今作品も、五話目になります。
いやあ、最初はすごく不安だったんですけど、感想で皆さんから応援メッセージをいただいて、今では楽しく小説を書いてます。
本当にありがとうございます。
今回も拙い文章ですが、最後まで見ていただけると嬉しいです。
では、どうぞー
夕焼けが空を、赤く、染めていく。
地平線に沈む太陽は、もうすぐ飲み込まれる。
そしていつしか訪れる漆黒の闇は、空を、心を、支配していくのだ。
この空のように、世界もすべてはいつか変わってしまう。
・・・少年は、そう考えていた。
でも、この夕焼けに映える君の笑顔だけは、ずっと、変わらないと思っていた。
・・・いや、変わって欲しくなかったのだ。
なのに・・・
「どうして・・・っどうしてだよ!なんでお前がっ」
目の前の、窓を開け、その縁に座る少女は、儚げに笑う。
その表情と景色は、少年、否『化け物』の目に焼き付いていく。
もう、手遅れなのだ。何もかも・・・
結局、『化け物』は幸せなど望んではいけない。
・・・幸せも、大切な人も、何もかも・・・
『化け物』は壊してしまうのだから。
「やだな。・・・それは君が一番わかってるでしょ?」
こんな時に限って、少女はいつも通りの笑顔で笑う。
『化け物』の名前を、少女は呼ばなかった。
それはきっと、少女の・・・最期の我が儘。
「今まで何人もの人を、君はその手で殺めてきた。・・・なのになんで今更、たった1人の少女を殺すことを躊躇ってるの?」
少女の言葉は、もう『化け物』にはしっかり理解できていなかった。
ただ、『化け物』はいつまでも、震える手で銃口の先を、少女に向けているだけ。
「っ・・・俺は・・・!」
「私を殺したくない?・・・じゃあ今までの人達は?君にとって、どうでも良い人たちだったの?その指先一つで、命を奪って良い人たちだったの?」
「っ・・・そ、れは・・・」
『化け物』は答えられずに、精神はどんどん追いつめられていく。
・・・今すぐその引き金を引けば、苦しみから解放されるだろう。
だが、それをしてしまえば、もう『化け物』の精神は壊れてしまうに違いなかった。
・・・それぐらい、少女の存在は『化け物』にとって・・・
「みんな私達と一緒なんだよ?同じように息を吸って、ご飯を食べて、友達とお喋りしたり、出かけたり、仕事したり、学校に行ったり・・・みんな、一生懸命生きてたんだよ」
もう限界だった。
まさか、彼女が自分を責め立てるなんて、想像もしてなかったのだ。
彼女ならわかってくれると、いつの間にか依存していたことに、『化け物』はやっと気づく。
「・・・どっちにしても、私はもうもとには戻れないし・・・戻りたくもない。・・・だから殺して」
少女の言葉は、『化け物』の心に深く突き刺さった。
引き金が、徐々に、引かれていく。
「そう、それでいいんだよ。・・・これがきっと、私達の
「っ・・・アヤ「大好きだったよ・・・シンタロー」」
パアン・・・
発砲音と共に、少女の体は力なく傾き、窓の外へと放り捨てられる。
「アヤノ!!!」
空に落とされた涙が、夕焼けの光に反射され、輝いた。
聞こえた何かがつぶれる音と、その景色は・・・化け物に罪の楔として深く打ち込まれていく。
「あ、あぁ・・・ぁ・・・」
化け物は崩れ落ちた。
銃を捨て、その震える手を見つめる。
「あ、うぁ・・・ぁあああああああああああああああああああっ!!」
もうすっかりと闇に染まった空は、『化け物』を嘲笑うように見下ろしていた。
-to be continued-
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
活動報告のほうでもお知らせしましたが、なんとこの度、お気に入り登録20を達成いたしました!
時間があれば、お祝い小説を投稿したいと思います!
では、そろそろこの辺で。
ありがとうございました!