DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第66話 [劈く悲鳴 ~Torn scream~]

「…惨い」

 

市街地に入ってからの風景は酷いものだった

 

"恐らく"人間だった者の死体があちらこちらに転がっている。

肥大した頭や肌色を見るに、ここの住民が深淵に呑まれた末路なのだろうが、あまりにも悲惨だ

 

人であった面影があるだけで、ここまで見るに堪えないものになるのか

 

だが、問題なのはその殺され方だ

 

死体に突き刺さっていた弓矢を観察してみるとクロスボウのボルトではあることが分かる、だが通常のものよりかなり大きい

ボルトだけではなく、赤い薔薇の様なものも突き刺さっている

 

アルトリウスや、グレイスのやり口では無い、そもそも、こんなにも冒涜的な殺し方があるだろうか、深淵に呑まれた化け物とは言え元は人間だ

 

「待ってくれッ!!」

 

遠くからそんな声が聞こえ、即座に声の方へと走り出す

 

そしてそこに居たのは、下層から逃げてきたであろう住民と、見慣れぬ装いの男

 

「俺はまだ人間だ!!殺すことないだろう!!」

 

「そうだな、お前がまだ人間であるなら、早くこの街から去った方がいい」

 

白い仮面を身につけた紳士らしき装いの男が、住民に避難を促している

まさか他にもまだ居るのだろうか。無事な人間が

 

と思ったのもつかの間、こちらに向かって走ってきていた住民の胸部を、先程見たクロスボウのボルトが突き抜ける

 

「な……」

 

唖然としていると、仮面の男がこちらへ声を掛ける

 

「ほう、まだまともな人間が残っていたか…それに貴様、どうやら俺と同じ様だ…この時間の住民では無い」

 

その毅然とした態度には、人を殺めた罪悪感など微塵も感じとれず、質問にも応えず思わず詰め寄る

 

「…あの人はまだ無事だったろ…!」

 

「外見上はそうだが…もし内側に潜んでいたらどうする?貴様は責任を取れるのか?」

 

確かに理由としては間違ってない。助けた人間の中に深淵が潜んでいて、外に出た瞬間、それが広がってしまったら、と思うと背筋が冷たくなる

 

だが、どうにも胡散臭さを拭い切れない

それも俺の思いすごしなのだろうか

 

「…そうだな。迷惑を掛けた。」

 

そう言い残し、頭を下げ、再び進路に戻り、少し進んだ所で先程とは比べ物にならない程の光景が待っていた。

 

先程死んでいた奴らは完全に深淵に呑まれ異形とかしていた故、殺されたのも理解はできる

 

だが、そこに広がっていたのは、まだ人間としか認識出来ない、そんな人達がなぶり殺しにされている、正に死屍累々の光景だった

 

ふと先程の男がいた方に目をやると、巨大なクロスボウでこちらを狙い済ましている男が目に入った

 

すぐさま近くの壁に隠れるが、放たれたボルトが腕を掠める

 

「おっと…今のを避けるとはなかなか感の鋭い…」

 

「どういうつもりだ!?何考えてんだ!!!」

 

大声で問い詰めると、奴の下卑た笑い声が耳に響く

 

「狩りは紳士の嗜みだろう?貴様も深淵にもう犯されてるかもしれんからなぁ…それに、狩りは活きのいい獲物が走り回っている方が滾るだろう?」

 

「こんの…ッッッ!!!」

 

壁から身を乗り出し奴の方へ駆け出そうとするが、頭を出した瞬間にクロスボウのボルトが兜を掠める

 

「ッ!!」

 

この状況は良くない、

奴の方に向かおうとしても、遮蔽物の一つも無い長い階段がある。そこを通って駆け抜けようとした所で、自殺行為もいい所だろう

 

「…付き合ってやるか…!!!」

 

それならば奴の狙撃を避けつつ、この先に進んでいくしかない、深淵の気配が濃くなっている廃墟の方は、幸い射線を切れる遮蔽物が多い

 

物陰から飛び出し、一気に廃墟の方まで走り抜ける

 

「グッ…!!」

 

その間、腕に一発突き刺さったが、その程度なら必要経費というものだ

 

もう一発、ボルトが飛んできていたが間一髪、転がりながら廃墟に逃げ込む

 

ここまで来れば流石に射程外だろう、小窓から奴の居た方を覗くと、こちらを見つめながら移動してきているのが見える

 

「今に見てやがれこのクソ野郎…」

 

そう言いながら、仮面の男に向かい、中指を突き立ててやる

 

ちゃんと挑発が通じてくれたのだろう。悠々と歩いていた仮面の男がその足を早める

 

その間に、無い頭を回して作戦を練りながら、廃墟の中を探索し始めた

 

 

 

 

 

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