偽書魔法少女しゅな☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLAMAGI SYUNA MGICA   作:ジャックノルテ

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幕間5 聞きたい事は聞いたわ

 SIDE 暁美ほむら

 

 志筑仁美と別れた後、暁美ほむらは朱奈と2人で自宅に戻り眠ろうとしていた。

 けれど目は冴えて眠れそうに無かった。

 原因は分かっている。

 自分の予想に反して志筑仁美が契約をしてしまったからだ。

 今まで自分が訪れた時間軸においては、志筑仁美が契約をすると言う事は起こり得なかった。

 だからこそ《誰でも契約を行う可能性がある》と言う事を失念していた。

 あの時、《ハコの魔女》の真上から誰かが落ちて来た時、咄嗟にほむらは美樹さやかが契約をしたと思った。

 今までの時間軸でも美樹さやかは契約をすれば必ずあの場所に現れる筈だったからだ。

 今回は入院をしている以上、契約をしないと思っていた。

 まどかを悲しませる必要が無いと安堵していた。

 それなのに裏切られたとほむらは思った。

 しかし現れたのは《魔法少女》となった志筑仁美だった。

 予想し得ない事態にほむらは最初、混乱したが今は志筑仁美と朱奈の存在を受け入れて共闘している。

 考え続けながらも、ほむらはどうにも気になる事があり眠れなかった。ベッドから起き上がると、寝巻きのまま寝室を抜けて外へ出た。

《魔法少女》としての姿に変身するとほむらは魔法で強化した脚力で跳躍し少し離れた位置にある公園に降り立った。誰もいない事を確認すると声を出した。

「キュウべえ。いるのでしょう?出てらっしゃい」

「なんだい?君から僕を呼び付けるとは珍しいね」

 ほむらの声に会わせる様に近くの茂みからキュウべえが姿を現した。

「少し聞きたい事があるのだけれど・・・。隣の風見野市に佐倉杏子と言う《魔法少女》がいる筈なのだけど彼女は今、何処にいるの?」

 ほむらが気になっていた事は佐倉杏子の事だった。《落書きの使い魔》と戦った時点で佐倉杏子はこの見滝原市に来ている筈だった。しかし巴マミが行方不明となっている状況にも関わらず佐倉杏子が見滝原市に姿を現さない事は不可解だった。佐倉杏子は《魔女》が出現しやすいこの見滝原市を自分の縄張りにしようと目論んでいたからだ。

「ふーん。君は杏子の事も知っていたんだね。生憎、杏子は行方不明だよ。マミと同じく僕にも行方は解らない」

 探る様なキュウべえの返答を聞いてほむらは再び大きなイレギュラーが起こっている事を感じ取った。

(この大きなイレギュラーがまどかを救う為に邪魔になるのなら・・・。乗り越えるまで。その為に私は朱奈や志筑仁美を利用しているのだから・・・)

 しかしとほむらは考える。巴マミも佐倉杏子も行方不明になる等、今までの時間軸では起こり得なかった事だ。

 それに・・・。朱奈には話していないが他にもイレギュラーが起きていた。

 私の知っている最大のイレギュラーとなる《白い魔法少女》と《黒い魔法少女》になるべき2人の少女も調べてみると行方不明や原因不明の死を遂げていた。

 特に《白い魔法少女》となる少女はその死に方からして奇妙だった。

 今まで起こり得ない事件が起こって死亡したのだ。

 始めは手間が省けたと胸を撫で下ろしていたが、こうなってくると誰かが私の行動を邪魔しようとしているのでは勘繰りたくもなる。

 けれど原因がどうであれ目の前の出来事に対処するまで。

 そこまで考えるとほむらは《ソウルジェム》の浄化に使用し終えた《グリーフシード》をキュウべえに投げ付けた。

「聞きたい事は聞いたわ。それじゃ」

 そう言ってほむらはキュウべえが《グリーフシード》を背中で起用に受け止めたのを見る事無く魔法で強化した脚力で自宅への帰路を跳躍した。

 自宅に入ると広間で寝ている朱奈のシーツがめくれていた。

 ため息を1つ付くとほむらは朱奈の捲れたシーツをかけ直すとそのまま寝室に入り眠りに付いた。

 

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