DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第60話 [災厄の瞳 ~Eye of disaster~]

 

「それじゃ、グレイスの所へ向かうとするよ」

 

先の戦いで傷ついた武具達を光粉で修理し、出立しようと重い腰を上げる

 

「グレイスが待つ闘技場は、この先にある森を抜け、最奥にある昇降機で降りた先にあります。ですがご用心を、森には深淵に犯された木人と、森の守護者達が跋扈しています。」

 

「分かった。何も分からない土地だ、用心するに越したことはない無いだろうしな」

 

「気をつけてねおじさん、森にはくろ…」

 

「少年」

 

礼儀を弁えない童の頭を小突く

 

「お兄さんだ」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

霊廟から進んだ先の森の中

そこには確かに木が人の形を成した者と巨大な斧を担いだ守護者たちがいた

 

木の陰に隠れ周囲の様子を探る

 

木人の方はさして気にしなくてもいいだろうが、問題はあの守護者達だ

 

あの岩の大斧を片手で扱うとは中々の膂力なのだろう、正面切っての戦いは苦労するか

 

「はてさて…」

 

隠れて行こうにも俺の図体では…などと考えていると、突然後方から金属が風を切る音が僅かに耳に入る

 

すぐさま刀を鞘から抜き、木人が突き出した四つ叉鋤を受け止める

 

気配に全く気づけなかった、甘く見ていたと言えばそれまでだが、森の中で木人を認識するのがここまで難しいとは

 

受け止めていた四つ叉鋤を弾き、ガラ空きの胴体を両断

 

ここまではいい。だが問題は先程攻撃を受け止めた時に出た大きな音

 

木の影に入りまた周囲を見渡すが、どうやら1歩遅かったらしい

 

巨大な斧の薙ぎ払いが、樹を抉り取りながら俺の腹部にめり込む

 

口から血を吹き出しながら、吹き飛ばされ続け、木に激突し、ようやく身動きが取れるようになる

 

なんだ、大した物では無い

 

アノールロンドの処刑人の攻撃と比べれば、こんな物は赤子が引っ叩いて来たようなものだ

 

口に残っていた血を吐き出し、竜王の大斧を構える

この程度の奴ならば、ねじ伏せるのが1番効率が良い

 

周囲の守護者や木人達も一斉にこちらへ駆けてくるが、全て、問題なし

 

竜王の大斧を両手に持ち、天に掲げる

 

「フゥンッ!!!」

 

力の限り、天に掲げた竜王の大斧を地に叩きつける

その力は大気を伝わり、周囲の守護者、木人を須らく潰した

 

あらかた片付ける事が出来ただろうか、先に木人が少し見えるが、もう特に大きな問題は無いだろう

 

先に橋が見える、とりあえずはあそこに向かって行けば、目的の闘技場までたどり着けるだろうか

 

木人を切り倒しながら進み、橋を渡ろうとした瞬間

突如、とんでもない風圧と共に、身体を襲う悪寒

 

悪寒の元を辿るとそこには1体の黒い竜

 

本当に、この世に存在しているものなのか、と

 

そう疑ってしまう程に、この竜から放たれる圧倒的な威圧感

 

戦わずともわかる、以前戦った貪食の竜や不死街の飛龍とも白竜とも、違いすぎる。格が

 

唾を飲み込む音が酷く煩い

 

動けといくら命令しても、俺の足は全く言う事を聞かず、その竜から目を逸らす事すら叶わない

勝てるのだろうか、この化け物に

 

必死に動かした掌で、やっとの事で背中の古竜の大剣を握り締める

 

大剣を抜こうとした瞬間に、その竜は橋から飛び立ち、漆黒の翼を羽ばたかせ空へと帰って行った

 

強ばっていた全身の力が抜け、思わず膝をつく

 

「ハァッ…ハァッ…!!」

 

呼吸を荒げながら立ち上がろうとするも、この脚は未だに言うことを聞いてくれない

 

なんだあれは

 

あれ程まで恐怖の念に駆られたのは初めての事だった

今回は去ってくれたから良かったが、次あれに相対した時、俺は剣を抜いて戦う事が出来るか

 

そう思わせる程、あれに刻まれたものは、俺の心を強く蝕んだ

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