 作:だ~くぱんぷきん
アイツからの使命を受けた俺は早速、[混沌の魔女イザリス]への巡礼へと向かっていた。
王の器の力で病み村まで行こうと思ったのだが、どうやら転送出来る篝火を灯していなかったらしく、そのせいで今こうして歩いて病み村まで向かっている
小ロンド遺跡を経由して来ているので楽ではあるが、小ロンド遺跡の亡者達を見るのは正直辛い。いずれ自分もあの様な姿になってしまうのかという恐怖が襲ってくるのだ。
遺跡を足早に駆け抜け、とある珍品売りから貰った、万能鍵で病み村へと繋がる扉を開く
先には体格が良いと言うか、ただのデブと言うか。その様な亡者がいたのだがこいつらの相手をしている暇など無い。
蛇人大剣を両手で持ち、走りながらそいつ等の身体を両断していく
デブ共を片付け、木で出来た床を駆け抜けて、下の篝火で一休みする。
やっぱりこの病み村程嫌いな場所は無いな
以前、ここで死にかけたと言うのもあるが、人間、誰しも毒沼等を走りたい訳が無いのだ
そんな事を1人で考えてた俺の頭の中にとある声が響き渡る
なんと言っているのかは聞き取れないのだが、伝えたい事は何となく分かってしまう
ー[来い]ってか・・・ー
そんな事より最近俺の脳内によく声が入ってくるのは偶然だろうか。脳内改造とかされて無ければ良いのだが
底無しの木箱から紫の苔玉を取り出し、腰のポーチにしまう
準備が整ったところで俺は声がする方へと毒沼を走り抜ける
たどり着いたのは巨大な大木の中
中には木で出来た宝箱が1つあるのみだった
しかし声は確かにこの先から聞こえてくるのだ
進むべき道が無いかどうか辺りの壁に手を当て、感触が違う部分を蹴り、道を開く。
もう一つ先にも霧の壁があったので、攻撃して先に進む
その先は大樹の枝が奇妙な程に絡まりあった道があった。
下の方を覗いても地面が見えない。アノールロンドの時は何とか生き延びれたが、流石にこの高さでは助からないだろう。
篝火から立ち上がり、慎重に先に進んでいく。
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バジリスク共を倒しながら進んだ先には美しい光景が広がっていた
祭祀場の様な美しい青空では無いが、それでもあの灰色の空は何故か美しいと感じてしまう
そしてこのロードランでは極めて珍しい、美しい湖で僅かながら魚が泳いでいるのが目に入る
その光景に見とれていると突然、左半身に魔法の様な物が直撃し、鋼鉄の鎧と中のチェインメイルが砕け、激痛と共に身体が吹き飛ぶ
次の攻撃が来る前に大樹の影に隠れやり過ごす
攻撃をもろに受けた左半身を見ると、血塗れになり、骨が何本か体外に飛び出ていた
骨を無理矢理体内に押し込め、エストを呑む
骨が元に戻った事を確認し、影から攻撃してきた張本人を探す
どうやら犯人は湖に住んでいた湖獣のようだった。
あの威力の攻撃を放つ、化け物と戦うのはまた後だ。今のこの状態ではとてもじゃないが奴には叶わない。
隙を見て全速力で湖獣の側を走り抜け、先に進む
湖獣をやり過ごし、帆立の様な化け物を倒しながら先に進むと、次第に頭に響く声が大きくなっていった
―ここか・・・―
すると脳内に声が響く事は無くなり、代わりに耳に本来の声が聞こえてくる
―この聖域に踏み込みし者よ―
声のする方を見ると巨大な竜と人が見える
そいつは手に物干し竿より長い刀を手に持ち、腰には変わった波紋の刀を付けている
―今すぐ立ち去れ。さすれば生命は見逃してやろう―
―悪いがあんたに用は無い。俺はそっちのデカイのに用があるんだよ―
―あくまで去らんと申すか。良かろう。貴様の生命、この私、"アーロン"が貰う―
―アーロン・・・―
気づくと奴の神速の刃が俺の目の前にあった
蛇人大剣でその長い刀を受け止めるが、その硬い金属の刃は奴の刀にまるで魚の刺身を斬るかの様にあっさりと斬られてしまい、その刀に胸を裂かれる
奴の刀は俺の血を吸ったのか赤黒い光を発している
―あのくそ長い刀・・・間違い無いな―
―何をブツブツと・・・今更命乞いをしても遅いぞ。不死よ―
あの妖刀・・・太刀筋・・・声
俺は確信した
そして俺はこう叫ぶ
―待ってくれ親父ッ!―
―親父・・・だと?―
―そうなんだろ!?アンタ自身が打ったその刀!俺に散々自慢してただろうが!―
―この刀の事を知っているという事は・・・無頼か!?―
その武士は刀を思わず落とし、こちらに足早に寄ってくる
―そうだよ!あんたの息子だ!―
兜を外し、己の顔を父に見せる
―その顔は・・・老けたな。息子よ―
―あんたには言われたかねぇよ。もう戦えるような年齢じゃ無いだろうが。―
今の俺は30の後半だ。その親父ともなれば相当な年齢だろう。
―余計なお世話と言うものだ。ほら、行くが良い。―
―あぁ。それじゃ遠慮なく―
父を後にし、俺は先に佇む竜に話をかける
―俺を呼んでいたのはお前か。古竜よ―
古竜は肯定の意を表しているのか、その翼を広げる
―そうだったのか・・・それで俺に何の用が?―
そして古竜の咆哮と共に目の前に無骨な特大剣が現れた
この大剣、骨の様な物で出来ている。しかし鉄よりも数倍・・・数10倍は硬い。その分竜王の大斧並に重たいだろうが
―その剣をお前に授ける為に此処まで呼んだのではないか?―
―それだけの為にわざわざこんな所まで・・・―
その特大剣を引き抜こうとすると大剣から身体に何かが流れ込んで来るような感覚に襲われる
これが古竜の力と言う奴だろうか。身体の内側から何かが溢れ出てくる様な感覚
特大剣を引き抜くとその感覚が確かな物となる
―これは・・・―
―その剣の力、試してみたくはないか?―
―あぁ、こいつの力、今すぐ試したい。―
―宜しい。私にその剣の力、存分に振るえ―
次の瞬間、妖刀が眼前に迫っていたが殆ど反射的に特大剣でその刀を受け止める
特大剣は先程真っ二つに斬られてしまった蛇人大剣とは違い、斬れる所か寧ろ妖刀の刃をどんどん削っている
―私の刀を受け止めるか。見事だ―
―実の息子に何するかと思えば・・・やってくれる―
特大剣を振るい、父との距離を広げる
―そっちがその気ならこっちだって本気でいくぞ―
背中に担いでいる竜王の大斧を握りしめる
―本気だと?ほう、ならば見せてみよ。お前の本気とやらを―
右手に古竜の大剣、左手に竜王の大斧を持ち両方にグウィンドリン様から授かった奇跡でエンチャントを施す
―準備は良いな?ならば・・・―
次の瞬間、視界からアーロンが消える
そして抗う暇もなく俺の腕にアーロンの妖刀が突き刺さる
―遅いぞ。その程度の力でよくも此処まで来れたものだ―
―遅いのは百も承知だ。だから俺はこうするしか無いんだよ。―
腕を動かし、突き刺さった刀が簡単に抜けないように更に深々と突き刺す
これで奴の動きが止まり攻撃の隙が出来る
その筈だった
アーロンは腰に納刀している刀を抜刀し、俺の胸板を貫いた
―息子だからと言って手加減などしないぞ―
―クッソ・・・そっちの刀の事をすっかり忘れてた・・・―
あの妖刀ばかりに目が行ってたが、腰の刀も数多くの無法者を斬ってきた刀。
あの妖刀には程遠いものの斬ってきた無法者の血は猛毒となり、その猛毒は斬った者をすぐに死に至らしめる
アーロンを蹴り飛ばし、すぐさま紫の花苔玉を口に入れる
猛毒で死ぬ事は避けたが、傷口から血がドバドバと出てくる
古竜の大剣を杖替わりにして立ってもすぐにふらつき、挙句の果てに俺は意識を失ってしまった
最後に見えたのは父、アーロンの足下だけだった