愛歌です。
いやーとにかく、文才が欲しいです。
何でこんなにも頭に浮かんだことを文章に表すのって、難しいんでしょうね?
ま、もう仕方ないか・・・
というわけで、本編をどうぞー!
「あ、あの・・・・」
「ん?あー!あの時の!一緒の学校だったんだね~」
昼休み、思い切って自分から話しかけた有希子に、桃は朗らかな笑顔で応える。
「うん、えっっとその・・・「お兄ちゃんのこと?」」
言い終わる前に、桃がズバリ的をついてきた。
有希子はそれに頷き、肯定する。
「あー、うん・・・あれは多分、テコでも動かないよ・・・」
あはは・・・、と呆れたように桃は笑う。
それに有希子も苦笑する。
そんな二人の間に、クラス1の女ったらし、前原陽斗が、割って入ってきた。
「なんの話してんの?ってか実物はやっぱり可愛いな~。それに・・・」
前原の視線は自然と、桃の胸の方に向いていた。
他の男子も、なんともいやらしい目つきである。
まあ、健全な男子中学生なのだから、最早仕方のないことだ。
それに、桃も仕事でなれているのか、あまり気にしている様子はない。
が、普通の女子からすれば、女子をいやらしい目つきで見る男子に、多少は苛立ちが芽生えるわけである。
女子のそんな気持ちを代弁するかのように、真面目委員長の片岡メグが、前原の頭を叩いた。
「いって!?何すんだよ!?」
「女子を嫌らしい目で見るからでしょーが!だいたいあんたは・・・「あはは!別に大丈夫だよー?なれてるし」」
おかしそうに笑う桃に、メグも自然と頬が緩んでいた。
もうすでに桃は、クラスに馴染んでいるのだ。
全く、どっかの誰かとは大違いである。
「で、結局何の話してたんだ?」
前原は何気に効き目があったのか、いまだに頭をさすりながら、再度問いかけた。
「えっと、私の前に来た転校生の話」
「前の転校生って如月か?」
前原が怪訝そうに問い返す。
うん、と頷く桃に、今度はメグが問いかける。
「そういえば、同じよね名字。・・・・・・もしかして・・・」
今までの桃の快活な印象から、自然と見落としていた。
だが実際に、性格は真反対なのだ。
気づけなくても仕方ないだろう。
「うん。如月伸太郎は、正真正銘私の兄だよ」
メグの聞きたいことを察した桃は、言葉を待たずにそう断言した。
「ま、マジで?」
聞き耳をたてていたらしい岡島大河が、信じられんとでも言いたそうに聞き返す。
「いや、でも確かに・・・よく見ると似てるよな。・・・特に整いすぎてる容姿とか・・・」
前原の呟きには、悔しいながらも、全員同意見だった。
口は悪いが、ムカつくくらいに美形なのである。
「でも全然性格は似てないよねー」
いつものおちゃらけた雰囲気で、カルマが口を挟む。
が、目は笑ってないため、やはり機嫌の悪さは継続中らしい。
「ま、確かにな・・・」
「あいつ性格めちゃくちゃ悪そうだもんなぁ」
「なんか誰とも仲良くしませんオーラ放ってたし」
「ってかあいつ目つき悪いよな」
男子たちがそれぞれに勝手なことを言う中、いち早くその存在に気づいていた女子たちは、みんな一様に苦い表情になる。
「・・・悪かったな。目つき悪くて」
静かに発せられた声に、男子たちは一斉に固まった。
ぎこちない動きで振り返れば、無表情の伸太郎が立っている。
「あーいやー今のはその・・・」
前原が必死に弁解しようとするが、伸太郎はさして興味がないようで、すぐに視線を妹である桃に向けた。
桃はよほどびっくりしたのか、唖然と伸太郎を見つめている。
「お、お兄ちゃん。なんで・・・?」
「ん」
やはり、妹と話すときだけ、伸太郎の表情は緩む。
その変化は、クラス全員が感じ取っていた。
その中でもカルマは特に。
「お前、弁当忘れていったろ。ったく、その様子じゃ気づいてすらなかったのか」
「え!?・・・あっホントだ!ない!うわーもうホントお兄ちゃんありがとー!」
「はいはい。・・・午後の授業頑張れよ」
「うん!」
二人の仲睦まじい姿、そして最後に見せた呆れながらも優しい笑顔に、生徒たちは唖然とするほかなかった。
・・・たった1人を除いて。
「(へえ・・・単なる嫌な奴でもないってわけね)」
にやりと、いたずらな笑みを浮かべるのは、やはりカルマだった。
いつの間にか彼は、いつも通りの調子に戻っていた。
まだ何も解決していないはずなのに、その表情は晴れやかである。
どうやら、彼の中のわだかまりは解けたらしい。
「じゃ・・・俺帰るわ・・・」
「待ってください、如月君」
さっさと帰ろうとする伸太郎を止めたのは黄色い触手・・・殺せんせーだった。
その表情は、真剣だ。
「・・・授業、受けていかないんですか?」
そう問いかける超生物の教師に、伸太郎は冷たい視線のまま、答える。
「・・・あんたも知ってるだろ?俺が・・・
「ヌルフフフ・・・一体何のことでしょうねえ・・・もしかして、これですか」
いつの間にか殺せんせーは、古い新聞の記事と、何かの検査結果の紙を手にしていた。
それを見て、伸太郎は今までに見せたことのない怒気を含んだ表情で、睨みつける。
殺せんせー自体は特に反応しなかったが、クラス全体が凍り付くぐらいに、その瞳は冷たかった。
「へー。小学1年生で高校の全国模試1位。天才少年、ねえ・・・」
カルマは平然と、新聞に大きく載せられたその記事を読み上げる。
一歳、日本語と英語を、完璧にマスターする。
二歳、約2千ページもある本を、たった一度ですべて暗記した。
三歳、両親の判断で特別施設に入り、色々な実験を施された。
四歳、大学までの学習をすべて終える。
五歳、施設をアメリカに移し、さらなる実験を施される。
六歳、博士の学位を拾得後、日本に帰国。
七歳、高校生全国模試を受け、満点主席を取る。
これが、伸太郎の小学1年生までの、大まかな人生だ。
はっきり言って、普通ではないのは確かだった。
が、それだけではないのだ。
「如月君。君はアメリカに行った際、実験項目の一つとして、軍事訓練を受けている。君は、その訓練場で一番の記録を残した。つまり君には、私を殺すための実力がある。・・・なのになぜ、暗殺に参加しないのですか?」
「・・・お前は殺されることに、恐怖とか感じないわけ?」
「私は殺されるつもりなど微塵もありませんよ」
笑顔を崩さず言う超生物に、一層伸太郎の眼力は強くなる一方だった。
「お前、話通じねえな・・・」
そう伸太郎が言った次の瞬間には、殺せんせーの心臓部・・・の丁度上にあるネクタイの月に、ナイフがささっていた。
それらは本当に一瞬で、気がついたら、という感じだった。
普段からマッハ20の超生物を見慣れている生徒たちでさえも、追いつけない速さ。
超生物だけが、伸太郎の一連の動きを見ていた。
窓から入ってきた風に、ネクタイが揺れ、超生物にナイフがささってないことがわかった。
・・・というかナイフ自体が、刃が柄に収納されるよくできた玩具だったのだ。
それには殺せんせーも、呆気にとられるしかなかった。
最早、伸太郎が何を考えているかなど、わからなかったのである。
「生憎、俺は銃が専門なんだよ。俺には絶対お前の急所を撃ち抜く自信がある。・・・殺されたくないなら、もう今後一切俺に関わらないでくれ」
超生物から離れ、そう言う伸太郎に、もう誰も、何も言うことが出来なかった。
「俺はお前らとなれ合うつもりも、暗殺に協力する気もない。絶対に、だ」
伸太郎の言葉には、以前とは比べものにならないほどの重みがあった。
それは、彼の絶対の意志を示していて。
無言で教室を出て行く伸太郎を、生徒たちはただ呆然と見つめることしかできなかった。
-to be continued-
最後まで読んでくださってありがとうございます!
今回は伸太郎の正体がちょこっとだけ明らかになりました。
でもまあ、まだまだ謎めいてますけど(笑)
多分次回ぐらいから、腐の要素が入ってくるかと思います。
なので、次回をあまり期待せず気長に待ってくだされば・・・
というわけで、今回も本当にありがとうございました!