DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第46話「1度は違えた道を ~Once you have changed the way,~」

ーそれで…どうだ?ー

 

ーあぁ…もう少しだ…!ー

 

あの後、アンドレイの元に向かった俺は、手に入れた大きな種火を渡し、武器の強化を頼んだ

 

強化してもらったのは…彼女が持っていたロングソード。

 

理由は…特には無かった。

ただ、大切な原盤をつぎ込むのはこれだと思った

 

そんな感覚的な事だ

 

ー…最高の出来だ…ー

 

ー…出来たか!ー

 

アンドレイがこれ以上無いほどの笑顔を見せながら、ロングソードを俺に手渡す

 

そのロングソードは何も変わらない…

 

ただ、何かこみ上げてくるものがある。

 

その程度の物だった

 

ー…確かに…最高だな…ー

 

しかし俺は非常に満足だった。

 

ーしかしまぁ、かなり思い切った決断だったな。まさか、原盤をただのロングソードにつぎ込むとは想いもしなかったぜ…ー

 

ー…以前、少しの間ではあったが、大切な人と道を違えた。ホントに些細なことだったのだがな…ー

 

ーほう、それで?ー

 

アンドレイは興味を持ったのか鍛冶屋の槌を離し、膝に手を置き、にやけながらこちらを見る

 

彼の期待に応えられる様な話ではないが、俺は口を開き続ける

 

ーまぁ死ぬほど後悔したよ。まさか、その少しの間で亡骸に変わってるなんて、思いもしなかったからなー

 

ーむぅ…ー

 

ーだから…だから、せめてそいつの持ってた剣だけでも肌身離さずに持っていたい。もう二度と失いたくない。仇まで失っちまったら、それこそ申し訳が立たない。切腹ものだよ…ー

 

自分を嘲るようにフッと鼻で笑う。

あの時だって、俺がしっかりしていれば彼女が死ぬことだって無かったのだ。

 

ずっと近くに入れたはずなのに

 

ーシャキッとしろ!ー

 

アンドレイの声に少し方が跳ねる

 

ー…どうせ自分のせいだ~とか考えてたんだろー

 

ーいや、そんな事は…ー

 

ー馬鹿言え。そんだけ哀愁漂わせておいて何もないってそれこそ嘘だろー

 

ー…今度からは気をつける…ー

 

ーそういう問題じゃねぇよ。誰かに言われて自分の過ちを悔いるのをやめるなぞ気持ちが悪くて仕方ねぇ。俺が言いてぇのはいつまでも後ろばっかり見てるんじゃねぇって事だー

 

正直、アンドレイの発言の意味が俺には汲み取れなかった

 

ーハァ…お前はな、行動全部が全部前向きに見えて、結局の所、殆どが後ろ向きなんだよー

 

ーそんな事は!ー

 

ーあるね。その"ロングソード"なんて最もだろー

 

ーッ…ー

 

言われてみればそうだったのかもしれない

復讐だのなんだの言われて、実のところ、俺にとっての彼女への懺悔だったのかもしれない。

 

ただの自己満足

 

言われてみればそうだったのかもしれない

 

それならば、ロートレクを殺した時のあの"虚無感"も説明がつく

ただ憎かったのならあの時の俺は歓喜に満ち溢れていたのだろう

しかしそうでは無かった

 

ただただ虚しかった。

 

ー…納得だ…ー

 

ーそれが分かってんなら良いさ。分からないままだったら、今頃お前の顔に拳を叩き込んでるところだったぜー

 

ーアンタに殴られたら死んじまうよ…ー

 

ーまぁ、それはそれとして、それを認識した上で、あんたは今の目的をどう捉える?ー

 

ー今の…かー

 

始まりの火の力を利用して、この世界の輪廻を崩す

いまの悲劇ばかりのこの世界を終わらせるためにも…

 

『ーエイ! エイ! オーッ! ー』

 

『ー……?ー』

 

『ーどうしたんですか? ほら一緒に!エイエイオーッ!ー』

 

ー笑顔が溢れる世界になれば…いいと思う…いや違うかー

 

ーそうだな、[思う]じゃ足りねぇよなー

 

ー…そんな世界にして見せる。もう誰にも悲劇が振りかからないような…そんな世界を、俺が作り出してみせるー

 

ーフッ、大層でかい事言ってるようだが、お前にそれが出来るのか?ー

 

ーアンドレイ、このハイネルを舐めてもらっては困るな?不可能なぞこの力でねじ曲げる。そう生きてきたのがこのハイネルという男だ。世界の1つ程度、なんて事は無いのさー

 

試す様な目をしていたアンドレイの表情が一気に和らぐ

 

ーくっ、ハハハハハ!ホントにでかい口を叩くな、お前は!ー

 

ーフッ、そうかなー

 

 

このくらいの大口、いくらでも叩いてやろう

 

アンドレイのおかげで、前よりかは前向きに生きていけるようになったかもしれない

 

が、やはり俺は度々過去を振り返る事になると思う

 

それが例え俺の弱さなのだとしても

 

俺はその弱さを抱きながらでも前に進む

 

もう二度と誰も悲しまぬように

 

そんなクソみたいな世界を終わらせれば、きっと人々みんなが笑って過ごせるような…もう彼女の様な犠牲を出さない世界を作れると信じて

 

俺は前に進もう

 

言うなればこれは、この世界への…

 

この悲劇と呪いの満ち溢れた世界への[復讐]なのだから

 

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