DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第37話[世界の輪廻 ~The world of samsara~]

ー二人共、私が先頭になって行こう。エイブラム君よりここの事は知っているし、この世界の主のハイネルが危険を伴う事も無いだろう?ー

 

ー流石グレイス殿!なら私が最後尾になりましょう!もし侵入が来ても、ハイネルさんの背後は私が守りましょう!ー

 

ー感謝するよ、二人共ー

 

ーよし!二人共、私の後に続いてくれ!ー

 

そう言ってグレイスは亡者が2体程見える場所に上から降ってくる火炎壷を避けながら走って行く

 

俺達も後に続き、中にいた亡者を斬り倒す

 

するとドアを蹴破ってきた亡者の騎士をグレイスはその刺突直剣で頭部を一突きする

 

その行動に俺の中の小さな疑問の答えが生まれ始めた

 

ー・・・グレイス殿、1つ伺いたいことがあるのだがー

 

ーなんだいハイネル?侵入が来ては困るから出来るだけ手短に頼むー

 

ーグレイス殿の今の行動、まるで亡者がその扉を蹴破って来るのが分かっているかの様な動きだった。反射速度云々の話ではない。どういう事何です?ー

 

ーそれは・・・話が少し長くなってしまうな。この一帯の支配者の手前まで行ってから話すとしよう。ー

 

ー二人共、どうかされましたか?さぁ、とっととこの一帯の支配者を倒してしまいましょう!!ー

 

ーそうだなエイブラム君。さぁハイネル、往こうかー

 

ーああ、すまなかったなー

 

その場から少し進むと階段があり、そこを上るとグレイスが口を開く

 

ー上に亡者が3体いる。内1体は火炎壷投げて来るからうまく避けるんだぞー

 

グレイスが走り出すと共に俺達も亡者へ向かって走り出す

 

グレイスは真っ先に火炎壷持ちの亡者を仕留め、俺とエイブラムでもう2体の亡者をソウルへと変える

 

ー二人共、少し待っててくれー

 

そう言ってグレイスは近くにあった塔に入ったかと思うと数分後にまた戻ってきた

 

ー何があったんですかグレイス殿?ー

 

ーあの塔にはボウガンを持った亡者がいるんだ。ソイツを倒さずに進むと、背後からボウガンで射抜かれるー

 

ー・・・ー

 

やはりグレイスには何かある

俺だってここを1度攻略したがそんな事すっかり忘れていた。1回2回攻略しただけではあそこまで完璧に覚えられはしない

 

この男、何を隠している・・・?

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

その後は実に順調だった

 

あれもこれも全てはグレイスのお陰だ。

 

今も彼が持っていた万能鍵で塔の下の階へ向かっていたところだ

 

ーハイネル。この先の奴は強敵だぞ。どっちかの武器を巨人の盾と変えるんだ。じゃないといくらお前の持つ竜の武器でも下手したら修復が不可能になるぞー

 

ーそんな奴が・・・まぁ、油断は禁物かー

 

彼の言う通り、俺は竜王の大斧と巨人の盾とを持ち替える

 

それ程の敵、考えにくいがこんな所でグレイスが嘘をつくとも思えない

 

盾を構えながら下へ進み続けると、グレイスが言っていた敵は確かにいた。

 

その戦士はまるで岩のような鎧に身を包み、その武器も、盾も尋常の重さではない事は見てわかる

 

ーハイネル!奴の気を引き付けてくれ!ー

 

そう指示され、グレイスを狙っていた戦士を古竜の大剣を斬りつけるが、どうも致命打にはなっておらず、その戦士の振り向きざまの攻撃を盾で受ける

 

ーッッ!!?ー

 

その攻撃の重さもやはり尋常ではなく、アノールロンドの処刑人と張れる程の力だった

 

ーハイネルさん!離れて!ー

 

エイブラムが戦士の背後で振りかぶっているのが目に入り、ローリングで後ろに下がると、エイブラムはその岩の鎧の隙間を狙ってバスタードソードで突き刺す

 

その攻撃を受けて尚、戦士は立ち上がり、エイブラムに襲いかかる

 

攻撃を防ごうと俺は古竜の大剣で戦士の右腕を斬り飛ばす

 

次の瞬間、蒼い結晶の槍が戦士を貫き、その戦士はソウルとなって消えて行った

 

後には戦士が着けていた指輪が地面に落ちていた

 

ーハイネル、その指輪を着けてみろ。きっと驚くぞー

 

言われるがままにその指輪を嵌めてみると、先程に比べて、身体がとても軽くなっているのが分かる

 

ーこれは・・・凄いな。かなり身体が軽くなったぞー

 

ーそれはハベルの指輪と言う代物だ。お前の様に重い鎧を纏った者の大半はそれを付けている。素の体力でその鋼鉄の鎧を纏っているのはせいぜいお前くらいだろうなー

 

ーなるほどな。ま、有難く貰っておくよー

 

ーさぁて、これで探索する場所は無いな。ー

 

ーと言うことは・・・先程の話ですか・・・?ー

 

ー察しが早くて助かるよ。それでだハイネル、私が何故これ程までに熟知しているか・・・それが知りたいんだろう?ー

 

ー当たりだよ。敵のいる位置にしろ、それの攻略法にしろ、1回2回で覚えられるもんじゃない。ー

 

ーまぁそうだな・・・ハイネル。この話を聞けば君はこの世界の真理に触れる事になる。エイブラム君もだ。それでも良いなら、この話を聞いてくれー

 

ーそんな覚悟、とっくに出来てるー

 

ー私もです。グレイス殿、お願いしますー

 

ーよし分かった。話そう。ー

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

結論から言うぞ。

 

この世界は言わば永遠に続く円の様な物なんだ。

始まりがあり、終わりがある。その終わりは新たな始まりでもある。そうやって、何度も世界は輪廻している

 

ならばその終わりとは何か。それは名も無き不死の英雄が火を継ぐか、闇の時代をもたらすかだ

 

私は何度もそれを繰り返した。しかしいくら火を継ごうが、闇の時代をもたらそうが、その円が途切れる事は無かった

 

最初の内は記憶も完全に消し飛んで、北の不死院に戻っていた。でもいつしか俺は記憶や己のソウルを引き継いだまま1巡する事が出来るようになった

 

ハイネル、君は私を見た時、何処かで見た事があると思ったろ?

 

それはつまり、君も既にこの世界を何巡かしているという事だ

 

その中で私達は会ったことがあった。だから見覚えがあると感じたんだろう

 

とどのつまり、私も君達も何巡かしても、世界を変えることは、救う事は出来なかったんだ

1巡する度に、最初の火が灯り、神々と古竜達の戦いが起こり、ボーレタリアと言う国が霧に包まれ、デーモン達と霧に入った勇者達が戦い、不死がこのロードランで旅をする。

 

それを変えることが出来なかったんだ

 

だが・・・今、その円に特異点が出来た。

 

君達が、この永遠に続く輪廻の事を知れた。

 

その輪廻を止める方法は1つ。

 

最初の火の力で、俺達、名も無き不死が新たな神に・・・新たな世界の創造主となればいいんだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

ーつまり、私がこの世界について君達よりも知っているのは、この世界を何度も、何度も見てきたからだ。旅してきたからだ。ー

 

ー世界の輪廻・・・ねー

 

ーそうだ。その輪廻を破壊する為にはさっきも言った通り、君達のどちらかが新たな神になるしか無い。しかしそれでも世界の輪廻は終わらないかもしれない。その不死もどうなるか分からない・・・だが・・・その可能性に賭けるしかないー

 

ーなら・・・私がやります・・・!ー

 

ーダメだー

 

ーなっ・・・!、何故ですか!?貴方がそんな賭け事をする必要はもう無いんです!貴方はもう十分頑張ったじゃないですか!!ー

 

ーダメなんだよ、エイブラム。確かに俺も頑張ってたのかもしれない。けどダメなんだ。まだ未来のあるお前を・・・そんな事で死なせる訳にはいかないんだ。それにな・・・俺は・・・この世界を・・・悲劇を終わらせるのは俺自身の使命・・・いや、義務だと思っている。お前だって、その歳には見合わない苦労をした筈だ。お前みたいないい奴はいい嫁さん貰って、幸せな家庭を作るのが仕事なんだよ。それが、俺のお前に託す"後世への望み"なんだー

 

ーハイネルさん・・・ー

 

ーいつか、お前の子供が産まれてくる時には住みやすい世の中を作ってみせるからさ。だから・・・この役目はこの無頼に・・・いや、お前の憧れたハイネルと言う男に任せてほしいー

 

ー・・・分かりました・・・その役目は、ハイネルさん。貴方に託します。だから・・・どうか、死なないでください・・・!ー

 

そう涙を堪えながら言うエイブラムに俺は兜を脱いで微笑んでで頷く

 

ーさぁ、そうと決まればとっととここのデーモンを倒して、ハイネルが役目を全うできる事を祈るとするかねー

 

ーそうするとするかね。エイブラム、グレイス殿・・・最後までよろしく頼むー

 

 

その後、俺達は難なく牛頭のデーモンを打ち倒した。

 

とっととアンドレイの望む種火を手に入れて、本来の旅に戻るとしよう

 

ようやく、俺の本当の目的が見つかった

 

それを達する事はそう容易ではないであろう

 

しかし、そうだとしても俺はこの世界を変えなければならない

 

未来に生きる者達の為にも

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