偽書魔法少女しゅな☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLAMAGI SYUNA MGICA 作:ジャックノルテ
SIDE 暁美ほむら
「朱奈・・・」
「朱奈さん・・・」
暁美ほむらと志筑仁美は今、酷い無力感を味わっていた。自分達2人が苦戦した強敵、アイリス・アザレアを自分達より幼い少女、朱奈がその身を犠牲にして何処かへ連れて行ってしまった。
その時、結界は崩れ始めその場所は元の跨道橋へと戻った。既に時間は夜となっている事を星空が示していた。
「どうやらアイリスは負けちまったようだな」
ジュウべえの声に2人は、声のする方向に首を向けた。そこには気を失って倒れた鹿目まどかとその前に座るジュウべえがいた。
「まどか!」
「まどかさん!」
思わず2人が鹿目まどかに駆け寄ろうとした時、ジュウべえの体が崩れ始めた。2人は足を止めて思わずジュウべえの様子にギョッとした表情を見せていた。
「済まねえな。お嬢さん方。おいらの体はアイリスの魔力が無ければ維持は出来ないんだ。どうやらこれでおいらも終わりみたいだな。まあアイリスは鹿目まどかを負けても約束通りに帰したんだからあんたらには良い事だろ。最も崩れるのはおいらだけじゃあ無いけどな」
そう言いながらジュウべえはまどかの方を振り向いた。ジュウべえの言葉にほむらが違和感を覚えた直後、まどかの身体から魔法陣が浮かび上がり崩れて行った。
「あれは!魔方陣!?一体、何の為の!?」
ほむらが叫んだ直後に魔方陣は崩れて行った。
「あれは一体!?」
「アイリスの張った魔方陣だ。あの魔方陣にはある効力があった。それは『鹿目まどかがインキュベーターを認識出来ない』と言う効力がな」
志筑さんの疑問にジュウべえは息も絶え絶えに答えた。
「どう言う事?」
ほむらが睨むとジュウべえは再度、説明を続けた。
「簡単な事だ。アイリスが幾ら因果律を取り込めると言っても100%の保障で取り込める訳じゃあ無い。取り込んでも無駄になっている因果律も僅かながら存在している。キュウべえはアイリスの能力を知っていたからこそ、もしアイリスが鹿目まどかの因果律を取り込もうとすれば100%の保障が無い以上、何らかの妨害手段を講じる筈だ。例えば先に契約してしまうとかな。それを防ぐ為にアイリスが鹿目まどか本人に魔方陣を張ったのさ。鹿目まどかがキュウべえを認識出来ないと言う魔法陣を」
「そんな・・・」
ほむらは呆然とせざるを得なかった。アイリスの施した魔法陣が結果的にはまどかをキュウべえから契約させない事に繋がっていた。
自分には、鹿目まどか本人に同じ様な魔法陣を張る魔力が無い以上、このままではキュウべえが鹿目まどかに契約を迫るのも時間の問題だった。
「なるほど。そう言う事だったんだね」
聞き覚えのある嫌な声を聞いてほむらと志筑さんが振り向くとキュウべえが現れていた。
「これでようやく彼女に僕を認識して貰えるよ。君達には礼を言わないとね。暁美ほむら。志筑仁美。それとジュウべえ。残念だよ。僕はもう少し君と話をしたかったのだけどね」
「生憎だったな。おいらはもう行かせて貰うぜ。本当の主人たちの元へな。じゃあな。お嬢さん方。それに兄弟・・・」
そう言ってジュウべえの体は崩れ後にはジュウべえを構成していた残骸が残されていた。
「兄弟ね。確かにそうとも言えるかも知れないね。そのよしみで君の残骸は僕が処理しておくよ」
そう言ってキュウべえはほむらと志筑さんの脇を通り過ぎるとそのままジュウべえの残骸を食してしまった。
初めて目にする光景に志筑さんは思わず目を背けていた。ほむらは念の為に拳銃をキュウべえに向けていた。
「きゅっぷい。さて・・・。僕の用事は済んだ。僕もこの場で契約を結ぶつもりは無い。もっともその前に君達に僕の身体を破壊されるかも知れないからね。今日の所は帰らせて貰うよ。またね。暁美ほむら。志筑仁美」
キュウべえはそう言って歩き去って行った。
「志筑さん。鹿目まどかの事は私に任せて。あなたは・・・。今日はもう帰った方が良い」
「分かりました・・・。まどかさんをお願いします」
そう言って志筑さんは私に背を向けて立ち去って行った。去り際、その瞳から涙が流れているのがほむらには見えていた。
「うぅん・・・」
倒れていた鹿目まどかが気付いたのは直ぐの事だった。
「鹿目さん。起きて。鹿目さん」
ほむらは倒れている鹿目さんの近くに寄り添うと彼女を少し揺すって見た。
「あれ・・・!?ほむらちゃん!?私、どうしてここにいるのかな?」
まどかは自分がどうして跨道橋にいるのかを理解出来ない様子だった。
「私にも分からないわ。とにかく・・・。もう遅いから家まで送ってあげるわ」
「う、うん。ありがとう。ほむらちゃん」
「良いのよ」
まどかは何処か困惑している様子だったけれどほむらは何も話す気にはならなかった。
(まどかは何も知らなくて良い・・・)
ほむらはそんな事を思いながらまどかを自宅まで送って行った。
○
翌朝・・・。
ほむらが教室で朝礼の開始を待っていると
「おはよう」
と言ういつもより明るさの落ちた鹿目さんが登校して来た。そしてほむらの前に足を向けて来た。
「ほむらちゃん。昨日はありがとう。お陰で助かったよ」
「良いのよ。クラスメートだもの。それより・・・。志筑さんは一緒じゃ無いの?何時も一緒に登校して来るのに?」
ほむらはまずその事に疑問を持っていた。何時も一緒に登校して来る筈の志筑さんがいない事に・・・。
「そうなんだよね。けど通学路に仁美ちゃんがいないから先に来ていると思ったんだけど・・・。どうしたんだろう?」
鹿目さんは首を傾げていると教室の入り口から
「おはよー」
「みんな。おはよう」
と言う明るい声を響かせて美樹さやかと上条恭介が入って来た。ほむらは注意していなかったがこの所、2人の雰囲気は凄く幸せな様子を見せクラスメートたちもそれを応援している様子だった。
「あっ。さやかちゃん。ほむらちゃん。私、行くね」
「ええ。それじゃ」
美樹さやかと上条恭介にも挨拶を交わすまどかの笑顔を見てほむらは今の所は安心していた。
(けれど数日後には必ず《ワルプルギスの夜》が来る。だからこそ私は今度こそあの笑顔を守り抜かなければならない・・・)
ほむらは密かな決意を胸に秘めていた。
それを表情に表す事は無かったが・・・。
○
放課後・・・。
ほむらは1人で志筑さんの住んでいるマンションの前まで来ていた。
今朝のホームルームで志筑さんは体調が優れない為に欠席すると言う連絡があった事を早乙女先生から伝えられたほむらは授業を終えるとその足でここまで来ていた。
(志筑さん・・・。聞こえる?志筑さん・・・)
ほむらはテレパシーを送ってみた。返事は無い。けれど魔力の反響から志筑さんがマンションにいる事だけは分かった。
(聞こえているなら返事はしなくて良いわ。要件だけを伝えるわ。後、数日でこの街に《ワルプルギスの夜》と言う最大最強の《魔女》が現れるわ。けれど志筑さんはこの間の戦いで《魔法少女》の真実を知ってしまった。《魔法少女》としての戦いから身を引きたいのなら止めはしないわ。志筑さんの自由にすれば良い。私は志筑さんを恨んだりはしないわ)
テレパシーでそこまで伝えてほむらはマンションの前から立ち去ろうとした。
(暁美さん・・・)
そこへ志筑さんからテレパシーが送られて来た。
(志筑さん。どうしたの?)
(どうして朱奈さんはまどかさんを助けようとしたのですか?それに暁美さんもどうして?クラスでは特に親しい仲ではありませんのに・・・どうしてご自分を犠牲になさってまで朱奈さんは・・・)
ほむらは伝えるべきかどうか悩んだがもう直ぐ《ワルプルギスの夜》が現れる以上、隠し立てるのは志筑さんとの協力関係を裏切る事になると思い話す事にした。どの道、もうキュウべえも私の正体と魔法に感付いているだろう。
(あの時、アイリスが語った通りよ。朱奈は未来から来たのよ。そして・・・。私も未来から来たの)
(暁美さんと朱奈さんが未来から!?)
テレパシーであっても志筑さんの驚きをほむらは感じ取る事が出来た。
(未来で鹿目まどかはキュウべえと契約をして《魔法少女》となった末に《魔女》となってしまった。私と朱奈にとって鹿目まどかは大切な人。だからこそ私達は時を越える《魔法少女》となってこの時間に来たのよ。鹿目まどかを最悪の未来から救う為に)
ほむらは詳細を省いて大体の真実を語っていた。その方が志筑さんにも分かりやすいと思ったからである。
(そんな事が・・・)
(だからこれは私の戦いでもある。私は志筑さんを利用していたのよ。鹿目まどかを契約させないと言う、私自身の願いの為に。だから志筑さんがこれ以上、戦いたく無いと言うのなら私は引き止める気は無いわ・・・。志筑さん。今まで一緒に戦ってくれて感謝するわ)
そう言ってほむらは今度こそ志筑さんのマンションを後にした。志筑さんから返事のテレパシーは来なかった。けれどほむらは志筑さんがどの選択を選んだとしても恨む気は無かった。これはほむらの戦いなのだから・・・。
○
SIDE 志筑仁美
「朱奈さん・・・」
私(わたくし)はベッドの中でずっとふとんを被っていた。辛い現実から目を背ける為にふとんを被って何も見ず、何も考えない様にしていた。
けれどそれはとても苦痛な事で不意にふとんの中で中指に嵌めていたソウルジェムの指輪が目に入ると拒絶する様にふとんの中から少し顔を出して部屋の中を見た。
その時、不意にシンプルな紙袋が目に入った。
重い身体を精一杯の力を振り絞って立ち上がった私(わたくし)は紙袋の中を確認してみました。入っているのは先日、丁寧に包装紙に包んだ見滝原中学の女子制服だった。
数日前に朱奈さんにあげようと思っていた小さな制服だった。
朱奈さんはこの制服を着たがった様子だったので暁美さんには内緒で私(わたくし)の家で着用させてあげた事もあった。
渡す事が出来なかったのは前後に起こったアイリス・アザレアとの戦いでそれ所では、無くなってしまったからでした。
けど、もう送り主の朱奈さんはいない・・・。
私(わたくし)よりも小さい少女であるにも関わらず朱奈さんはアイリス・アザレアとの戦いで自分を犠牲にする事で私(わたくし)と暁美さん、鹿目さんの命を救っていた。
紙袋を持ちながら私(わたくし)は無意識の内に涙を流していた。
それは私(わたくし)にとってある決意を固めるきっかけとなりました・・・。
○
SIDE 暁美ほむら
数日後・・・。
見滝原市には避難指示が発令されていた。突発的な異常気象に伴う避難指示だと言う説明が市民になされていたがほむらには分かっていた。これが《ワルプルギスの夜》の仕業だと言う事を。
人気の無い河川敷に1人立つほむらは待っていた。《ワルプルギスの夜》が具現する時を。
大方の確率で姿を見せる河川敷にの向かい側に立ち並ぶ工業地帯を見据えていた。
「暁美さん」
不意に後ろから声を掛けられてほむらは驚いて背後を見た。そこにいたのは志筑さんだった。
「志筑さん・・・。どうしてここに?」
ほむらは驚きを隠せないでいた。正直な話、志筑さんがここに来る事は無いだろうと思っていたのだ。
「あれから考えたのです。朱奈さんや暁美さんが未来から鹿目さんを守る為にこの街へ来たと言う事を。だからこそ私(わたくし)はここに来たのです。この街には私(わたくし)にとっても大切な物がたくさんあるのですから。暁美さんはまどかさんを守りたいと言う気持ちも私(わたくし)にも分かります。だから戦いましょう。私(わたくし)達は朱奈さんからまどかさんを守る事を託されたのですから」
志筑さんの瞳は迷う事、無くほむらを見つめていた。
「志筑さん・・・。あり」
「あはははははははははははは」
ほむらが返事をしようとした時、不気味な笑い声が聞こえて来た。風の音が笑い声に聞こえたとも思えたが意識がそれを否定した。来る!《ワルプルギスの夜》がここに!
「志筑さん。覚悟は良い?」
「ええ。よろしいですわ。もうこれ以上無いと言う覚悟を決めてきました」
ほむらと志筑さんはお互いの言葉を聞いて頷き合うと《魔法少女》としての姿へと変身した。
その瞬間に《ワルプルギスの夜》はその巨大な体を具現させこの場に姿を現した。青いドレスにスカートから歯車を突き出し地に頭を向けて逆さまの状態で現れた。ほむらの見知った寸分たがわぬ姿で。
「今度こそ、守り抜いてみせる!」
即座にほむらは時間を停止させ持て得る限りのロケットランチャーを撃ち込んだ。と同時に僅かに時間を動かして再び時間を停止させると残っていたロケットランチャーを撃ち込みさらには魔力で動かしたタンクローリーをも《ワルプルギスの夜》へとぶつけた。
それらの作業を終えてほむらは志筑さんの近くに降り立つと時間停止は自動的に解除された。次々と爆発に飲まれて行く《ワルプルギスの夜》をほむらは冷静に、志筑さんは突然、爆発が起きた事に驚きながら見つめていた。
だが爆発の中からは無傷のワルプルギスの夜が姿を現した。現れた時と同じ笑い声を上げて。
「そんな!?」
志筑さんが驚愕の声を上げていたけれどもほむらは直ぐに次の行動に移るべく志筑さんに声をかけた。
「志筑さん。私があなたに捕まったまま、あの《魔女》の歯車の所まで飛ぶ事は出来る?」
「出来ると思います。暁美さんは何か考えがあるのですね?」
「ええ。やってみる価値はあると思うわ。お願い!」
そう言って私は志筑さんの背後に回った。
「では・・・。行きますわ!」
志筑さんは腰から2本の扇子を引き抜くと両の手に持つとそのまま飛び上がった。ほむらは志筑さんの右足を掴んで共に浮かび上がりながら時間を停止させた。
周囲の物体が動きを止めた事に志筑さんは驚きを隠せないでいた。
「これは一体?まるで時が止まった様な」
「これが私の魔法よ。私の魔法は僅かな時間だけ時を止める事が出来るのよ」
「凄い魔法ですわ」
志筑さんはそう答えながらも飛ぶ事へと集中を途切れさせる事は無かった。直ぐにほむらと志筑さんは《ワルプルギスの夜》のスカートから生える歯車の上に辿り着いた。
「志筑さん。やる事を終えたら直ぐに戻るわ。ここで待っていて」
志筑さんの返答を聞く事無くほむらは1人で《ワルプルギスの夜》の歯車の上に降り立った。そのまま盾からパイプ爆弾や手榴弾、地雷と言った投擲武器を次々と爆破準備を終えて設置して行く。設置を終えた段階で魔力を込めた足で跳躍して志筑さんの右足を掴んだ。直ぐに志筑さんは時間停止が解除されて驚いた様子を見せていた。
「志筑さん!直ぐに離れて!もう直ぐ爆発するわ!」
「はっはい!」
必死の形相を見せる私に促されて志筑さんは直ぐに《ワルプルギスの夜》の歯車から離れた。直後、《ワルプルギスの夜》の歯車が火柱に包まれた。その衝撃で《ワルプルギスの夜》は工業地帯へと落下して行った。
「倒したのですか?」
「いいえ。まだよ。倒したのならグリーフシードを落とす筈。行って止めを刺しましょう」
ほむらの言葉に志筑さんは了承したと言う意味で《ワルプルギスの夜》が落下した地点へと滑空して行った。大地に倒れる《ワルプルギスの夜》はこれまで見たどの《魔女》よりも巨大な体をしていた。ほむらと志筑さんは既に武器を構えて近づいて行く。
ほむらはマシンガンを構え、志筑さんは両の手に扇子を持っていた。だがその時、突如として《ワルプルギスの夜》が浮かび上がったのだ。それも頭を上に向け歯車を地面に向けた状態で。
「これは一体!?」
初めて見せる《ワルプルギスの夜》の行動にほむらは狼狽していた。直後、《ワルプルギスの夜》は歯車を高速回転させた。その瞬間、巨大な竜巻が《ワルプルギスの夜》の周りに幾つも発生していた。
「まずい。これは!」
「暁美さん!」
志筑さんがほむらを呼ぶ声がしたが直ぐに聞こえなくなった。ほむらと志筑さんは既に別々の場所へと飛ばされていた。それどころかこの工業地帯全体に竜巻は縦横無尽に駆け巡りこの場所をめちゃくちゃにしていた。ほむらは時間停止を駆使して河川敷の方まで下がったが直ぐに竜巻は迫って来た。時間停止が暫く使えないほむらはそのまま竜巻に飲み込まれるとビル街の方まで飛ばされた。ビルに叩き付けられ竜巻で崩れたビルの瓦礫に巻き込まれてビルの上層だった部分で暫く倒れていた。
けれどもう一度、立ち上がった。負けられなかった。志筑さんや朱奈を利用してまで戦っているからにはここで負ける訳には行かなかったのだ。
その時だった。ほむらの《魔法少女》としての第六感とも言うべき感覚が働きほむらはその方角を見た。そこにはキュウべえに連れられた鹿目まどかがこの惨状を見ていた。それだけでは無かった。既にまどかが家族と共に避難していた避難所が竜巻で壊滅していたのがほむらにも見えだ。直ぐにほむらは感じ取る事が出来た。鹿目まどかが契約をしてしまうと言う事に。
ほむらは思わず声を上げようとし駆け出そうとした。しかし手遅れだった。ほむらの目の前でピンク色の魔力による光を輝かせながら鹿目まどかは契約して《魔法少女》となってしまった。そこから放たれたピンク色の光は《ワルプルギスの夜》を貫き一撃で消滅させた。同時に破壊された避難所に無傷の人々が現れて行く。それが鹿目まどかの願いによる物なのかはほむらにはもうどうでも良かった。
(もうすぐ終わってしまう)
ほむらがそう思った直後に鹿目まどかから発していたピンク色の光はどす黒い物へと変わった。そして直ぐに《魔女》が姿を現した。その体から伸びる根が回りの人々の命を吸い取って行くのをほむらは何度、目撃しただろう?ほむらの見知った顔の人が死んで行くのを何度、見たのだろう?10日前後でこの星を滅ぼそうとするのを何度、目撃しただろう?だからこそまたやり直さなければならない・・・。
「私の戦場はもうここじゃない」
強い決意を込めてほむらは左手の盾を回した。ほむらの姿はこの時間から消えて行った。