DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

48 / 68
第48話[一時の休息 ~Temporary rest~]

「転…生…?」

 

聞きなれない上に先程受けたダメージのせいであまり頭が回らない

 

「話は後!先にアレを片付けよう!」

 

そう言いながら少女は左手に持つ大盾を背負い、右手に持っていた突撃用の大槍を握りしめる。

 

どちらもこのロードランでは見かけない代物ではあるが…今そんな事を気にしている余裕はない

 

ようやっとエストが効き始めマトモに声を出せるようになる

 

「貴公!!俺が作ったヒビの中心部を狙え!!その武器ならそれが最善策だ!!」

 

「そうは言われてもッ!!」

 

結晶の魔物はその大きな身体とは裏腹に意外にも行動が素早く、脇腹にあるヒビの中心部というあまりにも小さな的にその切っ先を突き刺すのはあまりに難易度が高い

 

それならば簡単な策がある。

 

「なら…!」

 

大斧を置き、全速力で魔物の方へと向かう

 

「えっ!?」

 

拳を握りしめ、魔物の懐へと入り込む

 

「ヒビを大きくすりゃいいんだな!!」

 

腕を引き、腰を捻り、足を踏み込む

 

瞬間

 

幾らダメージを受け弱っているとは言え、左腕から繰り出された拳はその結晶の身体のヒビを更に大きくし、同時に魔物は大きく体勢を崩し、作られた弱点を晒す

 

「あまりに短絡的ですけどッ!!」

 

少女は俺を踏み台にして大きく飛び上がり、その大槍を結晶の身体へとねじ込む

 

「最高ですッ!!」

 

大槍が突き刺された場所から結晶は砕け散り、中に入っていた割れたペンダントが空を舞う

 

俺はそれを本能的に追い、そしてこの手に掴む

 

「…ッフゥゥ…」

 

大きく溜息を吐き、その場に座り込む

 

「すいません…あの魔物、動く気配が無かったのでスルーしちゃってたんですよね…」

 

フードを脱ぎ、銀髪の髪を揺らし、また見慣れない、黒いボロボロの鎧を身にまとった少女はこちらに手をのばす

 

[1人で立てる]とその手を遮るようにして手のひらを見せ、また溜息を吐きながらゆっくりその場に立ち上がる

 

「ありがとう、貴公がいなければ危なかったよ」

 

「フフッ!なんのそのですよ…!!」

 

こちらが握手を求めると、少女はいい笑顔を浮かべながら強く握り返してくれる

 

『いえいえ!それでは、貴公に炎の導きがあらん事を!』

 

その笑顔を見るとつい、[彼女]の事を思い出してしまい、動揺して思わず目を見開いてしまう

 

「どっ、どうしました…?」

 

「あっ、いや…なんでもないんだ。すまなかったな…」

 

「?」

 

俺の行動のせいで少女はあからさまに困惑してしまう

しかしそれもつかの間、すぐ先程の調子に戻り

 

「まぁ良いです!!それで貴公?さっきは私が自己紹介したんですし!」

 

自己紹介と言っても、あれだけではこちらもさっぱりなのだが…

まぁいいとしよう

 

こちらも兜を脱ぎ、一礼してから名を名乗る

 

「礼儀に欠けたな。ハイネルだ。よろしく頼む」

 

「んんん、あんな戦い方をしておいて、妙に儚い雰囲気を漂わせるのはちょっとズルいですねぇ…」

 

「そ、そうか…なんかすまんな…」

 

こういう発言なども妙に[彼女]を思い出させる

反応には困ってしまうが、凄く懐かしく、とても心地の良い感じがする

 

「フッ…」

 

「おお…それでいて笑った顔もまた良いですね!こう…ギャップが凄い!」

 

「ギャッ…プ…?」

 

聞きなれない単語に困惑してしまうが、まぁそれは瑣末事だ

 

「それでだが…君は先程、自分の事を転生者と言ったが…どういう事だ?」

 

転生者

そんな言葉は今までで1度も聞いたことが無い。無論、言葉の意味自体は分かるがどうにも掴めない

 

「そのままの意味です!私、元々は違う世界の人間なんですよ!!」

 

「違う…世界…だと!」

 

あまりに常識外の言葉に思わず大声を出してしまう

 

「えっ!?そ、そうです!」

 

「そ、それはどういうことなのだろうか…?出来ることなら、詳しく説明して欲しいんだが…」

 

「分かりました!ちょっと長くなりますし、そこに座りませんか?」

 

そう言って彼女は本棚の前にあった長机と椅子をさす

 

「それもそうか。じゃあお言葉に甘えて」

 

「よっこいしょ」と椅子に腰をかけた瞬間、それは大きな音を立てて、足が折れ、思い切り後ろに倒れる

 

「………………」

 

「アッハハハハハハハ!!!何やってるんですかハイネルさん!」

 

「…何が…」

 

この少女といるとなんだか冴えない

 

が

 

 

まぁ、楽しい物だな

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。