DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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僕の事を知っている人も、知らない人もどうもでございます

約4年間ほど失踪してたわけですが熱が再燃してしまって恥知らずにも戻ってきた次第でございます
この熱がいつまで続くかは正直分からないというのが本音ですが、この物語を完結させるまで、全力で走りきっていきたい気持ちで溢れております。

それではどうぞ


第54話 [哀傷の嘆きは闇夜に消えた ~The sorrow of sorrow disappeared in the dark night~]

「ハァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

もはや、声にすらならない叫びを上げながら襲いかかる小さな光を大剣で打ち消しながら走り続ける

 

「………」

 

しかし転移を繰り返され、グウィンドリンとの距離は一向に縮まらず、淡々と光がこちらに迫り来るばかり

 

「本当に…止めるつもりは無いのですかッ!!」

 

「戦いの途中で喋るものでは無いぞ」

 

眼前にとてつもない大きさの光の塊が迫り、その威力に耐えきれず身体が弾き飛ばされるが大剣を床に突き刺し無理やり体勢を立て直す

 

「早ッ…」

 

しかし追い打ちをかけるように放たれた弓矢が身体を串刺しにする。

 

「グッ…!!」

 

「その程度の覚悟ならば、この世界への復讐など不可能だ。それなら…」

 

「クソッタレ…!」

 

矢が膝を貫いて、足が上手く動かず必死に頭を働かせるが、その間にもグウィンドリンはこちらの眉間を狙い弓を引き、矢を放たんとしていた

 

「終われるかよ…」

 

大剣を持ち直し、床に思い切り叩きつけその勢いで天井まで目掛けて飛び上がる

 

「終われねぇんだよ!!」

 

天井に突き刺し、動く方の足でグウィンドリンへと一直線に翔ぶ

再び放たれた矢を弾き、牽制に大剣を投げつけ、すぐさま竜王の大斧を取り出し大きく振りかぶる

 

「あなたがッ!」

 

振りかぶった大斧はグウィンドリンの足元を粉砕し、その反動で彼の身体は宙に舞う

 

「なっ…」

 

大斧を投げ捨てデーモンの大鉈を2本取り出し野獣の様に斬り掛かる

 

「この世界で見出した物は復讐だけだったのですか!!」

 

しかしながらグウィンドリンは剣撃の僅かな隙間を掻い潜り、こちらの攻撃を完全に避け続ける

 

「だからこそ今この状況が生まれているのだろう?」

 

「ッ…!」

 

振り終わった一瞬の隙を突かれ無数の蛇に腕を絡め取られる

 

「ンな!」

 

「だから言ったろう、戦いの途中で喋るものでないと」

 

蛇を振りほどく寸前にとてつもない力で壁に叩きつけられ血反吐を吹き出す

今ので身体中の骨がダメージを受け、今となっては立つこと所か満足に拳も握れず大鉈を落としてしまう

 

「ガアッ!…ァ゛ァ゛ァ゛…!」

 

「今の貴様ならば私を斬り捨てるなど容易だったはずだ。それにも関わらず、何故貴様は私の首を落とせないか。」

 

グウィンドリンが話しかけながらも腕に巻きついている蛇を徐々に首へ向かってどんどんと伸ばし続ける

 

「グッ…」

 

「簡単だな、貴公の覚悟がまやかしでしかないからだ」

 

「………!!!!」

 

流石に聞き逃せなかった

 

「偽物だからだ」

 

今までの全てを否定されているような感覚

 

「貴公が復讐などと(のたま)っても、その様な生易しい…私を切れぬ程度の覚悟でこの世界に対しての復讐など…!」

 

「…そうだとしても…!!」

 

体内のソウルが燃えるように滾り始める

 

この覚悟は偽物なんかでは無い

 

「だとしてもッ!!!」

 

首を締め上げていた蛇を握り締めながら叫ぶ

 

「こんな世界に…何かにつけて犠牲を求めるこの世界を俺は許せない!!」

 

「……」

 

「[彼女]だって!ジークマイヤーだって!!この世界の不条理に殺された!」

 

「貴公は…」

 

「だから俺はこの世界を変えてみせる…!!もう誰も!何も失ったりはしない!貴方を超えた先に!俺が求める未来がある!!だから!」

 

身体全体にまとわりつく無数の蛇を雄叫びと共に力任せに振り払う

 

「グウィンドリン様…!ここで…貴方を止める…!!!」

 

「…ようやっと覚悟が固まったようだな…貴公」

 

身体中の痛みを押し殺し、デーモンの大鉈を拾い上げてグウィンドリンの胴体目掛けて斬りかかるが、先に転移され空を斬る

 

今この状況で必要なのは力ではなく速さ。

それに適する武器をこの手に握る

 

「親父…」

 

アーロンの妖刀

父から受け継いだこの刀(思い)

 

「推して…」

 

溢れ出る力を思いのままに足に込めて

 

力強く踏み込む

 

「それでこそ…」

 

巻き上がった粉塵はグウィンドリンの視界を僅か、だが確実に奪う

 

「参るッ…!!」

 

その刹那は、懐に潜り込むには十分すぎる時間

 

「私の…」

 

「なっ…!?」

 

刀を振り切るその瞬間見えた顔は

この状況で見る筈がない、慈愛に満ちたものだった

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「貴方は…何を考えて」

 

 

腹部を切り裂かれ、身体を形成しているソウルが溢れている

そんな状態の貴方(グウィンドリン)にとっては、この問答すら辛いものだろう

 

そうわかっていても、私の口は言葉を止められない

 

「貴公も…不器用な男だ…」

 

「…?」

 

困惑の表情を浮かべてしまう

兜で読み取れないはずの表情を読み取ったのだろう

 

「こちらの話だ…貴公に…良く似た男がいたものでな…どうにも思い出してしまう」

 

そう言いながら身体を起こし壁に身を任せる貴方に思わず駆け寄る

 

「迷いは振り切れたか?」

 

「貴方のお陰で…」

 

「それなら良い…」

 

仮面越しでも分かる安堵が見える顔に思わず涙がこぼれそうになる

 

「ふふ…騎士たるものが…みっともないな…」

 

「どれだけみっともなくてもこれが私ですから…」

 

「言ってくれるな…そういう人間だから貴公は心が折れやすいのさ…」

 

痛い所をついてくるものだ。

 

だがそうだとしてもこれが俺自身。嘘偽りの無い自分自身なのだから

 

「だとしても…!」

 

喉まで出かけた言葉が、か細く、そして暖かな手によって遮られる

 

「そう…貴公の弱さは…強さと表裏一体なのだろうな…」

 

今だソウルが漏れ続ける腹部を抑えながら、痛みに顔を顰めながら、主神は言葉を続ける

 

「誰よりも人を思い…誰かの為に戦い、傷つき、尚も進み続ける…そんな姿に…いつの間にか心惹かれていた…」

 

「…そんな上等な人間では…」

 

「見てみたくなったのだ…貴公の行く末…その先の世界がどうなるか」

 

もうこちらの声も届かなくなっているのだろう。こちらの声を遮りながらもこちらを見据え、尚も…

 

「…最後に1つ…貴公に贈り物だ…」

 

力の入っていない手がこちらの胸に触れる

 

「貴公が思い、貴公を想った全ての者の意思が…貴公の胸に生き続けている…これから先の旅も辛く、険しい旅になるだろう」

 

だが

 

「貴公には私が…今を生きる者、倒れていった全ての者の意思がついている」

 

「はい…!」

 

「努努忘れるな…貴公は決して1人などでは無い…だから

 

 

壊せ、この狂った世界を。

 

理想の対価に犠牲を要求するこの世界そのものを

 

「…は゛い゛…!!!」

 

「お前を…私はいつでも…」

 

見守っているぞ…

 

その儚い声と共にグウィンドリンの姿はソウルとなり、この世界に霧散した

 

後に残されたソウルが既に我が主神は居ないのだとヒシヒシと思い知らせる

 

だが

 

「もう…涙は枯らした…」

 

不思議と心に曇りは無い

 

あるのはただ1つ

 

「この世界を…」

 

 

「この手で…っ…!!」

 

この先も辛く厳しい戦いが待っているのだろう

だが不思議と力が湧いてくるのは何故だろう

 

決まっている

 

俺はもう、1人などでは無い

 

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