DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第28話 [せめて己に出来る事を ~At the very least that can be on his own~ ]

誇り高き騎士達の決闘を見届けた俺は、この廃都の主、混沌の魔女へ謁見しようと霧の壁をくぐり抜ける。

 

体内の公王のソウルが激しく暴れだす

この先に混沌の魔女が居るのはもはや確実だった。

ソウルの暴走を無理やり押さえ込み、目の前の坂を滑り降りる

 

その先にあったのはもはや化け物と言うのも正しいのか分からない程に変貌した混沌の魔女。混沌の苗床。

 

あれ程本体が高い位置にあるのでは古竜の大剣の衝撃波も届かない

体内のソウルからコンポジットボウを取り出し、大きな矢を番え、弦がはち切れんばかりに引き絞り、そのまま放つ。

 

矢は見事に苗床の本体を貫いた。

が、その傷は瞬く間に塞がり、呆気に取られている俺に苗床の巨大な手が迫る

 

―何を呆けている!―

 

その声と共に突き飛ばされ、間一髪の所で命を救われる

 

―まさか・・・エイブラム!―

 

俺の命を救ったのは先程混沌の従者との死闘を繰り広げた、姫守の騎士 エイブラム

先程とは異なり、既に彼の姿は白霊に戻っている

 

―すまなかった。少しの間眠ってしまっていたようだ。―

 

―あの怪我でよくもまあここに来たものだ。大丈夫なのか?―

 

―私は貴公の言葉に救われた。なら、今度は私が!―

 

―そうか・・・ならば行くぞ。―

 

―苗床は左右にある封印を破壊しなければ、本体に攻撃に通じない。そしてその本体はあの苗床の足元にある。―

 

なるほど。左右にあったあの物体は苗床の力を封印するのと同時に苗床の本体を守る為にあったのか

 

―分かった。ならばここからは別れて行動だ。―

 

―ああ、貴公の無事を祈る!―

 

そして俺達は左右の封印に向かって走り出す

 

苗床の攻撃を回避しながら古竜の大剣の切っ先を苗床の封印に向けて突進する

 

そして封印の周りの枝を破壊しながら封印に特大剣を思い切り突き刺す

 

苗床の方を見ると・・・どうやらエイブラムの言う通りのようだ。苗床に先程は無かった鎌の様な触手が生えている

 

どうやらエイブラムも封印を破壊したようで左側からも同じ触手が生えてきている

 

急いでエイブラムと合流しなければと走り出した

 

次の瞬間に身体が一瞬フワッと浮き、すぐにそれは下へ落ちる感覚へと変わる

 

必死に床へと手を伸ばすが手は届かない

 

―クソッ!―

 

生存を諦めかけたその時、エイブラムが俺の腕を力強く掴む

 

―此処で死なれたら困るのは私なのだ!早く登ってこい!―

 

こちらもエイブラムの腕を掴み、もう一つの腕も床へ伸ばし、再び這い上がる

 

―助かったよ。エイブラム―

 

―無駄話をしている暇は無いぞ!―

 

そう言うと足元から突然火柱が立ち、それを咄嗟に回避する

 

―やはり油断は禁物だな・・・―

 

―見ろ。苗床の本体が居るのは彼処だ―

 

そう言ってエイブラムが苗床の下方を指を指す

 

―エイブラム。確か貴公はアレを倒す為にここまで来たのだろう?―

 

―ああ。もう姫を泣かせない為にここまで来たのだ。―

 

―ならばトドメを刺すのは俺ではないよな?―

 

―・・・感謝するぞ!其方に炎の導きがあらん事を!―

 

エイブラムは言葉の意味を察したのかこう言って本体の場所へ走り出す

 

苗床が再び炎の嵐を唱えようとしてる所にコンポジットボウを触手に向かって放つ

 

―お前の相手はこのブライが引き受けよう・・・混沌の魔女 イザリスよ!―

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

道を塞ぐ枝を剣で破壊しながら先へ進む

 

炎の嵐が来ないという事は彼が苗床の注意を引いてくれているのだろうか

 

とはいえこれでイザリス様と少しだが話せる

 

そして遂に相見える姫の母君

 

その姿は見る影も無くなった混沌の魔女イザリス

 

―イザリス様・・・御久しゅうございます―

 

勿論イザリス様は返事をしない

だが私は話し続ける

 

―私が赤ん坊の頃、救って頂いた事。誠に感謝しております。―

 

―だから・・・私も貴女に恩返ししなければなりません―

 

―イザリス様・・・貴女を混沌の呪縛から開放する為!―

 

―私はここまで来たのです!!!―

 

そう言って混沌の炎を纏ったバスタードソードを苗床の本体に突き刺す

 

―さようなら・・・―

 

本体がソウルへと変わるのと同時に白霊である自分の姿も消えていく

 

―騎士殿・・・ありがとうございます。貴方のお陰で使命を果たす事が出来ました。―

 

本当に、本当に、ありがとう

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

―もうそろそろ限界だぞ・・・エイブラム―

 

鎧はボロボロに引き裂かれ、エストもとうに尽きてしまった

 

万事休すか、そう思った時だ

 

苗床が突然呻き声を上げながらソウルへと変わっていく

 

―やったのか・・・姫守の騎士よ・・・―

 

既にソウルを失った苗床のソウルは宙に消え、己の体内に入ってくる事は無かった

 

徐に膝を床に付き、少し休む

 

『どうやら一つ目の試練は越えたらしいな。ハイネルよ』

 

この声は・・・

 

―ああ、仲間ありきの結果だがな―

 

『仲間と共に戦うのもまた試練の内よ。問題は無い』

 

―それなら良かった・・・悪いが少し休むよ・・・―

 

そう言えばこの廃都の探索をまだ終えていない。

 

休んだら探索に戻らなければ・・・

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