DARK SOULS ~Revenge of the knight~ 作:だ~くぱんぷきん
「…ハッ!!!」
突然闇に包まれていた意識が目を覚ます
「良かった…ちゃんと効いてくれた様だね」
最初に耳に入ってきたのは、装飾された瓶を持った、アルトリウスの声だった
「アルトリウス…?」
「キアランが来てくれて助かったよ。私の
そういうアルトリウスの視線の先には、白磁の仮面を身につけた女性が腕を組みながらその怒りをアルトリウスに向けていた
「貴殿のその性格…いい加減改めるべきだろう…四騎士の1人が王からの使命を放り出して何をしているのかと思えば…」
「そう怒らないでくれ…私達の様な神族が深淵に向かった所で、その末路は想像に容易いだろう?それならば、彼等の様な適役の手伝いをした方が、余程良いとは思わないかい?」
アルトリウスの自己弁護に、キアランと呼ばれた女性は不満を持ちつつも、納得したようでその怒りを収めた
「…てっきり…この手に掛けてしまったものだとばかり…」
俺がそう呟くと、アルトリウスは驚いた素振りを見せた後、小さく笑った
「ハハッ、こう見えても私はグウィン王に選ばれた四騎士の1人だ。そう易々と、この命はくれてやらないさ」
「だが…それならなぜ…」
「皆まで言うな、グレイスに怒られてしまうだろう?」
そう言いながら、闘技場の出口を指さす
その先には、ロングソードが貫いたであろう腹を抑えながら、空を仰ぐグレイスが居た
「君を、君の信念を、信じてみたくなったのさ」
「アルトリウス…」
「あの一撃を通して通じてきた、君が背負ってきたものを。だから、君になら任せられると思ったんだ。世界を飲み込まんとする、深淵を」
「…ありがとう…」
身体を起こし、アルトリウスに頭を下げる
「気にする事はないよ、君の今のソウルならば、グレイスの危惧した様な事態にはならない。私が保証しよう」
「…恩に着…」
「あぁそれとあとひとつ、無事に帰ってきたら、もう一度手合わせしよう。負けたままというのは、四騎士としてもなかなか癪でね」
まさか、あの四騎士からここまでの言葉を受けるとは
騎士冥利に尽きると言うものだ、少々の気恥ずかしさすら感じる
「望む所だ…」
「ふっ…さ、私の事はもう良いだろう、君が話すべき相手は他にいる」
アルトリウスに手を貸し出され、その手を掴み立ち上がる
そしてグレイスが居る方へと、その大きな手に背中を押される
言われるがまま、グレイスの方へと歩みを進め、グレイスの前に立つ
「…グレイス…」
「…ここまでしても…お前に勝てないとはな」
自嘲気味にグレイスは鼻で笑う
「お前を殺せなかった上に、あの"深淵歩き"様のお墨付きと来た。ここまで来たら、俺の成すべきことはもう終わった」
「…詰まるところ…許してくれるか?深淵に挑むことを」
そう確認を取ると、グレイスは不機嫌そうな目でこちらを見据える
「…あぁそうだ。…認めるさ、今のお前なら、今までとは違う未来を見せてくれるかもしれない。これが最後だ」
「…ありがとう…ッ」
心からの感謝をグレイスに向ける
あれほどまでに憎悪と殺気を向けてきていたグレイスが、賭けてくれたのだ、俺に、
「…さっさと行け…無駄口叩いて間に合いませんでしたなんて笑い話にもならない」
「…ハッ、それもそうだな」
そう口にし、支度を整え、先に見える市街地へと歩みを進める
その時、グレイスに再び声を掛けられる
「ハイネル!!」
振り向くと、グレイスが不満気な表情を浮かべながら、こちらに拳を突き出していた
「救ってこい」
その言葉に答えるように、こちらも拳を突き出す
「あぁ…任せとけ!!!」
互いの拳を合わせ、アルトリウスとキアランに別れを告げ、深淵へと向かうため、市街地へと足を踏み出した