DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第44話 [揺るがす剣、輝く槍 ~Swinging sword, shining spear.~]

ようやく振り切れた

ソラールの言う通り、何かを成し遂げる為にこれ以上何かを捨てるのなんて御免こうむる。

無茶は通すのが筋ってものだろう

 

ーま、ソラール殿のそう言う滅茶苦茶な所、嫌いじゃないぞ。正直、そっちの方が俺の性に合うー

 

ー貴公ならばそれが出来るのだろうな…そう言えば東洋にこんな言葉があったな。[二兎追うものは一兎も得ず]と言ったか。そんな言葉さえも、貴公には当てはまらないのだろうー

 

ー…ハハハ、これは意外だ。まさか、ソラール殿がそんな言葉を知っているとはー

 

やはりこの人と話していると肩の荷が降りる

これも、彼が太陽戦士足る所以なのだろう

流石と言うべきか。彼以外の太陽戦士も大したものなのだろう。俺はそれをこの身を以て知っている

 

ーさてさて、談話もこれ位にしておこうか。世界が重なっている今の内に、例の古竜をとっとと蹂躙しておきたいー

 

ーそれもそうだ。先に霧の手前まで向かっててくれ。私は魔術師を倒してこようー

 

ーあぁ言わずもがなだが…ー

 

俺の言おうとした事を遮る様に口を開く

 

ーなぁに、何回も戦っているのに、あの程度の敵で斃るようなら、もうマトモでは無くなっているさー

 

確かに、歴戦の戦士であるソラールが、あの程度の魔術師に殺されるわけもない

迷いがあったとはいえ、俺も彼には苦戦を強いられるのはイザリスでの一件で理解した

 

それを踏まえた上で、ソラールの提案に乗ることにし、一足先に霧の手前に向かう事にした

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ー…若干、遅かったんじゃないか?ー

 

ーあの魔術師の強化が面倒臭いのは、貴公だって知っているだろう?ネズミ共がイヤに鬱陶しくてなー

 

確かに、あの強化の魔法は厄介な事この上ない

大した事の無い魔物でもあの魔法が付与されるだけでどれだけの手練でも屠る程の力を得る

 

そんなものを野放しにして、あの飢えた古竜が強化なんてされたら流石に勝ち目だって露と消える

 

しかしそんな脅威も去った

 

相手に取るのはただひたすらに貪欲な古竜

これまでの事がある以上、油断など微塵たりとも無いが、魔法が無い分かなり戦いやすくなるはずだ

 

―それを踏まえた上でも、今のこの状態で勝てるだろうか

 

俺みたいなタイプは両腕があって初めて100で戦える

 

両腕に武器を持っていれば一対の武器で攻撃した後、もう一対の武器で攻撃すれば隙を生じさせず、一対の武器を両腕で持てば、その分単純に威力が上がる。グウィンドリン様から授かったタリスマンも両腕があって初めて使うことが出来る

 

つまるところ、今の俺には、今この手に持つ古竜の大剣とソウルに内包している竜王の大斧、折れた蛇人大剣、折れた棘の直剣、ロングソード、コンポジットボウ、巨人の大盾

 

この中であの竜に通じ得るのは二対の古竜の武器、巨人の大盾も使い様によっては通じるやもしれん

 

よって無意味な武器の投擲などは厳禁

堅実に、確実に、あの古竜を屠る

 

この際、もう機動力云々の話では無い

どうせ竜の攻撃を避けるくらいなら、それを受け止めた上で攻撃のチャンスとする

その為にも鎧は着込んどいた方が良いだろうと今までの姿に戻る

ついでに、今使える武器を全てソウルの外に出して、それぞれを1番抜きやすい場所に携える

 

準備は万端。決意を固め、霧の壁を潜る

ーガァッ!?ー

 

潜り終えた瞬間、身体が激痛と共に宙へ吹き飛ぶ

 

一回転、二回転、三回転半辺りで壁に激突し、地に落ちる

 

間一髪、大剣で防御出来たから良かったものの、直撃しようものなら確実に四肢が弾け飛んでいた

 

ソラールの方を見るが、視界がボヤけてデカブツと小さな動く物体しか見えない

 

内蔵は数個、骨は数十本逝ったか、激痛は収まることを知らず、悶えながらも、エストを飲み、とりあえずは負傷した部位の回復に努める

 

いくらソラールと言えど古竜との一騎打ちは荷が重い

 

大剣を突き刺し、コンポジットボウから矢を放ち、古竜の気をこちらへと向ける

 

矢は確かに古竜の鱗に突き刺さったが、やはり弓矢如きでは大した傷は与えられはしなかった

 

しかしながら、古竜は確実にこちらに狙いを定め歩みを進める

 

効果の無いコンポジットボウをソウルに内包し、突き刺していた古竜の大剣を構え、飢えた竜を見据え―

 

―全速力で僅か1m程の胯座に滑り込む

 

鎧と地面が擦れ、摩擦により火花が飛び散る

 

 

『戦いにおいて―

 

必須とも言えるのは[武器]だ

それが無ければ何も出来ない

つまり"それ"を壊しさえすれば最早こちらのもの

 

だから戦いの際には真っ先に

 

ーフンッッ!!ー

 

ぶち壊してやれ』

 

胯座を抜けきった瞬間に、先程俺を吹き飛ばしてくれた竜の尾を、根元から一刀で断ち切る

 

その勢いで起き上がり、傷口を抉るように突き刺す

 

ー流石にその剛腕には叶わないがー

 

背後にソラールの姿が見え、大剣を引き抜き、取り急ぎローリングでその場から離れる

 

瞬間

 

輝かしいまでに光を放つ雷の槍が傷口に突き刺さり、電撃は走る

 

その雷は確実に古竜の体を屠った

 

ー俺には俺の戦い方があるー

 

ー危ないなぁソラール殿!流石にそれが当たっては溜まった物じゃないぞ!ー

 

ー安心してくれ!貴公に当たる事は決して無いからな!ー

 

ーそれなら良いがッ!!ー

 

身体を反らしていた、古竜の頭が、それを地に下ろし確実にこちらを見つめ、その咆哮を放つ

 

ーさぁてと…仕切り直しだァ!!ー

 

 

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