DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第58話 [霊廟の聖獣 ~Sanctuary Guardian~]

目の前に立ちはだかる聖獣

 

先程までいた獣などとは断じて違う、何かを背負わねば出ないであろうこの圧力

まさか3体同時に来られるよりも、怖いと感じる事があるとは思わなかった。

 

それ程までに、この聖獣が守りたいもの

 

俄然興味が湧く、それと同時に脳裏によぎり続ける不安感

 

だが、その不安感を拭うためにも、こいつを打ち倒して先に進まねば

 

刀を構え、先程と同じ要領で懐に潜り込もうと、一気に距離を詰める

 

その時、聖獣がその翼を大きく広げ、翼を羽ばたかせる

 

「なんと…ッ!!」

 

その凄まじい風圧は人一人の体を吹き飛ばすには十分なものであり、咄嗟に刀を地面に突き刺し耐え凌ぐのでやっとだった

 

しかし聖獣はその隙を見逃さず、その強靭な前足での攻撃を顔面に貰い、大きく背後へ身体が吹き飛ばされる

 

首は…何とか無事ではあるが、脳が激しく揺れたか、身体が思うように動かない

 

複数体居た時は連携でも気にしていたのだろうか、それとも上手いこと、風圧で吹き飛ばされる前に倒しきれていただけだったか

 

そもそもあれ程巨大な翼、有効活用してこない訳が無いか、考えが甘かった

 

震える脳を必死に回している間に、聖獣は空へと飛び立ち、こちらに電撃を放つ

 

未だに身体を上手く動かせることが出来ず、転げ回りながら電撃を避けるのが精一杯だ

 

空を飛ばれると、こちらの手札はかなり減ってしまう

弓矢による攻撃は大したダメージにはならないだろう。的確に急所に当てれれば違うだろうが俺にそんな技量は無い

 

魔法も武器に纏わせる付与魔法しか使えない、かつてアノールロンドで共に戦った別の世界の"彼"がいたらどれだけ心強かったか

 

武器の投擲も、先の2体と戦っているうちに古竜の大剣と竜王の大斧を手放してしまっている。残っている武器はデーモンの大鉈、親父の刀のもう一振、"彼女"が使っていたロングソードか

 

それにああも飛び回られていては、こちらが跳んで斬りかかっても避けられ、大きな隙を晒すのがオチだろう

 

雷返しも、あまりに不完全、動き回る相手に当てられる程の自信も、技量も無い

 

(考えろ…!!無い頭を回し続けろ…!!!)

 

その間にも、聖獣は空から電撃をこちらへ放ち続ける

 

ようやく動くようになってきた足を必死に動かし、スレスレのところで電撃を避け続け、壁際まで追い込まれる

 

(何か…一手…!!)

 

そう考えながら壁に寄りかかり、手に触れた物に目をやる

 

それは大樹の枝、枝と呼ぶにあまりにも大きく、折れて先端が鋭利になった天然の槍

 

その枝を手に持つ

 

重さも今の俺にはちょうどいい、数もある

 

下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、と言ったか

 

「当たってくれよッ!!!」

 

その天然の槍を、今出せる力の限り、聖獣に投げつける

 

逃げ回る俺に夢中になっていた聖獣は、突然の反撃に驚いたか、既の所で避けたものの、その体勢を大きく崩す

 

一撃目は外した、だが、こちらは武器を既に拾い上げている

 

「もうひとつ…ッ!!」

 

コントロールはブレブレ

今まで何度も武器を投げてきたが、それは相手が聖獣以上の巨体だったか、動きの鈍いやつだから当てることが出来ていた

いつも通りにやっていれば、無駄に武器を損失し、慌てふためいていただろうか

 

だが、その槍は、見事に聖獣の翼を貫いた

 

翼を損傷した上、体勢を崩していた聖獣は空から地へ墜落

 

着地地点を予測し、古竜の大剣と竜王の大斧を拾い上げ、そのまま走る

 

そして着地予想地点目の前、両手の武器を振りかぶる

 

眼前には落下途中の聖獣

 

「じゃあな…!!!」

 

古竜の大剣と竜王の大斧は的確に聖獣の巨体を捉え、その巨体を両断した

 

倒した聖獣達に目をやり、3体が確実にソウルとなり霧散したのを確認し、両膝と両腕を地につく

 

息も絶え絶え、脳も揺さぶられ、電撃のせいもあるのか、手足に痺れを覚える

 

流石に3体を相手取るのは疲れを覚える。肉体的もそうだが、何より無い頭を回しすぎたせいで脳が熱い、今にも燃え出してしまいそうな勢いだ

 

「…疲れた…」

 

このまま倒れてしまいたい気分だが、そうはいかない。この先のものを、早く確かめねばならない。

 

この先に待ち受けるものが、果たして何なのか

 

 

 

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