DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第64話 [魂 ~Soul~]

「グレイスゥゥゥッツッ!!!!」

 

「ハイネルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッ!!!!」

 

暗く輝く刀と、月光の聖剣がぶつかり合う

 

「俺だけでも…止めてみせるッ!!お前だけは!!!」

 

悲痛な叫びを上げながら、月光の光波を繰り出し続ける

 

「ツッ!!!」

 

少しかすっただけでもこの痛み

直撃すれば命に届きうるのは想像に容易い

 

だが、逃げ回るだけの時間は既に終わった

 

刀を1度鞘にしまい、居合の要領で刀を振り抜き、暗月の斬撃を解き放つ

 

だが予備動作が大きかったせいか、かすりもせずに避けられる

これでいい

 

その間に一気に距離を詰め再び近接戦に持ち込む

 

「この距離は…俺の距離だぞッ!!」

 

「舐めるなよ…っ!」

 

再び、互いの剣がぶつかり合う

 

「確かに魔術ってのは中距離から遠距離で使うのが基本だがな…!ハイネル!お前から教わったんだぞ!型に囚われるなってな!!」

 

グレイスがそう言うと原初の月光が形を崩し、即座に極大の魔力が充填されていく

 

先程の結晶槍等とは比べ物にならない、溜めているだけにも関わらず全身がひりつく程の魔力

流石にマズイと距離を取ろうとするが、月光の聖剣を足に突き刺される

 

「"彗星…アズール"…ッッ!!!!」

 

「チッッ…!!!」

 

次の瞬間、視界が光に包まれ、極大の魔力の渦に身体を焼かれる感覚に襲われる

 

「ガアアアアアアアッアァァァァァァァッッッ!!!」

 

今まで食らったどの攻撃とも違う

ここまでの威力の魔術を浴びせられるのは初めてだ

超高濃度の魔力の奔流

 

攻撃を食らった反動で武器も落とし、そんなものを防ぐ手段はもうこちらには存在しなかった

 

だが、この身体はまだ健在だ

 

義手を突き出しながら、魔力の奔流の中を突き進む

 

「…嘘だろ」

 

グレイスの驚きに満ちた声が耳に微かに入る

 

意識も、身体の自由も効かなくなっていく、そんな状態でも、この脚は歩みを止めない

 

その間にも身体は焼かれ続け、視界も無いに等しい

 

 

「…グウィンドリン様…」

 

1歩、また1歩、奔流の中を歩き続ける

 

「俺は…まだ…」

 

痺れを切らしたグレイスはその魔術を撃ち止め、再び大剣に月光の光を纏わせ、大きく振り上げる

 

瞬間、ずっと身につけていた[彼女]の、グウィステスが手にしていたロングソードを鞘から抜く

 

瞬時にタリスマンで暗月の光を纏わせ、グレイスの大振りな斬撃を受け止める

 

「もう…もう良いだろうがッ!!!何がお前をそこまでッ!!!」

 

「グレイス…俺…俺な…」

 

鍔迫り合いを続けながら、かろうじて動く口を開き続ける

 

「救われたんだ…色んな…人達に…お前にだって…救われて…助けられて…」

 

「それは過去の俺だッ!!何も知らなかった無知な!!哀れな道化のグレイスだ!!」

 

「それ…でも…」

 

ロングソードに、自然と力が篭っていく

 

次第にその剣は、月光の聖剣を押し返していく

 

「恩…返しを…みんなの為の…」

 

「!?…まだこんな力が…!」

 

「世界を…ッ…!」

 

そして月光の聖剣を力の限り弾き飛ばし、グレイスの胴体目掛けてロングソードを突き立てる

 

グレイスも聖剣が弾き飛ばされたとほぼ同時に杭を取り出し、こちらの胸に構え、その撃鉄を引いた

 

こちらのロングソードがグレイスの腹に突き刺さるのと同時に、飛び出した杭がこちらの胸を突き破った

 

朦朧としてた意識が途切れ始め、視界が闇に包まれていく

 

久々の感覚、身体の温度が奪われ、辛うじて動いていた手足も、とうとう完全に言う事を効かなくなった

 

最後には体の内側から辛うじて聞こえてきた心臓の音も途絶え、俺の意識は深い闇に沈んで行った

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