波旬兄弟と蓮親子がネギまの世界へ   作:ディーン・グローリー

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遅くなって申し訳ない限りですm(_ _)m
色々多忙なのと、先にもう一つの作品の方を完結させようと急いだ結果、かなり遅くなりました。
少し内容が薄いです。そこも大変申し訳ないですm(_ _)m 次からは一気に展開を進めたいです←希望的観測(つд⊂)

あと、相州戦神館學園 八命陣が凄く面白かったので、次話からネタ程度で出したいと思います(>_<) 甘粕と神野、聖十郎が好きです
てか、この作品に一言。
「いくら何でもCS化が早すぎ!」←絶対にCS化は内容的に無理だと思っていたのに(´Д⊂ まぁCSの方の新OPは楽しみかな。


第十三歌劇【麻帆良学園にネギ登場】

《1》

 

 第一印象――対象者と接して最初に受けた印象と辞書にも載っている、とても大切なことだ。

 将来を決するであろう就職の面接や学校の試験での面接、新しい学校でのクラス、更にはバイト先や合コン、新しく入る部活やサークル。職場なんかでも第一印象で今後の行く末が決まったりするくらい大切だ。

 とにかく大切で大事で、枢要な点なのだ。

 第一印象により、こいつはこんな人間なんだろうと、相手の脳に強く書き留められてしまう。丁重に保護付き保存され、上書きが難しくなる。

 故に第一印象で失敗し、頭を抱えた人間は何人も居るだろう。

 しかし嬉しいかな。大人と言う奴は、第二、第三を積み重ねることによってその人への対応を変えたり、例え第一印象が最悪で生理的に合わなくても社交辞令めいた対応により仲を強引に繋げたりもできる。

 仕事先で自分の上司や部下に対する第一印象が最悪でも、第二第三で変えることによって、まるでハッキングしたかのように保護付きで保存されたデータが簡単ではないが上書きは可能だ。つまり大人は臨機応変に、人が変わってしまえるのだ。例えば恋人関係の時はとても仲が良かったが、結婚したら性格が豹変した事例もその一種だ。

 では逆に無垢で感慨深い子供ならどうだろう。

 例えば常に笑顔で優しいお兄さんなら、この人は僕の味方でいつも優しくしてくれる人だと保存されるだろう。

 しかしその真逆、怖面でガサツなお兄さんなら、この人は僕の敵で近寄りがたい、てか怖くて近くに居たくないと保存されるだろう。

 しかも子供は対象者の第一印象を善悪と、見分けやすく管理しやすく整理する……と、著名人が語っていた。

 まさにその通りだ。

 一度、子供に懐かれれば、それは思春期が来ても続くだろう。逆に恐怖されれば同様に長続きするだろう。

 子供のスペックは低いが故に、要領もそれ相応に少ない。しかしそれ故、きちんと単純に分別され、書き換えが出来ないレベルで保存される。

 だが、これはあくまで平均的な子供。

 第一印象が悪い――主に暴力的でいじわるな――お姉さんがいたとする。

 しかし、その第一印象を払拭するくらいの出来事があれば、上書きは可能だ。だけどそれはとても難しく、大変な道のり。

 けど――相性と言うやつで、簡単にもなったりする。

 

 by.坂上覇吐

 

『これは、そんな序章の物語』

 

   (∴)

 

「――て言う第一印象がどうこうだよレポートを提出すれば、少しは俺の印象変わるかな? こう教育者に見えるだろ?」

「どういう意図で一晩も使って書いたか知らないけど、文が支離滅裂で何を伝えたいのかがいまいち分からない」

「……セリフが痛い」

 

 早朝――麻帆良学園内にある外のカフェで、朝食を摂りながら保健体育の補佐、坂上覇吐は徹夜で書いた第一印象の論文めいた用紙を、相方である中等部2-Aザジ・レイニーデイに見せていた。

 ザジはその論文を数十秒で読み終え、無表情で叩きつけた。さながら出版社に持って行った漫画の原稿用紙を叩きつけるがごとく。

 

「けど、まぁ良いとこは突いてると思うよ。第一印象は大切」

 

 と、コーヒーを啜りながら言う。

 少しは褒めてくれるのが、ザジの優しいところだ。アメとムチの使い上手だ。

 そしてふと、覇吐はあることが気になった。

 

「なぁ、ザジ。お前って俺の第一印象ってどんな感じだった?」

「変態」

 

 即答された。

 

「ちなみに姉さんも変態って言ってた」

 

 一刀両断された。

 

「もっと言うとアマテルも変態だって」

 

 十字固めされた。

 

「もっともっと言うとクラスのみんなも変態って言ってたよ」

 

 覇吐のHPは0になった。

 もはや救いの余地ゼロだ。

 

「で、これはどういう意図で書いたの?」

 

 叩きつけた論文用紙をヒラヒラさせながら問う。

 覇吐の心情など知ったこっちゃない感じだ。

 

「ん、そいつはこれから、つか今日来る新任教師――ネギ・スプリングフィールドに渡すためだぜ。ほら、第一印象って大切だろ。だからこれを渡して、第一印象がどれだけ大切かをだな――」

「そんな下らない塵紙を渡さなくても、ネギと言う新任教師はそれくらい理解してると思う」

 

 遂に塵紙とまで言われた。

 もういっそチリ紙交換に出してしまおうかと思った。

 

「さて、そろそろ学校に向かわないと混雑しそうだから、行こうか」

 

 ザジがコーヒーを飲み終えて、ついでと言わんばかりに塵紙(第一印象の論文)を丸めて外に設置されているゴミ箱にポイと投げる。

 そして見事に入った。

 同時に覇吐の徹夜の努力と時間がゴミ箱行きと同義になった。果てしなく悲しい。

 

「ん、けどまだ時間は結構あるぜ」

 

 心が一瞬折れかけた覇吐だが、この程度で折れていてはザジと共にいれない。

 故に平常心で言った。

 

「忘れたの変態先生。今は面倒な生徒指導委員会が遅刻者ゼロ週間なんてことをしてるから、早く行かないと生徒ラッシュに飲み込まれるのよ」

「今サラッと変態先生って言ったな」

 

 否定は出来ないが。

 そう、今現在麻帆良学園都市では遅刻者を出さないための企画が挙がっているのだ。遅刻したらもれなく委員会からイエローカードが進呈される。

 

「ああ思い出した。確かそうだったな。思い出すのに少し苦労したぜ」

「私は人ゴミに飲み込まれるのは嫌いだから、早く行こうか。そんなことも言うまで思い出せなかった馬鹿先生」

「どんどん辛辣になっていくな」

 

 二人は他生徒たちより、一足早く中等部へと向かった。

 

   (∴)

 

 同じく早朝――エヴァンジェリン宅の木造建築の家で、藤井蓮はエヴァンジェリン・A・K・マクダウェルと朝食を摂っていた。

 摂っていた、と言っても既に食後のティータイムだが。

 

「……ふむ、そう言えば今日はあのナ……いや何でもない」

「ナギの息子、ネギがここに来る日だな」

 

 エヴァが怨敵である名を口にするのを躊躇ったが、蓮が普通に躊躇いもなく言った。

 

「くっ、お兄ちゃん。私の前でその名前は出さないでくれ。あの憎い奴の面を思い出す」

「そうだったな、忘れてたよ」

「本当かいお兄ちゃん。もしかして、先ほど聞いた変態教師のしょうもない約束でも気にしているのかな? それで私の前でタブーを言ってしまったのか?」

 

 急に饒舌になるなよと内心思う蓮。

 最近、と言うより前々からエヴァが時々、蓮の前だけ限定で性格が変わったりすることがある。昔からキャラが定まっていない様子とは思っていたが、どうやら蓮の前だけでらしい。

 

「いや、まぁそれもあるかな。一応約束は約束だから」

 

 変態先生――坂上覇吐と藤井蓮は昨日、ある約束をした。

 約束とは、今日この麻帆良学園にやって来る新任教師――ネギ・スプリングフィールドへの歓迎事について相談に乗ること。

 考えておいてやると、覇吐には言ったものの何も考えていないのが現状である。

 

「お兄ちゃんともあろうものが、あのような変態教師との約束を律儀に守るとは、人の鏡というか何と言うかじゃな」

 

 朝の紅茶を喉に通しながら、若干呆れ気味に言う。

 約束は約束だ。あの時、軽い気持ちで約束事を交わしてしまったのは否定できないが、一度してしまった約束を破るのはどうも癪だ。

 しかし何も考えていないのもまた事実。

 歓迎事を考える……最初は大してこともない約束だと思ったが、今にして思えばなかなか頭を使う。

 そもそも藤井蓮は――何度も言うようで申し訳ないが――人付き合いがあまり良い方ではない。と言うより悪いし向いていない。故にこのような事柄を決めるのは苦手分野に部類されるだろう。

 

「歓迎事か……なぁ、何かいいアイデアとかないか?」

 

 蓮は同じくこう言ったベクトルにあまり向いていないエヴァに、何となく聞いてみる。

 

「興味がないな。考える気力も起きん」

 

 とまぁ、予想内の返答が来た。

 エヴァもエヴァで初めて会った時、自分から友達がいないと堂々と大らかに公言していた。だから、期待するだけ損だったし、期待すらしてはいなかった訳だが……もしもと言うこともあったかもしれないと言う、藁にもすがる気持ちだったのだ。

 

「それに、お兄ちゃんがそこまで深く考えなくとも、あの変態教師がある程度考えているだろうよ」

「それもそうだな」

 

 軽くエヴァに言い聞かされたが、良かったのだろうか?

 そうして二人は登校した。

 

 

《2》

 

 麻帆良学園都市――幼等部から大学部までのあらゆる学術機関が集まってできた都市。これらの学術機関を総称して麻帆良学園と呼ぶ。

 この学園には普通の人間以外に、魔法使いや吸血鬼、人造ロボ、止めには幽霊なんかが通っている始末。とてもファンタジー極まる学園だ。

 そんな学園に、本日より新しい先生がやって来る。

 見た目は子供、頭脳は大人?、その名はネギ・スプリングフィールド。

 そんな外見100%の子供――というより子供――が、さながら雪崩の如き勢いで駆ける学園の生徒たちに呑み込まれようとしていた。

 

「わっ、わわわ、何このたくさんの人!? こ、これが噂に聞く通勤ラッシュ!」

 

 目をくるくる混乱させながら、ふと自分の懐中時計をチェックし、己も急がなければいけない現実を思い出す。

 

「いけない僕も遅刻する! 初日から遅れたらまずい!」

 

 ザッと、地面を蹴り駆ける。しかしその速さは、まるで地面を滑るように走っており、周りの生徒たちを追い抜いていく。だがこれはネギの身体能力が凄いと言う訳ではない。見る者が見れば、何故このように早いのかが一目瞭然だ。

 

「――魔法か」

 

 その姿を見た一人の男が、誰にも聞こえないように呟く。

 

「……あれが、ナギの息子か。確かに面影は十分にあるな」

 

 学び舎の2階の窓から、遠目に、まるで監視するが如く見据えている。少し、どこか懐かしさの孕んだ声音だ。

 

「どう、彼を見た率直なご感想は?」

 

 男の横に、高畑が立つと同じくネギに視線を投げる。

 

「どうって言われてもな。確かに才能は感じるよ。けど、まだまだ子供だ」

 

 男――藤井蓮は特に興味なさげに、高畑の質問に答えた。

 面影は似ているが、実力で言えばナギの足元にも及ばないどころか、それを例えに出して良い次元ではない。

 まぁ、まだ子供だから仕方ないのかもしれないが。いや――仕方なくはない。蓮の主観から回答を出すなら。

 

「あはは、蓮さんの評価はやっぱり厳しいな。けど時代が僕たちとは違いますからね。そこは仕方ないんですよ。――あ、明日菜君に絡まれちゃってるね」

 

 そんな会話をしている間に、ネギが高畑の担当するクラスの生徒――神楽坂明日菜に見事なアイアンクローを決められていた。それを明日菜と同じクラスの近衛木乃香が必死に仲裁に入っている。

 

「何か、余計なことでも言っちゃったかな」

 

   (✝Д✝)

 

 ネギは急ぐ中、占いの話をしている二人の女生徒を見かけた。

 ここでネギは良心から一人のツインテールの女子――神楽坂明日菜に失恋の相が出ていることを丁重に教えてあげた。しかし余計なお世話っだたらしく、明日菜から頭を鷲掴みにされ釣り上げられたのだ。ここは女心を理解できていなかったネギの方が悪いだろう。

 そしてそれを仲裁しようとしているのが近衛木乃香。明日菜とは同学年で、同じ寮部屋の女の子だ。

 

「このこの、今すぐ取り消しなさい、失恋の相のことを!」

 

 アイアンクローに更なる力を加えながら、少し半泣き状態で訴えかける明日菜。

 

「あかんて明日菜。子供にそんなことしたら」

 

 黒髪ロングヘアーの少女、木乃香が宥めるように止めようとしている。しかし効果は一切ない。

 

「だってこいつ、いきなり失礼じゃない。こういうガキは一度しっかり言う必要があるのよ」

「まぁまぁ、大人気ないで明日菜。可哀想やん」

「あたしはね、子供が大ッ嫌いなの。だからこの程度、罪悪感なんて一切感じないわ」

「いや、少しは感じたほうがええよ」

 

 傍から見たら児童虐待だ。いや既に通報されていても、特におかしくない次元だ。

 と、そこに一人の――変態先生こと坂上覇吐が何の前兆もなく現れた。

 

「おい明日菜ちゃん。そこまでにしろ、本当に暴行罪で訴えられるぜ」

「坂上先生は猥褻罪で訴えられそうだけどね」

 

 覇吐のセリフをそのまま言い返してやった明日菜。言い返せない。ここで言い返せない先生もどうかと思うが、それ以前にそう思われている先生は社会的にピンチだ。

 

「…………」

 

 少しショボくれる覇吐。

 

「おはようございます坂上先生。今日も派手やね~」

 

 対する木乃香はちゃんと挨拶をする。

 

「ああ、おはよう木乃香ちゃん。ちなみにさ、俺って猥褻罪で起訴されそうに見える」

 

 覇吐はテンション下げ下げで尋ねてみる。

 

「そんなことあらへんよ。覇吐先生はちゃんとした先生だと思うよウチは」

「だよなだよな! うん、俺もそうだと思ってたぜ!」

 

 テンションが復活する。何とも鬱陶しい。

 

「てなわけでよ明日菜ちゃん。その辺にしといてやれよ、こいつは今日からこの学校で働いてくれる新任教師なんだからよ」

「「え?」」

 

 覇吐の台詞に、二人が目を丸くした。

 その拍子に明日菜が驚きのあまり手を緩めネギから手を離す。

 

「なぁ、ネギ君」

「あ、あなたは?」

 

 少し目を回しているネギは、覇吐を見て尋ねる。

 

「おう、俺か。俺は坂上覇吐。ここで保険体育の補佐をさせてもらってる先生だ。よろしくな、新人さん」

 

「は、はい! よろしくお願いします!」

 

 ネギが頭を下げた途端、

 

「ちょっと坂上先生! 今の話どういうこと!」

 

 明日菜が下げたネギの頭に手を強く下ろし、そのままネギを圧潰す。

 しかしそんなこと眼中に入れない。今は、なぜ、このような小さな子供が新任先生なのかという疑問だ。

 

「それは、僕から話すよ。明日菜君」

 

 学び舎の2階の窓から、高畑が顔を出して言った。

 

「た、高畑先生!? お、おはよ……」

「久しぶりタカミチー!」

 

 明日菜が愛する高畑に毎朝のように送る挨拶を、ネギがかき消すかのように元気な声で高畑を呼んだ。

 それに対し明日菜はまたもイラっときたが、それよりも……

 

(し、知り合い!?)

 

 まさかこんな子供と高畑先生が知り合いだったことに、驚愕を隠せなかった。

 

「麻帆良学園へようこそ、ネギ先生」

 

 高畑が微笑みを浮かべながら言った。

 

「ほ、ほんとに先生なん?」

 

 覇吐の言葉だけでは半信半疑だったのか、改めて少し驚く木乃香。

 ネギは心地よく、答える。

 

「はい。この度。麻帆良学園で英語の先生をやることになりました、ネギ・スプリングフィールドです。よろしくお願いします」

 

   *

 

 そして所変わって学園長室――

 そこにはネギだけではなく明日菜、木乃香、覇吐がいる。

 

「学園長先生、一体どういうことですか!?」

 

 開口一番に、なぜかジャージ姿に変身した明日菜は抗議するかのように、学園長に言葉を投げかける。

 ちなみにあの後、ネギの担当するクラスが自分のところになるわ、ネギのクシャミで服が吹き飛ぶわで、散々な登校時間を送った明日菜である。

 

「まぁまぁアスナちゃんや、少し落ち着きんなさいや。しかしの、修行のために日本の学校で先生を……それはまた大変な課題じゃの」

「は、はい、よろしくお願いします」

 

 自信が少しなさそうに、ネギは弱々しく言った。

 やっぱりどこか辛いのだろう。

 

「ならば、まずは教習実習かの。今日から3月までじゃ。ダメだったら故郷に帰らねばならん。もちろん二度目のチャンスはない。覚悟はあるかの?」

「はい、やります。やらせてください!」

 

 ネギが決心して言う。

 明日菜も木乃香も話の内容がちんぷんかんぷんだ。

 

「うむ、分かった! では今日から早速やってもらおう。指導教員はそうじゃのぉ――ふむ坂上先生にやってもらおうか」

「おう、任せとけ!」

 

 学園長が指導教員に覇吐を指した。

 もともと打ち合わせでもしていたのか特に驚かない覇吐は、快く了承した。

 

「つうわけでよろしくなネギ先生よ」

「は、はい、お願いします!」

 

 握手を交わす二人。

 お互い赤毛に赤毛。きっと何か縁がありそうじゃと、学園長は内心思う。

 

「そうそう、もう一つ。このか、アスナちゃん。しばらくネギ君をお前たちの部屋に泊めてやってくれんかの」

「ゲ!」

 

 いきなり振られて、更なる不幸になりそうな成り行きに明日菜は濁った声を上げた。

 同じくネギもどこか少し嫌そうに見える。

 

「そんな、学園長! あたしは絶対に嫌ですよ!」

「ええやん明日菜。この子、かわえーよ」

 

 声を荒らげて反対する明日菜とは対照的に、木乃香は普通にOKを出す。

 そしてラストに「仲良くしなさい」と言う、学園長の一言により渋々口を閉じた。

 

   *

 

 色々と挨拶も終わり、遂にネギが自分の受け持つクラスに向かおうという時――

 

「あんたなんかと一緒に暮らすなんて、お断りよ! じゃあ私、先に行きますから先生!」

 

 明日菜がそんな言葉を残して、先へ言ってしまった。木乃香も追いかけるように、先に行く。

 

「ひ、酷いですねあの人。あそこまで言わなくてもいいのに」

「まぁ思春期にありがちなことだ。あまり気にすんなよネギ先生」

 

 ネギがしょんぼりとする中、適当にフォローする覇吐。

 現在は、二人でネギが担当する2-A組に向かっている。

 

「確かに明日菜ちゃんの第一印象は最悪だったと思うけど、それが全てじゃねぇ。だからまぁ、俺から言えるのは、自信を持て。不安だろうけど、自信を持ってやればきっとどうにかなるさ多分」

 

 少し言っていることは意味不明だが、これが覇吐なりの言葉だ。そして奇しくも徹夜で考えたレポートを参照としていたりする。

 

「さぁ、ここが2-Aだぜ」

「ここが……」

 

 2-Aの目の前まで到着すると、緊張が一気に溢れ出るネギ。

 そんなことを他所に、覇吐は教室の扉を開けた。

 

 ――麻帆良学園女子中等部2-Aへ、ようこそ。

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