偽書魔法少女しゅな☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLAMAGI SYUNA MGICA   作:ジャックノルテ

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偽書シリーズ第二弾始動!
今度は朱奈を主人公に偽書を書き連ねます!


プロローグ 神と対話する魔女

 

 円環の理・・・。

 それは魔法少女達が戦いの果てに行き着く救済の場。

 今、そこで1人の《魔法少女》。否。かつて《魔女だった少女》が《神となった少女》と対峙していた。

 と言っても2人の間には刺々しい雰囲気は見られない。

 2人の少女の内、片方が口を開いた。

 

綾女「始めましてかしら?鹿目まどかさん。いえ。それとも円環の理その物と言った方が良いかしら?」

まどか「えーと・・・。いやー。そんなに尊大な呼び方は慣れてないから普通にまどかと呼んで貰っても良いですか?」

綾女「そうね・・・。じゃあ、まどかさんで良いかしら?」

まどか「その呼び方は凄く久しぶり。私の友達も私をそう呼んでいたから・・・」

綾女「そう。じゃあまどかさん。質問があるのだけれど良いかしら?」

まどか「なあに?綾女さん」

綾女「どうして私に《諦めないで》と声をかけたの?私はそれがどうしても解らなかったのよ。私はまどかさんと会った事は無い筈なのに・・・。だからあなたに質問したいのよ」

まどか「それは・・・。実は・・・。私も。別の時間軸で朱奈ちゃんと会った事があるの」

綾女「別の時間軸で朱奈と会ったの?」

まどか「今は失われた時の中で私は確かに朱奈ちゃんと出会った。今の私だからこそ綾女さんにこの事を伝える事が出来るの」

 

 

 

 

 私がその時間軸で初めて朱奈ちゃんと会ったのはマミさんと出会った時だった。

 その日、私は1人で自宅までの道を帰っている途中でほむらちゃんに傷付けられたキュウべえに出会った私はそのまま発生した《結界》に巻き込まれてしまった。

 その時、颯爽と現れたマミさんが現れて私とキュウべえを《使い魔》から助けてくれた。

 ほむらちゃんを牽制して追い返したマミさんはキュウべえから私に《魔法少女》としての素質があると聞くとアパートに案内してくれた。

 マミさんのアパートにはマミさんが数日前に結界の中で《呪いの右目》に苦しんでいる朱奈ちゃんを保護していた。初めて私と会った朱奈ちゃんは少し人見知りな様子を見せてマミさんから離れようとはしなかった。

 過去の記憶が一切無かった朱奈ちゃんにとって《呪いの右目》を気にする事無く優しくしてくれるマミさんは大切な人だった。

 私は直ぐにマミさんや朱奈と仲良くなった。始めは私を少し人見知りしていた朱奈ちゃんだったけど直ぐに私に打ち解けた。

 それまで私は友達からも妹の様に見られる事が多かったけど朱奈ちゃんは私にとって初めて出来た親しい後輩とも言えた。

 キュウべえに《魔法少女》として素質を見出された私はマミさんの元で《魔法少女》の見習いとして、マミさんの魔女退治に朱奈と一緒に着いて行く事になりました。

 朱奈ちゃんにとってマミさんは《呪いの右目》を利用する事無く庇護してくれるお姉さんの様な存在だった。

 でもそんな私と朱奈ちゃんの幸せは長く続かなかった。病院に出現した《お菓子の魔女》との戦いでマミさんは《お菓子の魔女》に殺されてしまい私と朱奈ちゃんは絶体絶命のピンチを迎えた。怯えてお互いに抱き合う事しか出来ない私と朱奈ちゃんを遅れて現れたほむらちゃんが助けてくれた。

《お菓子の魔女》の結界を抜けた私にほむらちゃんはこれ以上、《魔法少女》と朱奈ちゃんに関わるなと忠告を残して私の前から朱奈ちゃんを連れ去ってしまった。

 残された私はマミさんを失った喪失感に支配されて呆然としていたけれど私と同じ様に朱奈ちゃんも悲しんでいる事に気が付くと朱奈ちゃんを励まそうと思い朱奈ちゃんを探し回ったけど見つける事は出来なかった。

 次の日から私は放課後になるとほむらちゃんに何度も頭を下げて朱奈ちゃんに合わせて欲しいと頼み続けたの。

 何度も頭を下げ続けられて根負けしたほむらちゃんが私と朱奈ちゃんを河川敷でまた会わせてくれた。

 その時、朱奈ちゃんは杏子ちゃんの元に預けられていたの。

 私は初めて会う杏子ちゃんの鋭い目つきに少し怯えてしまった。

 ほむらちゃんは来るべき《ワルプルギスの夜》と言う最強の《魔女》との戦いにおける助力を条件に杏子ちゃんに朱奈を引き渡した事を説明してくれた。

《呪いの右目》を持つ朱奈ちゃんは多くのグリーフシードを欲しがっていた杏子ちゃんにとっては喉から手が出る程、欲しい存在だった。

 朱奈ちゃんを道具の様に扱う事に私は納得が行かなかったけれど杏子ちゃんが

 

杏子「他人の為に奇跡を起こそうなんて思うんじゃねえ」

 

 と私に忠告をして来た。

 そう言われて私は何も言い返す事が出来なかった。

 何故ならマミさんの死を見て私は契約する事に足を踏み出す事が出来なかったから・・・。

 それから何度か私は街中で杏子ちゃんと朱奈ちゃんを見かけたけど声を掛ける事が出来なかった。

 でもある時から杏子ちゃんと朱奈ちゃんは笑顔で仲良さそうに会話し杏子ちゃんが朱奈ちゃんに世話を焼いているのを私は見てしまった。

 それから私は杏子ちゃんが1人になった時を見計らって杏子ちゃんに話し掛けて見た。

杏子「何ていうかさ・・・。朱奈はドンくさいし《呪いの右目》以外にアタシの役に立つ事も出来もしないけどアイツは・・・。アタシと同じ孤独な存在なんだ。アタシにもかつて家族がいたけれどアタシの魔法の所為でみんな死んじまった。だからアタシには朱奈の孤独が解るんだ。アタシが抱く《魔法少女》としての孤独と《呪いの右目》を持った朱奈の孤独は同じなんだ。アタシと朱奈は《誰からも理解されない》って言う同じ孤独を味わってるんだ・・・」

 私に呟く杏子ちゃんの瞳には私には窺う事の出来ない悲しみの色が浮かんでいた。

杏子「だから・・・。朱奈の事はアタシに任せな。ほむらの野郎はどうにも信用出来ないけどアタシは朱奈を見捨てない。アイツはアタシにとって・・・。大切な存在だからな・・・」

 杏子ちゃんの告白を聞いて私は杏子ちゃんを信用して朱奈ちゃんの事を杏子ちゃんに任せる事にした。

 それから数日後に見滝原にスーパーセルがやって来た。

 避難所にいた私にキュウべえはこのスーパーセルが実際には《ワルプルギスの夜》が引き起こしている事を私に教えてくれた。更に朱奈ちゃんが《ワルプルギスの夜》に取り込まれた事を私に知らせて来た。

 それを聞いて私は衝動的に避難所を飛び出して外へ出てほむらちゃんを探しに行ったの。

 怯えながら歩く私の目の前に空から血だらけになった杏子ちゃんが空から降って来てそのまま動かなくなったの。

 そして私の目の前でほむらちゃんもビルに叩き付けられて気を失ってしまった。

 驚き恐怖する私にキュウべえは語りかけます。

 

キュウべえ「まどか。あの《ワルプルギスの夜》に朱奈が《呪いの右目》の影響で取り込まれてしまっている。助けられるのはもう君しかいない!」

 

キュウべえの言葉を聞いて私の頭に苦しむ朱奈の表情が浮かび私はキュウべえと契約する決意を固めた。

 

まどか「お願い。キュウべえ!朱奈ちゃんを《呪いの右目》から開放してここに連れて来て!」

 

 その願いと引き換えに私は《魔法少女》となった。

 私の目の前に泣いて蹲った朱奈ちゃんが現れたのを確認した私は初めてだったけれど魔法の弓をありったけの力を込めて《ワルプルギスの夜》に向けて放った。

 たった一撃で《ワルプルギスの夜》は消え去ってしまった。自分が放った弓の威力に呆然とする私だったけれど直ぐに異変が起こった。余りに高い魔力を私は準備運動も無しに全力で使ってしまった。

 その反動は直ぐに来た。

 私のソウルジェムは急速に穢れてグリーフシードと化すと《救済の魔女》を生み出してしまったのだ。

 今の私だからこの後に起こった事も知る事が出来た。

 ほむらちゃんは私が《救済の魔女》と化した事を知り呆然としてしまったの。

 けれど泣き崩れる朱奈ちゃんを見たほむらちゃんは目に涙を滲ませながら朱奈ちゃんに銃を突き付けたの。

 

ほむら「あなたの所為でまどかは《魔女》になってしまった!」

朱奈「私の所為で!?嫌だよ!?どうして!?そんなの嫌だよ!?」

 

 けれどほむらちゃんは泣き崩れる朱奈ちゃんを見て急に銃を降ろすとそのまま朱奈ちゃんを置いて歩き去っていったの。

 

ほむら「まどかが救おうとしたあなたを私は殺せない。それに私の戦場はもうここじゃない」

 

ほむらちゃんはそう言ってたった一人で時間を逆行して行ったの。

 

 

 

 

綾女「そんな事があったのね。この時間の朱奈はどうなったの?」

躊躇いがちにまどかは言葉を続けた。

まどか「それは・・・。この後、朱奈ちゃんはとても辛い経験をしなければいけないの」

綾女「聞かせて頂戴。私はどんな形であれ、私の愛した朱奈の運命を見届けなきゃいけないから」

まどか「わかった。それはね・・・」

 まどかの言葉に綾女は耳を傾ける。繰り返された無数の時間の中で消えて行った朱奈の運命が今、解き明かされる。

 




次の話こそが本当の始まりとなります。
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