偽書魔法少女しゅな☆マギカ PSEUDEPIGRAPH PUELLAMAGI SYUNA MGICA   作:ジャックノルテ

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この話の時間軸はあやめ☆マギカにおける世界再編の章における魔獣との戦いで綾女が死亡した後になります。



最終回

 わたしは今、昨日から通う事になった風見野中学校の通学路を1人で歩いていた。早い時間に出て来た為に通学路には同じ制服を着た生徒の姿はまばらで見知った顔もいなかった。少し緊張した足取りでわたしは通学路を歩き続ける。

 わたしを守って《魔獣》と戦う綾女ちゃんがわたしの前で円環の理に導かれてから一ヶ月が経とうとしていた。

 けれどわたしは綾女ちゃんとの約束の為に強く生きなければならなかった。

 綾女ちゃんの苗字を貰ってわたしは筒地朱奈として生きていく事を誓っていた。

(幸い筒地と言う苗字のままでわたしは学校に通う事が出来た)

「筒地さん」

 突然、わたしの苗字を呼ぶ声が真横から聞こえて振り向くとそこにはわたしと同じ風見野中学校のセーラー服を着て紫色の髪を生やしたショートヘアーの少女がわたしを見つめていた。

 確かクラスメートの・・・。わたしが必死に名前を思い出そうとしているとその様子を察した少女は名乗りを上げた。

「まだ覚えてないのも無理は無いやね。ウチは菖蒲彩月(しょうぶさつき)や。よろしゅう」

 そう言って菖蒲さんはわたしに手を振って近づいて来た。わたしと菖蒲さんは並んで通学路を歩いた。

「ねえ。筒地さん。どうしてウチがあそこにいたと思う?」

「うーん。偶然?」

 わたしにはそれ位しか答えが思い浮かばなかった。

「そうや無いわ。ウチは筒地さんと話したくて待っていたのよ。昨日、ここを通る筒地さんの姿を見ていたから今日もここを通ると思ってね」

 そう語るわたしより背の少し高い菖蒲さんの表情を私は見上げる様に見つめていた。

「どうしてわたしを待っていたの?」

「ウチはね・・・。筒地さんの事を聞いていたんよ。《魔法少女》の筒地綾女さんに」

「綾女ちゃんを知っているの!?」

 わたしは驚いて足を止めてしまった。菖蒲さんも合わせて足を止めて笑みを浮かべながら話を続けた。

「そや。ウチはね昔、《魔獣》から綾女さんに命を助けて貰った事があるさかい。その時に、綾女さんから一緒に旅する少女がいると聞いていたんや。それが筒地朱奈さんやろ?」

 菖蒲さんの言葉を聞いてわたしは驚いていた。綾女ちゃんの知り合いと会ったのは初めての事だった。

「まあ綾女さんとは知り合いと言う事や。ウチはね・・・。筒地さんにお願いがあるんよ。ウチと友達にならない?」

 菖蒲さんの申し出にウチは少し驚いていた。

「えっ?良いの?わたしの友達になってくれるの?」

「そうや。綾女さんが筒地さんの事を嬉しそうに話すさかい、ウチも筒地さんに会いたかったんや。だからウチと友達になろう!」

 そう言って菖蒲さんはわたしに手を伸ばして来た。

「さあ握手や。友達同士なら握手をする物やろ?」

「うん!ありがとう。菖蒲さん!」

 わたしは嬉しくて思わず菖蒲さんの手を握り返しました。

「友達なら1つだけお願いがあるのやけど良いかい?」

「なあに?」

「菖蒲さんじゃなくてウチの事はさっちゃんと呼んで欲しいんや。ウチはさッちゃんと呼ばれているさかい」

「うん。良いよ。菖蒲さん。じゃなくてさっちゃん」

「うん。それで良いんや」

「じゃあわたしからもお願いがあるのだけれど良い?」

「ええで」

「わたしの事は筒地さんじゃ無くて朱奈と呼んで欲しいの」

「それ位ならお安い御用やで。朱奈」

「ありがとう。さっちゃん」

「礼を言われる程の事や無いやろ?朱奈」

 中学校までの通学路を歩きながらわたしは生まれて初めての友達を作った。

 さっちゃんと会話しながらわたしは綾女ちゃんがいなくても精一杯生きていけそうな気がしていた。

 わたしは1人じゃ無いから。

 

END

 




しゅな☆マギカはこれにて終了です。
と言ってもこの後、各話解説もアップする予定ですが・・・。
あやめ☆マギカにも登場したさっちゃんこと菖蒲彩月・・・。
彼女こそがアイリス・アザレアの正体です。
次の作品においてはアイリスがしゅな☆マギカの裏側で何を行っていたのかが明らかになるしゅな☆マギカの裏側を描くストーリーが始まります。
偽書魔法少女さつき☆マギカをお待ち下さい!
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