DARK SOULS ~Revenge of the knight~   作:だ~くぱんぷきん

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第67話 [躾 ~Discipline~]

「ククク…さて、何処にいるか…上手く隠れるんだぞ…」

 

仮面の男が廃墟に入ってきたのだろう。建物内にコツコツと言う足音と、気に食わない声が反響する

 

既に手は打っている、最も時間が足りず、最低限しか仕掛けられてない上に、なんせ俺が考えた小細工だ。上手く行けば万々歳ではあるが

 

息を殺し、手元にある縄を握りしめる

 

「…ほう…罠か…ハハハ」

 

男が、足元に仕掛けられていた縄に気づき、笑いながら避けて歩みを進める

 

まぁ…気づくだろうな

 

握りしめていた縄を離し、足音を鳴らしながら駆け出す

 

「獲物にしては工夫を凝らしたようだが…!?」

 

何を勘違いしている

 

俺が仕掛けるのはこれからだ

 

足元に仕掛けてあった縄は、先端に火炎壺を括り付け、足を引っかければ、その反動で飛んでいく仕掛け

だが、これは囮、狙いは先程離した縄の方

 

こちらも先端に火炎壺を括り付けた簡素な物、手を離す事で天井に仕掛けた火炎壺が床に落ち爆発する。ただそれだけの単純な罠

 

それだけの罠だが…どうやら効果覿面の様だ

 

天井からの火炎壺は上手く避けた様だが、避けた先の、先程避けた足元の縄に引っかかり、更に火炎壺が飛び、仮面の男に直撃

 

「グッ!?」

 

「1つ気になってたことがあるんだ」

 

火炎壺の火に焦る仮面の男に暗闇の方から声を掛ける

 

「"狩り"って、基本的に狩る側は自分が優位だと思っているよな。武器を持っている。相手が生物的に弱者。理由はそれぞれだろうが…」

 

歩きながら、暗闇から出て、更に続ける

 

「自分が狩られる側になると…少しも思ってない奴が多いのは何故なんだろうなぁ?…相手が…何を隠してるかも知らないのに」

 

「クッ…、何を自信満々に語っていると思えば…少し策が上手く行ったからはしゃいでいるのか?貴様は逃げ回っていれば良かったのに…!」

 

男は火炎壺の火を振り払い、薔薇の様な何かをこちらに投げつける

 

(…良く見える)

 

グレイスが使っていた鉄砲を見た後だと、まるで亀のような遅さだ。避けるのも容易い

 

「逃げ回る…か…先程までの状況なら言わんとしてる事も分かるが…自分の状況を鑑みるべきだな」

 

腰の2振りの刀を抜刀し、構える

 

「今際の際だぞ?」

 

「笑わせるな…ッ!!」

 

そう言い放ちながら、巨大なクロスボウからボルトを放つが、正面からの射撃など最早避けるまでも無く、刀で受け流す

 

「そもそも、お前のその装備で、こちらの距離に入るなど愚の骨頂だとは思わないか?それとも…甘く見たか?相手の土俵でも狩れると?」

 

踏み込みながら、2つの刃を振りかぶる

 

「獣風情がッ!!」

 

男はこちらの体勢を崩そうと、足を振り払うが、それに応じて、宙に飛び上がる

 

「俺からの"躾"を、しかと受け取れッ!!」

 

刀を胴体目掛けて振り抜き、その腸を切り裂く

 

「狩りをするなら、どんな相手にも全力でかかる事だな。」

 

「…高い授業料になったな…」

 

そう言い残し、男は血を吹き出しながら地に伏した

胸糞の悪い相手ではあったが収穫は有った。

 

このクロスボウ、威力もある上、覗き込む事で狙いやすい構造になっている。

これならば俺でもある程度の遠距離でも精密に狙える

それに鉄砲程では無いとはいえ、それなりの速度が出ていた、故に射程距離もある。大きい事に目をつぶれば使い勝手がいい

 

それに、俺の脳みそでも、人間相手に通じる策を考える事が出来る。なかなか嬉しい経験だ

 

奴から奪ったクロスボウとボルトを手に取り、更に深淵の気配が濃くなっている先の方へと進む事にした

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